一尾(いっぽ)in 仮住まい

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4/16/2025, 2:12:21 AM

→花の季節

春が恋をした。
しかし、相手になかなか振り向いてもらえないらしい。
最近の気温の乱高下や強風は、彼女の無邪気なアプローチだとか。
片思いの相手?
それは言わぬが花。

テーマ; 春恋

4/14/2025, 3:04:48 PM

→こんな未来はイヤだ。


野放図に走る未来図は地獄絵図


テーマ; 未来図

4/13/2025, 4:30:24 PM

→名作探訪 第39回
   琥珀糖専門店『結晶』の『春、ひとひら』

 春風に揺蕩い、どこからか桜の花びらが貴方の肩へ。貴方はそっと摘み上げる。乳白色に仄かな紅を混ぜた薄様を。それは脱ぎ捨てられた花の衣だ。
 琥珀糖専門店『結晶』は、そんな刹那的な花弁を、∞型結晶のグラニュー糖に漬け込み、新月に陰干し乾燥させて、甘い無限の中に閉じ込める。
 さて、儚いひとひらはどんな風味を貴方の口に残すのだろうか?

テーマ; ひとひら

4/12/2025, 11:03:33 AM

→短編・喪失に対峙する。

 だだっ広く、何もない、石ころの地面と空だけの、そんな風景を求めて、僕は旅に出ました。
 あの大惨事のせいで僕は全部を失ってしまったから、その喪失を別の虚無で埋めたいと思ったのです。
 お供は、唯一僕に残されたぬいぐるみのウサギさん。僕と一緒に寝ていたから彼は助かった。そうでなければ……、僕は本当の本当にひとりぼっちになっていたでしょう。
 彼はなかなかに頼りになる相棒で、耳聡く風を読むので、思ったよりも早く目的地に着きそうです。
 今日は海辺でサンドイッチを食べました。サバサンド。揚げたサバが挟んでありました。
 ウサギさんは食べたくないと言って、防波堤のテトラポットで遊んでいました。海の波が寄せてテトラポットに弾ける音に合わせて、彼の耳はピョコピョコ動いていました。
 僕たちの目指す風景にたどり着いたとき、彼の耳はうなだれるのでしょうか? それとも何かを探そうとアンテナを動かすのでしょうか?
 旅を始めて数カ月、最近僕は思うのです。虚無を探す僕たちですが、そんなものは見つからないかも知れないと。

テーマ; 風景

4/11/2025, 3:52:01 PM

→心拍ジェットコースター

どうして出会っちゃったのかな? 
君と出会わなきゃ、僕はこんなに苦しまずにすんだのにな。
君が僕を見てくれるだけで、僕の心は舞い上がる。そして反対に、君が僕以外の誰かと笑っていると、どうしょうもなく落ち込んでしまう。
君のなりふり一つで、僕の心は天地両極、高揚と下落。
まるでジェットコースター。
君の惹力が動力源。
僕の心臓は、今日も早鐘。

テーマ; 君と僕

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