トケイソウ

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11/24/2024, 11:43:09 AM

くるくる



まきまき



あみあみ



きゅっきゅっ



ふわふわ



すぽっすぽっ



もこもこ



ぬぎぬぎ



ぱちぱち



あったか〜い



セーター



11/24/2024, 1:57:37 AM

ある日、散歩をしていると穴を見つけた。
足の大きさ程の穴だったので、またいで通った。


次の日、また穴があった。
24インチのテレビくらいの大きさだった。
大きくなっている気がしたが、横を通った。


1週間後、その穴は玄関のドア程の大きさになっていた。
横に足場もなかった。
仕方がないので、他の道を通った。


1ヶ月後、様子が気になったので、穴まで向かうことにした。
もはや谷だった。
橋を架けなければ通れないほど、大きく、長く、果てなかった。

どうやら近所でも、話題になっているらしい。
路地なので迂回する道は山程あるが、不便だと。


だんだん大きくなる穴に疑問をもった。
夜に変化しているのではないかと考えた。

その日の夜、穴を見に行くことにした。


それは、ぶくぶくと黒い泡を出しながら、道路に侵食していた。


その音をしばらく聞いていると、人の声のようなものが聞こえた。

しかし何を言っているか分からない。


しゃがんで、泡に耳を近づけた。
ありがとう、と聞き取れた気がした。

と、いうのもいつの間にか、真っ逆さまに落ちていたからだ。



それは退屈な授業のようにも、一瞬にも感じられた。






底は、クッションが敷き詰められてるようだ。
さすがに頭から着地すれば、助からないと思うが。














ここまでで、何か分からなかったことある?
大丈夫?そっか。じゃあ、話を続けるね。











あ、そうだ、そうだ。
俺、暗闇に一人で不安だったんだよね。
落ちてきてくれて、ありがとう。



11/21/2024, 11:49:52 AM

どうすればいいんだろう、この気持ち。


どうすればよかったんだろう、あの時。


どうしたらいいんだろう、この先。





渦に呑まれてゆく。
このまま気流にのって
雲になって
雨になって
地が固まって
立てるようになって。





どうしたらいいの?がない人生は、いざって時に踏ん張れない。


そう思うとほんのちょっぴり、呼吸が落ち着く。

11/20/2024, 1:26:38 PM

今日も今日とて海賊。
宝物を探しに、大海原を駆けている。

もう仲間たちは発見して、残すは一人。
自分だけだ。


皆、箱を開けると、子を見つめる親のようになる。
そして笑い出す。泣きながらの奴もいれば、ちょっと残念そうな奴もいる。


昨日降り立ったこの島。ノッポの木々に抱かれ、生い茂る草花と歌い、見知らぬ動物たちと踊る。


陽光が差し込む方へ進むと、突然白い靄に包まれた。


そして、いつの間にか遺跡が現れた。
そっと、空気のように忍び込む。


真っ暗ではない。トンネルの構造に近いのか。

手が何本も生えた人の像が、いくつもある。

目を伏せているのに、自分に視線が集まってる気がする。


抜けると、目の前に滝があった。崖で段差が作られている。
その中腹に木箱が置いてあった。


取りに向かおうと踏み出すと、あちらからやって来た。


頭に血が昇る。手先足先が震えだす。制御できない。


興奮して開けると、中には、、、












思わず失笑した。
宝物ってずっと前から、側にあったんだなって。


早く船に戻ろう。


そして宴だ。


俺の宝物と。

11/19/2024, 11:26:50 AM

瞼を上げる。一面の銀世界。まるで絵の中に飛び込んだよう。


街灯はオレンジ色に灯る。誰も彼もが巣に帰る。
街も眠りについている。なのに空は鼠色。



ビルの壁面もコンクリートもその色で、馴染みがあるのに違う世界に来たみたい。



灰色をソリで駆けるのが見える。そういえばクリスマスは今日だったっけ。


窓から幸せが漏れている。それぞれの家にキャンドルが灯る。



「待った?」



頬を赤く染める貴方。
ふたりの手をポケットで暖めて。

私にもキャンドルが灯る。


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