11/18/2023, 4:30:19 AM
冬になったら寂寥の緑棘に身を投げてしまおう
下から吹き上げる鉄風に遺言を紛れさせ
空にもたれてやるんだ
11/16/2023, 2:31:45 PM
はなればなれ乾杯
俺の席の周りはダチ達
くだらねえ話にリアクション
でも横目であの子を見てしまう
あいつと楽しげに話してる
そりゃそうか あたりまえか
少し親しくなっても取れん敬称
数年経ってこれならもう無理じゃね
ほんとにたまにダチ達が邪魔に思う
だって二人きりなら話しかけれ…
いや無理か
こいつらを臆病の言い訳にしてきた
独りよがりの感謝として
とびっきり笑わしてやるよ
見えないものを見ようとしたら
見たくないものまで見えてきた
何かを得たら何かを失うらしいけど
きっと何も得られないことの方が多い
11/15/2023, 4:01:50 PM
子猫のように不自然に泰然と
大切なプレゼントがどうせ腐るなら
心の隅の見えないところに
怯えて膝を抱えたままの自分も入れたら
角が二つ埋まってる現状
窓を覗くと秋空にこころ押されて
抜けた空気で少し浮き出す
「また、あの龍が見たいな」
首の歯形が明滅する
思い出した さっき
絵本の夕方を、拾ったじゃないか
走り出したら大丈夫
運命に轢かれないように
首の鈴を鳴らして翔ぼう
11/6/2023, 2:02:41 PM
柔らかい雨じゃ力不足だ
君を引き止める理由になり得ない
僕はいつだって何かのせいにして
枕を濡らしてきた
水溜まりを避けたはずが泥はね
今じゃみっともないこんな様
やっぱり
やっぱり僕じゃ君の隣は役不足だ
11/4/2023, 2:35:05 PM
哀愁をそそる香りが鼻腔をくすぐり
網膜に紅一点、神経系を揺るがす
舐めくさった僕らはひどく貪欲だし
空きっ腹に響くシャッターオンが
唾飲を促すもんだから焦ったくて
もうセピアに飛びついちまったよ
ああ見切れた僕らも茶色く寂れて
ひどく淡く覚えられてしまうのだろう
楽しみだなあ