anonymous

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8/16/2023, 4:10:04 PM

ある時は叫びたくなる
青く澄んだ空の下、どこまでも見渡せそうな丘の上で

ある時は王冠をかぶる
立派な玉座にちょこんと乗って、周りを見下して

ある時は与えられる
自分も知らなかった自分のすてきなところを
一番大切なひとに褒められて

ある少年は言った
「僕は、今は刑務所にいる父のことを誇らしく思っています」
彼にとっては、父親はたった一人の理解者だった


誇らしさ

8/15/2023, 5:05:44 PM

「こちら本日のデザートでございます。」
目の前に置かれたのは、暗く深い色をした水信玄餅のようなデザート。ペンダントライトの光が反射して淡くきらめいている。
ナイフが空気をなぞるように通り、口に入れると溺れるような甘さとほんの少しのしょっぱさを感じる。
「これは…?」
舌の上で静かに溶けたそのデザートは、私に何かを思い出させようとする。

「…真夜中の海を切り取ったものです。」
去年の夏の記憶が、頭の中を泳ぐように通り過ぎていく。


夜の海