無色の世界
世界から色がなくなる。
感知できるものが次第になくなる。
感情も次第になくなる。
ただ風が吹いている。
いつの間にか生まれていて、いつの間にか消えている。
風は、生も死も含んでいる。
それを全身に受け、僕らは生きている。
死ぬためには、生き抜かなくちゃいけない。
色のない風の冷たさ。
神様へ
こうして御手紙を書くのは始めですね。
いつも見守ってくださり、ありがとうございます。
また、いつも都合の良いときにだけ、願いを伝えてしまって、申し訳なく思ってまいます。
私としては、神様に頼りたくなるのは、人生でどうしようもないときです。
まさに、藁にすがる思いのときに、神様の存在を意識します。
神様は藁にこそ住まわれているのかもしれませんね。
そう考えると、本気で悩んでいるときにこそ、神様は目を凝らして見てくださるのでしょうか。
神様の存在をひしひしと感じられるくらい悩み、考えることは、そういう意味で神秘的なのかもしれませんね。
これからも、暖かく見守ってくださると幸いです。
地上は、まだ肌寒い風が吹きそうです。
地上に来る際には、温かい装いでお越しください。
どうかお身体にはお気をつけください。
今日は二日酔いだったので、コンビニでアサリの味噌汁を買って、秋刀魚と一緒に食べた。
秋刀魚には大根おろしが本当によく合う。
素材の味同士を組み合わせるだけで、なぜこんなにもご飯が進むのだろうか。
食べるかと思って冷蔵庫から出したイカの塩辛の結露が、泣いているように見えた。
仕方がない。
秋刀魚に勝てる食べ物は、スープカレーくらいだ。
食後は、洗濯をした。
マイケルジャクソンのHeal the worldを大熱唱しながら、洗濯物を放り込んだ。
洗濯物も気が気じゃなかっただろう。
そして今、温かいお茶を飲みながら、これを書いている。
これ以上の愛と平和があるだろうか。
老いぼれたじいさんが、居酒屋で楽しそうに叫んでた。
「あー、今日も生き延びたなあ、、
変わり映えしない1日だったけど、なんとか生き延びた
ほんと特別な夜だよ
こんなにもビールが美味いんだもん」
楽しそうにしつつも、どこか物悲しそうな雰囲気もあった。
きっと、想像を超えた当たり前の人生を歩んできたのだろう、、、
じいさんは居酒屋で、誰よりも美味そうにビールを飲んでた。
それは、山頂の味に違いない。
さみーな、おい。
身包み剥がそうとしてるだろ、この風
彼は外に出た瞬間、そう叫んだ。
実は彼、さっき告白して、見事に振られたばかりだ。
あー、でも、剥いでくれたらそれでいいか。
荷物が減れば、身軽になれるし。
そもそも、何も持ってない方が強いんじゃね?
おれ、ミニマリストになるわ!
そう言って、ゲラゲラ笑った。
木枯らし。彼の理想もプライドも、ぜんぶ持っていったらしい、、、
けれどその笑顔は、春を先取りしたようにあたたかくて、どこか、冬を越える準備をしているようでもあった。