やわらかな光が白く塗りつぶしたのは
明け方のうちに降られた商店街
風が出てきて雲で翳り
アスファルトが増えていく
光の世界が去って行く
そういえば小学二年生のときには
追いかけても間に合わなかった
もう一度追いかけてみようか…
ふと前を見ると信号が青になっていた
会社に行かなきゃ…会社に行くか…
高く高く空を登る繊維
幼子だったのは遥か昔数秒前
定刻通り 一切のキモさなく
線たる線であることを強いられている
自覚的な彼らは
自身が持たない欲望にまみれ
むず痒い体表のほつれを捩っては
よじれて 解けかけて
四時の方向へと進む
秋晴れ 夕暮れ
下で寝ぼけて絡まる酩酊の兄弟達には
子供の駆け足が聞こえたらしい
行こうよ まっすぐ 圧縮へ
重力を捨て大気圏越えて
天体掠める光のように
行けるよ まっすぐ 圧縮へ
どやされても気にせず
潰れても面倒がらず
立ち上がる
湿気るまでは飽きぬ 性分だからこそ
放課後1人教室
窓際に干してた雑巾を落としてしまった
覗くと花壇の縁のレンガの上にあった
取りに行ってもよかったが
知らないふりして帰った
面倒だったわけじゃない
なんとなく ただなんとなく
放課後忘れ物をとりにきた
気になってる子は雑巾を落としたみたい
彼女で完成した教室空間に臆病になって
トイレで用を済ませることにした
戻るともう彼女はいなかった
サッシにはまだ雑巾がかかっていない
覗くと花壇の縁のレンガの上にあった
翌朝登校してきたときまだそこにあった
その日から今日まで彼女に恋している
なんとなく ただ強烈に
カーテンに滲んだ憂鬱を見て
太陽は呆れながらも
適当に雨を降らす
一時的に言い訳になったって
ずっとじゃなければ逃げきれない
もう 中途半端にするから…僕が
またうずくまる
眠たくないのに眠るんだ
ひとまず今日は天気のせいだ
ココロオドルナ
マリハ ハネテル
インダ キューブ キューブ
カカエテハシル
オトモ カラフル
ムレタ ブーツ ブーツ