♯ 未来の記憶
そんな事あるわけが!のような出会い。
たまたま同じ本に手を伸ばす。
「あっ、どうぞ、どうぞ」
今どき、ドラマでもそんなくさい出会い方はしない。でも同じ本が見たいと思った相手が惹かれ合うというのもわからないでもない。
同じものを読んで、同じものについて語り合える。嬉しい。楽しい。
休みの日は一緒にカフェや公園で、本を読みながらゆっくり過ごす。おしゃべりもそこそこに。
会話はもっぱら本の話。普段は物静かなのに、本のこととなると饒舌になる所がかわいい。そもそも、お喋りな人は苦手なのだ。
二人の時間。
静かに過ぎていく。
穏やかなひととき。
振り返るとどれだけ一緒にいたのだろう。
今日ものんびり公園で読書。
年をとっても、手を繋いでのんびり公園で過ごす。そんな穏やかな時間を共にしたい。
本とあなたと共に。
♯ おとなりさん
おとなりに家族が増えた。
古いマンションが故、少しうるさい。
朝から寝るまで、ドンドン、ペタペタ、ガラガラ等と色んな音を出す。
ワンコもたまにワンワン。
特に言うつもりはない。
こういうことは、持ちつ持たれつ。
うちは子育て世帯ではないし、こういった音は出てないかと思う。
でもお互いに少しくらいの事は許しあう必要性があると思う。
日頃からの挨拶なんかもあるんだろうけどね。
♯ 星に願って
手が届きそうなくらい近い飛行機
本当はドローンだったりして
後から聞こえてくる轟音
やっぱ飛行機だったか
掴めそうに見えたのに
冬は星がキレイに見える
冷たい空気が星をより一層輝かせる
あんなとこにも星があったんだな
君に思いを馳せながら見上げた星空
幸せになっているだろうか
ほんとうはもっとそばにして欲しかったな
♯ 君の背中
大きな背中だった
丸くなるまで見守れなかった
いなくなるとこんなに寂しく思うとは思いもしなかった
もっとしてあげられる事があったのかも知れない
後悔する日々
「どんなに孝行してても満足してないよ」
と慰められた
そうかも知れない。とやっと思う事ができるようになった。
寒くなると思い出す。
あの夜も寒かった。
♯自分軸
すごく羨ましい人がいる
妬ましく思うのではない
憧れ
他人の評価を気にしない
自分の価値観で生きている人がかっこいい
自分は自分!という感じの人
決して他人に迷惑をかけても平気。だとか無神経だとかそういった人ではない。
むしろ、他者への配慮もしっかりできる。そして仕事もできる。ただ他人の目を気にして生きるような、価値観ではないというだけ。
なりたくてなれるものではない
でもそうでありたい。
彼女ともっと仲良くなりたいと心から思う。
話しかければ答えてくれる。
仕事以外では話しかけられたのは一度だけ。
出身地はどこですか?
たまたま同郷だった。嬉しい共通点。