special day
ドジをして、もうほんと、自分嫌だって
落ち込みまくった日も
友達と年甲斐もなく騒いで
飲んで、語って
生きてて良かったって日も
目覚ましは9時だったのに
午後1時までベッドでウダウダして
起きても動画ばっかり見た今日も
私は生きてる
生きてる
生きてるから
揺れる木陰
そよそよ吹く風に目を閉じて
丘の木の下に腰をおろし、感じる
風に呼応するように
まだらな木漏れ日が揺れる
目を閉じていてもわかる光の波
光の波がふと消える
大きな影ひとつ
やわらかな影に気付かぬふりで
私は目を閉じたまま
もう少しだけ
真昼の夢
蛍がすっと目の前を通る
ここは明るい
でも確かに蛍は綺麗に光っていて
私の目の前を通り過ぎていく
蛍が消えたから
私は歩き出す
今度は風が私に纏う様に
柔らかく吹き付ける
抱く様に
風が止んだから
私は歩き出す
目の前に貴方が現れてる
寂しそうに笑って
口は動いて音もしてるけど、
なんの言葉を紡いでるかはわからない
貴方は寂しそうに去っていく
私は歩き出す
明るい世界から、
暗い世界へと目が覚める
ここには蛍はいない
風は吹かない
貴方はいない
二人だけの。
午後7時
ここからもう一踏ん張り
入れたコーヒーにほっと息を吐き
見たくもないパソコンにふんと、気合を入れて向かう
残業って非効率
頭は時間を追うごとにスリープモード
午後8時
まだまだ頑張らなきゃ
午後9時
もう帰ってもいいですか?
午後10時
心が折れそうです
昨今のエス……なんちゃらで、
節電節電
自分の席の区画だけが明るく浮かび上がる
広いオフィスはちょっと不気味だ
かたん、という音に震え上がれば
こんな時間に見慣れた営業
あちらもこんな時間までとビックリ顔
二、三言交わし、それぞれの仕事へ
ねぇ、と声をかけられ振り向けば
ひょいと飛んでくる小さくて、赤い包み
慌てて受け取れば
なんてことないチョコレート
「ありがと」
そういえば、彼はにこっと笑い再び
パソコンに向き直る
二人だけのオフィス
二人だけの残業
たまたま
悪くないかも、
なんて思ってしまった
いや、嘘です帰りたい
夏
暑い、
熱い、
アツイ。
扇風機で事足りてたのはいつまでか。
四角い箱から出てくる冷風はオアシスだけど
情緒がない。
小さい頃に、必死に追い縋った首振り扇風機。
ソーダ味の棒付きアイス。
揺れる風鈴。
……でも、やっぱりもう
エアコンなしじゃ生きられない