『刹那』
息が止まっている。それなのに苦しくない。
さっきまで震えていた手も柄を握った瞬間に止まった。
相手と同じ構えをして、お互いそのタイミングを測る。
僅かな動きを見て相手より先に刀を振るう。
空気が止まっているような...凍っているような...
この時間は...命をかけた時間だ。
...
風で1枚の葉が目の前で揺れる。
雨上がりで木の葉が雨粒を落とす。
ここだ。
相手の僅かな動きをする前に刀を抜いた。
語り部シルヴァ
『生きる意味』
貯金が底を尽きそうだ。
どれだけ仕事を探しても見つからない。
親からの仕送りも心が痛い。
結局自分は何もできない人間なのが理解できた。
ゲームで言う詰みってやつなんじゃないかな。
今までの人生全部無駄だったのかな。
何も出来ない自分が生きてる意味をここ最近ずっと考えてる。
意味が無いのかもしれないのに。
あーあ。そんな暇あるなら転職先をもっと探すとかさ...
...やっぱり何も手につかない。
生きる意味なんて良いからさっさと終わらせてよ。
そんな考えも人任せすぎている。
それに気づいて自己嫌悪がまた進む。
負のループが止まらない。
語り部シルヴァ
『善悪』
この世はいつだって善悪に分けられる。
それも自分主観で。
この世は善がぶつかり合って相手が悪になる。
政治家も、生徒も、同僚も。
だから常に戦い合う。
理由はそれこそ人によるが...
だから今も戦いが絶えないのかもしれない。
瓦礫まみれの隠れ家で銃の点検をする。
今もこうやって善の押し付け合いが続く。
さて、どちらが悪になるかな。
語り部シルヴァ
『流れ星に願いを』
「おっ」
バイト帰りに流れ星がなだらかな弧を描いて飛んで行った。
流れ星だったようだ。
あまりにも一瞬の出来事で願いを言うどころか
願いの内容すら出てこなかった。
あと2、3回流れないかと期待し夜空を数秒見つめていたが、
少し先の街灯の眩しさに目が慣れて真っ黒な空を見つめていた。
流れ星は諦めたが、少し願いに内容を考えてみた。
給料が上がるように、仕事で褒められるように。
みんなからモテるように...
邪な願いばっかな皮算用で考えるのをやめた。
それに1回限りの流れ星に出会えただけでもラッキーで、
今の自分なら全部叶えれそうだったから。
気分を上げながら少し浮ついた足で家を目指した。
語り部シルヴァ
『ルール』
みんなズルい。
ルールを設けても抜け穴を見つけたり正当化させてルールを平気で破る。
そのくせ自分が不利になるとルールが〜と言い出す。
ルールってなんだろう。
破るためにあるなんて聞くけど、実際なんであるんだろう。
わかんない。
それでもルールが無いと今よりもっと酷くなるなんて言うから不思議だ。
ルールって...本当なんだろう。
語り部シルヴァ