対等でいようと言ったことはないけれど、
自然とそんな感じになっていた。
初めの頃は、共感出来ることがある反面、上手く言え
ないこともあって、気の利いた優しい知人がフォローし
てくれることもあった。
あなたが
私に歩幅を合わせてくれたのか。
私が
成長してあなたの歩幅に近づいたのか。
横顔が見える位置に来れたように思う。
「ずっと隣で。」
と多分、あなたも私も口にはしない。
けれど、
歩み寄るナチュラルな気遣いは
形を変えども、
想い続ける限り変わらない。
人に対する興味関心が薄いことを自覚したのは、大人になってから。
その時々で仲のいい人はいたし、続けばいいと思っても自然消滅して、幼馴染と呼べる存在もいなければ、学生時代から続く縁もない。
それは大人になってからも、転職のたびに人間関係が切れてまた新しくなっていく。
どうしたら続くのか。私は面白味のない人間だから、誰も続けようと思わないのだと思っていた。
そんな私に現れた例外。
それがあなた。
例外が過ぎて、気付けば18年。
人を本気で知ろうとしたのは、後にも先にもあなたしかいない。
「野良猫みたいなのを手懐けるの、ホント大変だった。」
って言うけど、
「そっちこそ、シベリアンハスキーみたいじゃん。」
って言い返してみる。見た目と、その見た目に反して、はしゃぐと子どもみたいになるとこ。もう犬っぽいのだ。
ハスキーはたまに帰る道を忘れることがあるらしい。
けど、うちのハスキーは酷く酔っていても帰巣本能はあるらしい。
どうやら、うちがいいらしい。
悩みが尽きない日々から
いつか平穏と言える日々に変わることがあるのだろうか
今はイメージが湧かないけれど
この今が分岐点であることは分かっている
行動の一つ一つが未来を左右していると思えば
選択も手段も迷うばかりで
何をすべきか見失うことも多いけど
何もせずに終わることのほうが怖い
どうすればいいか途方に暮れている
やる気が出ずに途方に暮れている
荷が重すぎて途方に暮れている
平穏までの道程は遠く
目指すゴールもよく分からないけれど
あなた達がいるなら、何とかできる気がする
手の届くここにある感触が
聞こえる音が
流れる空気が
何物にも代え難いものであることを知っている
平穏であることが難しいことを知っている
あらゆるもの、見えないもの、事象、環境、置かれた状況に差があって
どうにもならないことが無情にもこの世に存在している
頑張れば何とかなるならみなそうしてる
無力ばかり押し寄せる毎日に、誰かが苦しむことがなければいいのにと思う
一緒に散歩をするように、月夜を見上げながらゆっくり帰ろう。
満ち足りた気分のときも
足りない欠けた何かを探したくなるときも
大人の迷子はたちが悪い
案内所すらない、呼び出しのアナウンスもない、
軌跡に葉っぱを目印に置いて、
来た道を振り返り、問いかけて、また振り返り、問いかけて歩いていく
月夜は隠す
今日は満月
煮詰まった頭も、余裕のない心も
月夜は全部見ている
月夜は隠す
今日は満月
また力強く歩み出せるように
月夜は味方をしてくれる