→享楽主義者の哲学
「勝ち負けなんて」???
これまた、すごいセリフが飛び出したもんだ!
ハハ、平等を気取ったつもりか?
そりゃ、いくらなんでも物事を斜に構え過ぎだよ。そこに賭ける努力までも蔑ろかい?
「勝ち負け上等!」
それくらいの啖呵を切るくらいの気概と余裕で、世の中を愉しんだほうが何かと楽だぜ。
テーマ; 勝ち負けなんて
→どうやら……
ここで拝読する限り
人の想像力は無尽蔵、との解を得たので
物語の数列は
無量大数だと思う。
テーマ; まだ続く物語
→短編・未練がましい
「だからね……ーー」
彼女が言いにくそうに僕から顔を背けたので、僕も天を見上げた。
薄曇りの雲が、空の高さの限界を作るように広がっている。
どうして僕らはこんなところにいるんだっけ?
そうだ、思い出した。僕は彼女とデート中で、手を繋いで公園を歩いてたんだっけ。これからどうするって相談したら、彼女はいきなり手を振りほどいて話し始めたんだった。
「私、もう貴方とは……ーー」
彼女は、途切れ途切れに話し続けている。僕は依然として空を仰いでいる。きっと彼女も僕を見ていないのだろう。言葉はコミュニケーション手段の一環だが、果たして今の状況もそう言えるのだろうか?
僕たちの隣を、学生たちが通り過ぎていった。別れ話かな? 彼らのヒソヒソ声が僕に現実を突きつける。
「今日で終わりにしたいの……」
それまでの言いにくそうな様子を吹っ切るように彼女は宣言した。まるで学生たちに後押しされたように。
僕は相変わらず彼女に向かい合えない。雲ばかりの空に起死回生の気配を探す。
雲の隙間に鳥が見えた。それを指さす。
「ねぇ、あれ、渡り鳥かな?」
彼女のため息と、遠ざかる足音がした。
テーマ; 渡り鳥
→さらさら
この静かに滑り流れるようなイメージは、ゴシック体では表せないと思う。
さらさら
さらさら
さらら さらら
うん、やっぱり楷書体や明朝体の、「トメ」とか「ハライ」が似合うよな。
テーマ; さらさら
→自分完結ダブルスタンダード
その言葉は、奮起か、欺瞞か。
「これが最後の挑戦」と、
血気盛んに決意表明。
同時に、
「これが最後だから」と、
胸中に言い訳を繰り返す。
何にせよ、
芳しい結果は得られないだろう。
テーマ; これが最後