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4/24/2024, 2:33:02 AM

今日の心模様

「順番待ち」

今日の心模様は、初夏の朝空のように涼やかそして少し寂しい。

義父が身罷った。

実母を見送り実父を見送り祖父母を見送り義母と義父を見送る…見送り続ける人生だ。

もう、誰も見送りたくないと思う今日此の頃だ。

ただ、私の見送り続ける人生で私は自分より若い人を見送った経験がないということだ。

これは幸福なことであると最近考える。

どうか、このまま順番待ちの人生で順番通りに見送って最期のひとつだけ願いを叶えて欲しい貴方より3年遅く生れた私だけど3年早く順番抜かして逝けますように…
これが今唯一の願い事です。

今日の心模様は、ゴールデンウィーク前の青空を見上げたそんな心模様

見送った人の顔のひとつひとつを描く

その空にいつか私も飛び立つのだ
あの小さな雀たちのように

そんな心模様
そんな気分


2024年4月24日

心幸


4/22/2024, 4:18:48 PM

たとえ間違いだったとしても…

「真実の愛」

たとえ間違いだったとしても、あなたと生きた共に生きた時間は消えない。私の唯一無二である。
たとえ間違いだったとしても、誰が間違っているとかいないとか決めるのか?

間違っていなければ正義で
間違っていれば悪か?

正義の反対は悪ではない
もうひとつの正義だ。

間違っているかいないかは
とかく人生については、ずっと後にならなければ答えは分からない。

ロミオとジュリエットの純愛は間違いだったのか間違いでなかったのか?結果若い二人は出会ったが為に純愛を成就せんがため謀を企てた為に若い命を終える悲恋である。

彼らは間違っていたのか?
いや、たとえ間違いだったとしても

出会い愛し合い互いが唯一無二の存在と誓い合えた消えない時間は清らかで尊いものであったという物語であるからこそ語り継がれる。

若い二人の恋は
間違いだったのか間違っていたのか?
愚問である。

たとえ間違いだったとしても
二人は愛し合う喜びに満ちて輝いていた。

罪深く弱く愚かであろうとも

唯一無二を見つけた人生は喜びに満ちて
輝いていた。

きっと、それも真実というものなのだろう。

たとえ間違いだったとしても…。


2024年4月23日

心幸

4/21/2024, 2:31:36 PM

「雫」

涙の谷… 悲しみの中にある現世のありさまを、谷に喩えた話。


悲しい縁が多い人生で彼女は涙の雫の種を蒔きました。悲しみの種は歓の実を彼女の前に広げました。

芥川龍之介は言いました。

彼らは涙の谷をすぐれども其処をおほくの泉あるところとなす また前の雨はもろもろの恵をもって之をおほへり

令和の若い人たちが分かるように言うと、こうなる。

バカな谷を通っても、そこを泉の湧くところとします。また前の雨は池をもってそこをおおいます。

太宰治は、そんな涙の谷にを悲しみの中にある現実のありさまと喩え、妻のおっぱいとおっぱいの間にある涙の谷にと喩えた。

愚かさを寛容されただいとおしく思われながら妻に抱きしめられて泣いたという意味なのだろう。けれど妻は本当の救いを与えることが出来るのか?と不安になるのではないか…それが現世の中にある悲しみの種、不安と疑心暗鬼の涙の谷から湧く一滴の雫がやがて池をもってそこをおおいます。

人生は涙の谷を渡り一滴の涙の雫が集まり溜まった池におおわれています。

わたしたちはその悲しみを湛えた澄んだ池と池と谷と谷の間を脚をとられないように歩くのです。

きっと、涙の雫をこぼしながら悲しみの種を涙の谷に返し、また池をつくるのでしょう。

2024年4月21日

心幸


4/20/2024, 12:22:24 PM

何もいらない

命さえあれば
健康さえあれば
君さえいれば…

あれ、何もいらなくなくなっちゃうや。

人間は煩悩の塊で弱く、向こうにいかないところのギリギリ境界線で藻掻いている。
誰も殺めなくても生きていられるという縁と運。
何も盗まなくても生きていられたという縁と運。


だからこそ

許して許される
奪われて与えることを覚えることに気づきたい。


悪人正機

ここでいう悪人とは煩悩に苦悩する、か弱きわたしたちです。煩悩に苦しむ悪人こそ救われ許される価値があるとお釈迦様は仰いましたと親鸞様は説かれました。

南無阿弥陀仏

2024年4月20日

                心幸

4/19/2024, 6:18:53 PM

もしも未来を見れるなら

「店番」

何処にでもある駅前の商店街に、おばちゃんの店はあった。そこが1号店だから結構古い店だ一階がテナントで上はアパート7年くらい前からそんな感じで、おばちゃんは店番兼務の管理人だ。以前は内外兼務で飛び回っていたおばちゃんも、今はわりと暇な商店街で店番だ。

過去には三泊四日くらいで行きたい気がするが
「見たい未来」となると・・・あるかねぇと、おばちゃんはスマホから目を上げ店の外を眺めた。

猫は客用の長椅子を占領し眠っていた。

閉店までのひととき。

忙しいのは午前中と帰宅ラッシュの時間帯だけ後は呑気な店だ。繁忙期は春先の季節商売それもコロナで大打撃だ、おばちゃんの店も何店舗か閉店の憂き目にあい、商店街も歯抜けになっていたが、最近ようやくもとの賑わいをみせるようになっていた。それでもおばちゃんは相変わらず呑気で店番をしながら通りを眺めている。

呑気なおばちゃんは暇そうな若僧を見つける。
漫画「おじゃまんが山田くん」の山田くんの様な風貌の若僧は今起きましたというような顔にボサボサ頭を掻きながら、きっと世界がその色で見えているのではと思われるような灰色のスエットに素足にサンダルで店の前を歩いて行く
平日の午後2時過ぎ、1番店が暇な時間帯に前を通り過ぎる暇な若僧。
暇同士のニアミス。

「あの子また来てるよ、無職かねぇ…こんな時間に、あんな格好で」

おばちゃんは独り言を言いながら勝手に名付けた山田くんを見つめた。
すると山田くんもこっちに目をやった。

「暇そうな店だなぁ…」とでも独り言を言っているのか。

目が合う 暇そうな人二人。

そうだ、もしも未来を見れるなら。
半年か1年くらい未来に行って
山田くんがどうしているか見たいわ。
おばちゃんは、そう思った。

もし、まだ同じようなら声をかけてやろうか。

時間を無駄にするな!
時間泥棒のような日々
それは、もっと先にいくらでも出来るから。

先ずね
暇そうな人にも色々あることを学んで。
自分は今どの時なのか?
人生の大切な時間を時間泥棒に盗まれないようにねって。

冬眠が必要な雪深い場所で生きているのに死んでいるような時を過ごしていると狭苦しくなってしまうけど、街に出ればみんなそれぞれの時間を生きていることに気づくもの。

火曜は飲食店は休み
水曜日は水商売は休み
土日祝日に休む客商売は無し
だから平日の休み

暇な日も時間も
人によりけり
暇な理由も人によりけり

それに気づく事はとても大切

山田くんとおばちゃんは暇だけど暇な理由は同じじゃないきっと。

おばちゃんは山田くんの未来が狭い灰色の冬眠中のクマが見る世界じゃないことを祈ってる。

おばちゃんは、山田くんと名付けた灰色のスエット姿の青年と目が合って微笑んだ。

平日の午後2時過ぎ。

2024年4月19日

                 心幸














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