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いっつも下ばかり見て歩いていたから、気づかなかった。

冬の頃は早く部活が終わるのだけれど、僕の家は坂の上な上に、遠いのでありました。
帰る頃にはやっぱり真っ暗なのです。

田舎だから、街灯もあんまりなくて。

誰かのランニングする音とか、
ふと照らされるライト(人感センサーに反応して)とか、
自分の影がふと、柵にうつっていたりとか、
自転車が横を通り過ぎる音とかが

いちいち怖くて、下ばかり見て、わりとビクビクしながら帰っていました。

ある日、今日はなんだか明るいな、と思って、上を見たんです。
満月がポッカリと僕を追いかけてきました。
まわりが虹色みたくゆらゆらしていて、不思議だったのでよく覚えています。

ワ、と思って上ばかり見ていますと、星空が綺麗でした。
ド田舎ですから、星は綺麗に見れるのです。
光の弱い星々まで、びっくりするぐらい散っていて、
その日は上ばかり見て帰りました。
見上げすぎて首は少し疲れました。

空はこんなにも、綺麗だったのに。

僕はもったいないことをしたなぁと、思いました。
心が少し上を向いて、頑張ろ、とも思えました。

夏の夜空も、綺麗です。
星座とかよく分からんけど。
窓から見上げれば、ほら。


#空はこんなにも
追記:最近は曇ってて全然見えませんね。雨、すごい。
冬の頃は登校するときにちょうど朝日が上ってきて、
それも綺麗だったなぁ。空の色が、綺麗です。
色の和名を当てはめてみたくなります。

6/24/2025, 10:26:07 PM