語り部シルヴァ

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4/12/2026, 11:18:00 AM

『遠くの空へ』

窓を開けると澄んだ春風が吹いている。
机の中を漁って必要無さそうな紙を取り出す。
折れ目をまっすぐつけて、
対照的になるように折って...

よしできた。紙飛行機第一号。
腕をまっすぐ伸ばして...
腕で飛ばすじゃなくてふわっと離れていくように。

優しい春風に乗って紙飛行機は
左右に少しぶれながらも
学校の窓から静かに飛んでいった。

語り部シルヴァ

4/11/2026, 10:24:26 AM

『言葉にできない』

葬式は順調に進んでいるようだ。
泣いてる人、悔やんだ顔をしている人...
思った以上に沢山来ている。

想像以上だ。
泣いている人に声をかけようにもかける言葉が無い。
伸ばそうとした手を下ろした。

...

言葉が出ない。いや、出せないか。
この気持ちはなんだろう...いや、もう心も無いか。

この葬式は俺の葬式だ。
死人には心も口も無い。

語り部シルヴァ

4/10/2026, 11:27:18 AM

『春爛漫』

朝まで降っていた雨は止み、
透き通る青が顔を出していた。
車たちは花びらで化粧されたまま走り、
雨上がりに吹く風は普段感じる湿気と花びらを飛ばす。

桜のカーペット、桜のカーテン、桜の雨...
淡いピンク色が視界を覆い尽くす。
たくさんの春が昼時に溢れる。

このまま近くのベンチでお昼寝出来たらどれだけ最高か...
なんて思いながら近くに公園のベンチを見つけた。
...が、雨でべちゃべちゃだった。

残念ながらベンチでお昼寝はまた今度だ。

語り部シルヴァ

4/9/2026, 12:04:20 PM

『誰よりも、ずっと』


「それじゃあ、行ってきます。」
少しくたびれた装備を纏って君はクエストに向かう。
少し前まで見習いだったが、色んなクエストを
一緒に行ったことで一人でクエストに行きたいと頼まれた。

なんだか僕から離れていくのは寂しかったが、
愛弟子となった君の成長する機会を邪魔しては行けない..

笑顔で行っておいでと背中を押すのが僕の役目だろう。
少し不安そうにこっちを見てきたので
君ならやれると目で伝える。
思いが届いたのか、君は表情をキリッとさせて
そのまま進んで行った。

君ならできる。
無事に帰ってくることを願いながら
君の帰りをここで待つことにした。

語り部シルヴァ

4/8/2026, 10:59:33 AM

『これからも、ずっと』

大丈夫だろうか。
いや、相手じゃなくて自分のことに不安を抱いている。
君だからこそここまで来れたんだと思う。
君だからこそ僕も君を信じれた。

...いけない。いつもの自信の無さが出てきた。
大丈夫。大丈夫。

今日は楽しかったね。

君の言葉に顔をあげる。
日が沈み、夜が顔を出し始めた頃の世界に
君は照らされている。

あ、あのさ。

少し強ばったであろう声に君は笑いながら問いかけてくる。
君に近付き、小さな箱の中身を君に見せながら
今までで出したことの無いくらい勇気を振り絞り
思いを伝えた。

語り部シルヴァ

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