カーテンが揺れない熱帯夜
寝苦しい理由はそれだけじゃないんだ
暑々の汚れがため息と混ざり乳化した
汗を吸ったパジャマや19%のスマホ
自分のモノすら好きにできないなんて
舌打ちすれば何か変わるのか?
独りで文句垂れたら変わるのか?
身に余るこの熱が言葉にならないうちに
そしてコールドシャワーを浴びるように
全身を力んで ふざけ続けろ!
形の無いものは定量的に測れないけど
雰囲気や質感はなんとなくあって
僕を通せばプラスマイナスすら滲む
僕は僕がどう思うかよりも
周りがどう思うかに敏感な時があって
被害妄想未来予想図と自分の振る舞いで
意図せずバッドなモードになる
会話も気持ちも記憶も期待も全部
通りすがりの塵芥にすぎず形なんて無い
でも今日 ちょっとだけ馬鹿になって
よどんだマイナスを少しのプラスにできた!
花畑が十分に湧いたので太陽照明は消しました
風除室のドアが開くと草花の息吹が溢れてきました
部屋の中央の小さな丘で大の字になるのが好きです
でも一歩ごとに踏んで進むのは心苦しいです
横になると土の柔らかさや花のゴワゴワさ
薄暗くても鮮やかさが伝わってくる匂い
自然と目を閉じて呼吸が深くなります
30分後にはスマートウォッチにママからのコール
でも浸る この時ばかりは無防備にも脱力します
きっと眠りに落ちるとはこんな心地なのでしょう
カレンダーを早めに破って捨てる
サリーが席を立つ瞬間に登場したい
でも臆病湛えたグラスは鈍色の過去
大きな後悔を鼻水混じりで
笑い飛ばそうと必死な僕を笑ってよ
一歩先に大人になったあの子らは
ガラガラ声で羊の皮から覗いてんな
少し怖くてもどうせしょうがなくて
立つ瀬がない僕は僕に身を投げるよ
きらめきが川を泳ぐのを見たことがある
きらめきを転がす鈴虫を知っている
きらめきの寿命を仄めかす行事がある
夜の空から 秋が待ちきれず覗いているんだ
稲が黄金色で一面を祝福する季節にこそ
あなたの中に僕なりのきらめきを見つけたいんだ