部屋の片隅で息をするということ
昨日、灯した明かりが
消えかかったので
今日、新たな火を
つけに行く
ここは薄ら寒い
どこかにまた穴が空いたのだろう
温もりを帯びた針と
眠りで紡いだ糸で
ゆっくりと
繕う
紅茶の湯気と
本を栄養剤にして
柔らかな腐葉土を
いくつも
作る
鼓動の波打つ音を確かめて
生きる、という言葉を
反芻する
ひとつの心の臓
その小さな隙間すら
まだ
埋められずとも
未だ、そこすら
埋められずとも
お題:部屋の片隅で
真夜中のヒーロー
眠れないほどの空腹に襲われて
ついに頭が覚醒して
布団そっちのけで
身体が起き上がる
そんな僕の目の前で
小さなチョコが
笑って
いる
昼間、
おすそ分けとかなんとかで
もらった
やつ
違う
お前じゃない
ヒーローみたいに笑ってるが
お前じゃない
眠りの選択肢に向かうためには
お前じゃない…
そう思いつつ、
この、空腹というモンスターを鎮められるのは
お前かもしれない
お前だけかもしれない
と、
考えてしまう
たとえ、このあと
カロリーとか食べる時間とか
もっと手強い相手と
戦わないといけなくなっても
お題:眠れないほど
「セーターを着る」
下から被り
目的地を見やる
ふわふわなトンネルの中には
少しの不安と期待が混ざりあっていて
やはり袖を通すのは間違いだったろうかと
一瞬、思い直す
(柔軟剤の香りは取り残されたようだ)
そのうちに、右手が勇気を出し、
左手が真似をして、
ようやく首から上が決意を固める
そんな
朝
お題:セーター
「灯火」
あなたがいなくなった世界で
あなたが遺した無数の言葉が
灯火となって
私の明日になる
お題:キャンドル
※谷川俊太郎さんの逝去に寄せて。心よりご冥福をお祈りします。
「こねこうた」
こねこねこねこ
まんまるふくふく
みーみの合唱
にゃんにゃらにゃ
こねこねこねこ
まんまるふくふく
遊びが冒険
にゃんにゃらにゃ
こねこねこねこ
まんまるふくふく
みるくの取り合い
にゃんにゃらにゃ
こねこねこねこ
まんまるふくふく
楽しい夢見る
にゃんにゃらにゃ
お題:子猫