5/27/2024, 1:14:29 PM
「妄想は妄想に留まらせておくうちが天国だと思う」
「え?」
「それを何かの形で少しでも妄想の世界から取り出すと途端にリスクが生まれる」
「……」
「そのリスクが沼となってそこが地獄になるかもしれない」
「だから妄想が一番、って?」
「そういうこと」
5/25/2024, 11:33:51 AM
既読がついたままの画面を閉じては開いて
を繰り返していた
ふと雨の音が強くなっていたことに気づいた
最後に送ったメッセージの時刻を見ると
一時間前だった
人生にとっちゃほんの一瞬なのになあ
晴れてほしい時の降りやまない雨も
返信が恋しいときの待ち時間も
永遠みたい
5/24/2024, 3:09:26 PM
「…今月いっぱいなんですよね?」
「あ、そうですね、はい」
「長いことお疲れ様でした」
「ありがとうございます」
そのあと片手で数えられるくらいの
ありきたりの別れの会話のボールを投げあって
一区切り
「じゃあ、ひとまず今日のお仕事よろしくお願いします。
私はあと帰りますね。」
「はい!…お疲れ様でした」
私からは何も出来ない
近くには誰も居ないけれど
「遠野さん」
呼び止めてほしいと思っていた自分の名前が彼の声としてリアルとなってこの空間に響いてしまった
「ん?」
何も気にしていないと装って振り向く
なんて、未来の自分が【あの頃の私へ。叶いましたよ】ってここにいる私に言いに来てくれ
5/23/2024, 2:47:22 PM
マッシュヘア
センター分け
高身長
良スタイル
スーツ
革靴
ダボめパーカー
リュックサック
ピアス
腕時計
ブレスレット
どうしても逃れられないのだ……
5/22/2024, 12:25:36 AM
「僕には何も無いよ」
まるで透明人間だ、と眉を下げて微かに笑った貴方を
気付いたときには抱き寄せていた
「…どうしたんだい」
俺は
この人が選んだ道も選んだ結末も
失った道も人も思いも
押し殺したすべても
この人の色になってると信じたい