眠り子

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12/23/2024, 4:18:23 AM

ゆずの香り

「君は、ゆずの香りは好きかい?これを嗅ぐと冬が来たなぁって思うんだよね」
黄色い球体状の果実を腕いっぱいに抱えた彼は、屈託のない笑みを私に向けながら語っている。
「かおりをかぐだけで、ふゆっておもうの?ふしぎ」
「香りは記憶を繋ぐヒントになるからね。君がこの香りを嗅いだ時、そういえばこんな話したなって思い出すヒントになってほしいな」
よかったら嗅いでみてって1つ渡される。
すっきりと甘い香りが鼻の中に広がっていく。
「よくわからないけど、なんだろう。おちつくかも」
なんだか、彼みたいだ。

こうして、私と彼の冬至は過ぎていった。

12/17/2024, 1:01:17 PM

とりとめもない話

私の魔法は人間から嫌な記憶を取り除ければいいよねってそんなとりとめもない話からひらめいた。

何もない会話から生まれる魔法がある。
対象の人間の記憶を探り辛い記憶を取り除き、苦しみや辛さを無くす強大な魔法を編み出した。

苦しみや辛さなんて…要らないだろう?

10/19/2024, 8:15:27 AM

秋晴れ

窓を開けると金木犀の甘い香りが広がった。
雨上がりは花の香りがより強くなる。
秋晴れの爽やかな外を、散歩しようじゃないか。

10/8/2024, 4:17:10 AM

力を込めて

誰も味方がいない、信用できなかった私を
力を込めて立ち上がらせてくれて
愛情を与えてくれたのは
あなたでした

たとえそれが
今までの悲しい記憶、
苦しい記憶だけじゃなく
全ての記憶を消されて
人の輪廻から外れることになるとしても
構わなかった

9/1/2024, 12:59:12 PM

開けないLINE

見覚えのない真っ黒なアイコン
あなたの願いを叶えましょうと言う文字
そのLINEを開いたら最後、願い事の代償に
大きな対価を支払わなければならない

それでもあなたは、開きますか?

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