→夢を追う、
それは飛翔と似ているか?
イカロスを想う。
「飛べ!」と、
誰かに後押しされたにしろ、
自分の心に従ったにしろ、
飛んだ後は孤立無援。
それは彼が証明している。
夢追い人へ、
君の健闘を祈る。
テーマ; 飛べ!
→It's a special day !
ディスりギリギリの「いい意味で」
無責任乙「知らんけど」
いい意味で、言い回しの妙って感じ??
もしくは、取り合わせ?? 知らんけど。
ほんならな、朝の分刻みスケジュールで弁当を作ってる時に、迂闊にも冷凍コーンを床にぶちまけた上に、ソイツらが冷蔵庫の下に吸い込まれるように入り込んでいった絶望的気分をな、
「It's a special day !」
―って、明るく乗り切ろうとするのもアリやろか?
……
………言い回しでも、取り合わせでも妙でもないわな。
なんか、ごめんなorz
テーマ; special day
→移ろう季節、今の切り取り。
青空の白い雲を見上げる。蝉の輪唱を聴く。
葉を茂らせる藤棚の木陰で一休み。
微風に揺れる木漏れ日が、涼を添える。
たわわな花を咲かせている藤の花は、蜜を求める虫たちの繁華街なので、私は遠くからその繁忙期を見守ることにしているが、花の時期を過ぎた今、彼らの往来も一段落した。
さっき買ったペットボトルの水を飲んだ。ペットボトルは私よりも汗をかいていた。
テーマ; 揺れる木陰
→白昼夢
真夏の太陽が中天に昇ったので、貴方の真っ黒な影は、貴方の足元を切り取りました。
堕ちたら最後、現実世界とさようならです。
テーマ; 真昼の夢
→短編・これで、おしまい。
ランチタイムのフィミリーレストランに、一組の男女が来店した。二人は親しげな様子で席に着き、タブレットで注文を済ませる間も、和気あいあいと話し続けていた。
「ここのファミレスの店内、新婚旅行で行ったダイナーに似てるなぁ」と感想をもらす男性に、「あっ、気がついてくれた? 私もそう思ってたから、あなたと一緒に来てみたかったのよ」と女性が答える。
二人の会話は止まることなく弾んだ。二人で訪れた旅行先の話や、馴染みの隠れ家レストランの話から、家にあった巨大な本棚を埋め尽くしていた本の話に至るまで、話題は尽きない。
「ワインを飲みながら二人で読書に没頭するのって、最高よね」
「あの静けさは堪らんよな」
「今は何を読んでるの?」
「某有名SF小説。ようやく新章に突入」
「それは何より」
まるで秘密を共有するように二人が顔を合わせて微笑んだちょうどその時、「こっち! こっちに来て!」と二人のテーブルの横を就学前と思しき幼児が母親の手を引っ張って通り過ぎていった。
男性の視線が泳いだ。
女性は表情を変えなかった。凍りついたようにも見えるほほ笑みが、さらに男性の背中を丸くした。
「ごめん……」
「私たちが選択したことよ」
「うん」
「今までも、これからのことも、後悔はなし。そうでしょ?」
「うん」
会話は息切れしたキャッチボールのように勢いを失っていた。それまで二人の空元気のような活力で成り立っていた陽気さは、周囲の賑やかさの中に埋もれていった。
食後に運ばれてきたコーヒーを女性は一気に飲みきった。
「あなたはゆっくりしてて。私、お昼休み終わっちゃう。行くね」
伝票に手を伸ばした女性よりも先に、男性がそれを自分のそばに寄せた。
「これで最後だ。俺に払わせてくれよ」
女性は空振りとなった自分の手を見つめた。昔は何度も重ね合った手が、重なることはもうない。
気を取り直すように顔を上げ、女性は立ち上がった。
「じゃあ、ご馳走になろうかな。ありがとう」
「君との結婚生活、俺はとても幸せだったよ」
「私もよ」
男性は女性に左手を伸ばした。
「握手しよう」
「変な感じ」と言いながらも女性も手を差し出す。
二人は左手で握手を交わす。二人だけの句点のようにお互いの薬指に指輪の跡が残っている。
「一区切りって気がしないか」
「小説と同じね。ここから新生活の始まり。書類は出しておくわね。」
「あぁ……、うん、ありがとう。任せて悪いな」
「気にしないで。私の仕事場、役所なんだから」
握手の手が解かれる。
二人が会うことはもうない。
テーマ; 二人だけの。(句点)