いっつも下ばかり見て歩いていたから、気づかなかった。
冬の頃は早く部活が終わるのだけれど、僕の家は坂の上な上に、遠いのでありました。
帰る頃にはやっぱり真っ暗なのです。
田舎だから、街灯もあんまりなくて。
誰かのランニングする音とか、
ふと照らされるライト(人感センサーに反応して)とか、
自分の影がふと、柵にうつっていたりとか、
自転車が横を通り過ぎる音とかが
いちいち怖くて、下ばかり見て、わりとビクビクしながら帰っていました。
ある日、今日はなんだか明るいな、と思って、上を見たんです。
満月がポッカリと僕を追いかけてきました。
まわりが虹色みたくゆらゆらしていて、不思議だったのでよく覚えています。
ワ、と思って上ばかり見ていますと、星空が綺麗でした。
ド田舎ですから、星は綺麗に見れるのです。
光の弱い星々まで、びっくりするぐらい散っていて、
その日は上ばかり見て帰りました。
見上げすぎて首は少し疲れました。
空はこんなにも、綺麗だったのに。
僕はもったいないことをしたなぁと、思いました。
心が少し上を向いて、頑張ろ、とも思えました。
夏の夜空も、綺麗です。
星座とかよく分からんけど。
窓から見上げれば、ほら。
#空はこんなにも
追記:最近は曇ってて全然見えませんね。雨、すごい。
冬の頃は登校するときにちょうど朝日が上ってきて、
それも綺麗だったなぁ。空の色が、綺麗です。
色の和名を当てはめてみたくなります。
〔子どもの頃の夢……なんだっけ?〕
と思って、久しぶりに幼稚園の頃のお誕生日カードを引っ張り出した。先生と一緒に手形ペタペタしたり、将来の夢を書いてた記憶がかすかにあったから。
取り出したるは年長さん、ばら組さん時代である。
うさぎさんとゾウさんと風船とまぁ、カラフルな表紙。
うわ~、懐かしい~と思いながら何の気なしにペラっと表紙をめくった。
「わたしのしょうらいのゆぬは、かべになりたいです!」
……???
待って。………待って???
日本語的な文法がおかしいのはまぁいいや。字が下手っぴなのもいいよもう。めがぬになってるけどいいよなんか、…、かべ??
かべ………、?(放心)
確かに小さい頃から人見知り気味ではあったし、先生におてて繋いで仲間に入れてもらってたよ?でも、周りのみんなが、
「お花屋さん!」 「けいさつかん!」 「先生!」
とか言ってる中、いやまださ、
「人魚姫!」 「仮面ライダー!」「ぷいきゅあ!」
は良いと思うんです。人(?)だし。まだ可愛いよ?
うん。幼稚園生だものね。
壁って…壁って………つまりは無機物では?(混乱)
…あの頃の“わたし”よ、なんでそれをチョイスした?
…この頃からオタク要素が形成されていた?
そんなことはない。から、つまりは、純粋に壁になりたかったってこと、おま、え?どうするつもりなの??
…先生よくニコニコしながら見ててくれたよね…
ありがとう先生。おかげで今の僕は混乱の真っ只中にいます。あの時は逃げ回ってごめんなさい。今もお元気ですか。
あの頃の“わたし”、子どもの頃の夢は、ある意味叶ってるよ、おめでとう。嬉しくないな。
今の夢は、程よく生きることです。あ~、夢がないなぁ。
#子供の頃の夢
追記:震える手で小学1年生の自己紹介カードを見ました。
イラストレーターになりたいって書いてました。
ありがとう、1年生の“わたし”。無機物卒業おめで
とう。
どこにも行かないで。
お願い、僕と一緒にいてよ。
なんて、感情むき出して、言えたら楽だったのにね。
見栄張って、取り繕って、結局言えないや。
友人たちは皆、綺麗になって、美しく羽ばたいて行く。
大人になって行く。
…彼氏出来たとか、彼女できたとか、嬉しそうに話してくれて、幸せそうで、楽しそうで、……。
…ひとりだけ、置いてかれたって、思っちゃって。
子どもじゃん、僕。……重たいのかなぁ。
とか、思いながらヘラヘラと笑みを浮かべて、
「デート?楽しんできてね!」
「また惚気?アハハ聞く聞く~!」
と手を振るのです。
僕の意地なのです。それは。外ヅラで守っているのです。
もう片方で、服の裾、握りしめながら。
……本当は、どこにも行かないで、って、言いたい。
………貴方は、いつまで僕と一緒にいてくれるかな。
#どこにも行かないで
君の背中が、前から降り注ぐ眩しい光から陰をつくってくれていたの。
だから僕は、安心してついて行けた。
眩しい世界から、君が守ってくれていたんだ。
追って、追いかけて、そのうち追いつけなくなった。
そして気づいたんだ。
君の歩む道が光っていたんだって。
僕だけの道は、ずっと暗かった。
照らしてくれていたのも、君だった。
あぁあ、これからどうしようかな。
君は、もういない。
#君の背中を追って
追記:ハートが300になりました。つけてくださった方、ありがとうございます…!
あの子が好き。
素敵なものも、好き。
美しい人も、ものも、風景も、好き。
推しも好き。
自分だけの、好きがあって。
嫌いなものももちろんあって。
人には嫌われてるものも、好きになったり。
人が好きなものを、嫌いになったり。
重なって、争いになったり、喧嘩になったり。
あれは好き、これは嫌い。
でもさ、
そのうち、ひょっこり変わってたり、変わらなかったり。
影響し合って、こっそりハマってたり。とか。
自由気ままでいいんじゃない?
好きなものを好きって叫べること、
嫌いなことも、嫌いって言えること。
それが、人から見てどうであろうと。
そう思える心が、
感情が、
“自分”が、在るってことでしょう?
自分らしさ、じゃないでしょうか。(個人の感想です)
#好き、嫌い