→耳にこだま
雑踏のなか、逞しいひと言が耳に飛び込んできた。
「泣かないよ」
その声は女性のようでもあったし、少年のようでもあった。歌うような朗らかさと数多のざわめきに逆らうような力強さが、どことなく挑発的でもあり同時に確固たる信念を感じさせる。
不思議な声音に惹きつけられ、思わず辺りを見回した。もちろん声の主は見つからない。
泣かないよ。
雑踏を遮り、私の耳のなかで何度もその声はこだましていた。
泣かないよ。
テーマ; 泣かないよ
→フルオープンなSNSは怖いので……
怖がりの
見せたがりが
青いハートを求めたがり
暗がりで
ガリガリと
書き込んでいるよ
テーマ; 怖がり
→インタビュー記事の一部抜粋
「~~ですからね、山の木々だって手入れを怠ると、木々が密集し適度な光が届かなくなる。そうすると土壌環境も悪くなります。間伐や枝切で山を守ってやることが大事なんです。
我々、星座管理人の仕事もそれと同じです。星座の枝についた小星を落とし、1等星横に煌めく星を間引くことで、星座環境を守っています。夜空の手入れを怠ると縦横無尽に星が溢れてしまいますからね。
たとえば3000年前の話になりますが、きりん座の枝打ち忘れが発覚しましてね、ちょうど頭の部分に枝が伸びたものだから、まるっきり一角獣のようになってしまった。一角獣座の担当からクレームが入るわ、地上では航海士が混乱して船の運航に差し支えるわで、あれは本当に酷い騒ぎでしたよ……~~」
テーマ; 星が溢れる
→寝顔系
「安らかってさぁ、どんな感じかなぁ?」
「寝顔系?」
「そうよなぁ〜、安らかな寝息とか」
「たとえがヤラシイな!」
「え〜? でも他にある?」
「安らか……。寝顔系安らか。私、語彙力無いんだよな。ん~~、安らかな……瞳??」
「寝ながら目ぇ開いてんの?」
……――「「怖ッ!」」
テーマ; 安らかな瞳
→観察の結果
私は私をずっと隣で観てきた
だから私のことはだいたい知ってる
正直、好きではない。むしろ嫌いだ
情緒不安定だから、すぐ落ち込むし
つまらないことで泣きたくなるし
あまりにも平凡で陳腐だ
可愛さの欠片もない
隣で見ていて、居た堪れなくなってくる
でも、だからかな?
自分だけは
この隣の愚か者を見捨てないようにしようと思う
テーマ; ずっと隣で