星ノ灯

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4/6/2024, 2:47:19 PM

君の目を見つめると、吸い込まれてしまいそうだ。
大きな黒い瞳は、心なしか潤んでいるように見えた。
君も私の目を見つめ返した。なんだか繋がっているような気がした。
お互いの心の中は見えなくても、見つめ合うだけで気分などが何となく分かる。
「今日、何かあった?」
「あのねー」
君の瞳が潤むときは、君は決まって何かを隠している。でも、私は隠し事はなるべく聞かないようにしている。きっとそれが一番、君を傷つけないから。
きっと君も、私の隠し事、聞かないでくれるから。
話せるようになるまで、待ってくれるから。

4/2/2024, 2:56:17 PM

今日もいつもと同じ帰り道。
今日は少し蒸し暑い。半袖のセーラー服すら体にまとわりついたように感じる。
遠くから踏切の音が聞こえる。蝉の鳴き声に混じっている。
赤信号を見て止まった。青信号になるのを待つのですら退屈だ。鞄に付けた古いキーホルダーを指で揺らした。このキーホルダーは、昔仲良しだった子とお揃いで買ったもの。今はその子はここに居ないけど、このキーホルダーをつけている限りずっと一緒でいられる、そんな気がする。私にとって、大切なものだ。
青信号を見て、一歩踏み出した。
相変わらず蝉は、五月蝿く鳴いていた。

4/1/2024, 2:56:50 PM

四月一日、エイプリルフール。昔から仲の良い友達に、嘘をついてみたくなった。
ただ、誰も傷つけない嘘とはなかなか無いもので、私には全く浮かばない。結局そのままこんな時間になってしまった。

私は翌日、その子にこのことを話した。
「私って、気の利いた嘘もつけないみたい。」
その子は優しく、こう言った。
「誰かのためを思って嘘がつけない優しい君のことが大好き」
私も、そんな風に思ってくれる君が大好き。

3/31/2024, 2:26:18 PM

「四葉のクローバーを見つけると、幸せになる」
とはまだ幼かった頃からよく言ったものだ。実際にラッキーなことが起こらなくたって、四葉のクローバーを見つけたその日は幸せだった…気がする。

今日、昔作ったものであろう四葉の押し花のしおりが、小さい頃大好きだった本の間から出てきた。裏には、
「好きな人と両思いになりたい」
と、覚えたてであろう漢字も交えて書いてあった。

大丈夫だよ、叶っているよ。
今、「私」は、わたしの昔思い描いたように、幸せになっているよ。

3/30/2024, 12:02:30 PM

八月二十四日。今日はこんな早くに目が覚めちゃった。午前4時半…と数分。時計は薄暗くてよく見えなかったけど、とにかく早く起きすぎちゃった。
そしてすぐ、君のことを思い出してしまった。
夏休みに入ってから長い間ずっとこうだ。ここ一ヶ月会えていないからか、余計に君のことを考える時間が長くなっている。
やっぱり外は薄暗い。ちょっと気になって日の出時刻を調べてみた。
五時十分頃。日の出を見てみようかな。

日が昇る。私の頬を紅くしているのは、きっと真っ赤な太陽だ。脳裏に浮かぶ君の顔じゃないはず…
思わず口角が上がってしまった。
ああ、何気ないふりくらいさせてよ。


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