十目 一八

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5/9/2026, 2:48:47 PM

お題『忘れられない、いつまでも。』

まだ私が小さかったころ。

夏休みに遊びに行った
おじいちゃんのお家で
どこからか祭囃子が聞こえてきた。

「お祭りだ!」

妹と顔を見合わせて
私たちはこっそりお家を抜け出して
音のする方へ駆け出した。

でも――
近くに聞こえていたはずのお囃子は
追いかけても追いかけても遠くて
気づけば
知らない道ばかりになっていた。

空はだんだんオレンジ色になって
セミの声がやけに大きくて
妹はとうとう
ぽろぽろ泣き出してしまった。

「だ、大丈夫だよ」
私はお姉ちゃんだから
精一杯そう言ったけど
本当は
私も泣きそうだった。

ぎゅっと妹の手を握っていたら
遠くから
「おーい!」って声がした。

振り向くと
汗をかきながら走ってくる
おじいちゃんの姿。

「見つけた!」

おじいちゃんは
私たちの前でしゃがむと
くしゃくしゃの優しい顔で笑って
「もう大丈夫」って
頭を撫でてくれた。

その瞬間、安心して
私はわんわん泣いてしまった。

お家へ帰ると
おばあちゃんが玄関で待っていた。

いつもは厳しいおばあちゃんが
その日は何も怒らず
「心配したんだからねぇ」
って言いながら
ぎゅーっと抱きしめてくれた。

私たちは何度も
「ごめんなさい」って謝ったけど
おじいちゃんもおばあちゃんも
「無事でよかった」って
何度も言ってくれた。

次の日。

おじいちゃんとおばあちゃんは
本当にお祭りへ連れて行ってくれた。

神社には
たくさんの提灯。

ゆらゆら揺れる灯りが
まるで魔法みたいで

子どもの私は
「ここは不思議の世界の入り口なんだ!」
って本気で思った。

今でも
遠くで祭囃子が聞こえると
あの神社へ
走って行けそうな気がする。

だから私は
祭囃子が大好き。

あの夏の迷子も
優しい手のぬくもりも
忘れられない、いつまでも。

5/8/2026, 11:17:27 AM

お題『一年前』

一年前というと
小さな女の子が産まれて
甥っ子が「お兄ちゃん」になって
少し経った頃のこと

当時の甥っ子は
まだまだ小さくて
「妹ってなに?」
みたいな顔をしていた気がする
私が「姪っ子ちゃんは
きっと大切な宝物になるよ」
って話しても
少し照れながら「う~ん、違うよ~」
ってなっちゃって

それでも

赤ちゃんの頭を
ナデナデしてみたり
お気に入りのおもちゃを
こっそりお布団に置いてあげたり

小さなお兄ちゃんは
小さな優しさを
たくさん覚えていった

そんな中で育った姪っ子は

今では気が強くて
人見知りも激しいけれど
お兄ちゃんのことは
だーいすき

見つけると
嬉しそうにトテテテって追いかけて

お兄ちゃんも
ちょっと得意げな顔をする

一年前には
まだ想像できなかった

にぎやかで
ふわふわで
とっても可愛い毎日のお話

5/7/2026, 10:54:08 AM

お題『初恋の日』

私の初恋はキミだった

あんまり恋愛に興味がなかったものだから
それまで恋って
正直よく分かっていなかった

でも、19歳の春
キミの笑顔を見た瞬間
私は恋に落ちたんだ

恋を知った私は無敵だった
怒涛のアピールに
人生初の告白

OKをもらえた日は
嬉しくて眠れなかったよ

二人ともビジュアル系だったから
カッコイイ系の服しかなくて
デート用の服を買って
友人にメイクを教わって
コンタクトを入れられずに苦戦したね

初恋に浮かれすぎた私と
バイトやサバゲーで忙しかったキミは
すれ違ってばかりだった

遠回りもしたけれど

今もこうして
キミが隣で笑っている

初恋って
案外しぶといらしい
あの日の私
なかなか見る目があったみたいだ

5/6/2026, 10:27:51 AM

お題『明日世界が終わるなら……』

キミと「行きたいね」って言ってた場所に行きたい

モンゴルの大草原
スカイツリーのてっぺんや
浴衣のまま歩く温泉街

キミと手を繋いで
昨日を追いかけて
日付の境目を飛び越えて

行きたい場所をぜんぶ巡ったら
今度は
キミと行った場所に帰ろう

阿寒湖や
キミの地元の滝で
願い石を投げて

「来世もどこかでまた逢えますように」って
ちょっと欲張りなお願いをする

もし明日に追いつかれてしまったら

今日いっしょに作ったフィナンシェを
半分こして

「美味しいね」って
笑いあって

それだけで
きっと
最高の終わりになるよ

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今回は、最初に書いたやつがイマイチ納得出来なかったので
書き直しました(* ᴗ͈ˬᴗ͈)”

5/5/2026, 12:44:19 PM

お題『君と出逢って、』

今日は
我が家のスター
レオパくんの誕生日!

いつもはのんびり
ゆっくり瞬きして
マイペースに過ごす君

なのに昨日の夜から
そわそわ うろうろ
「今日じゃない?そろそろだよね?」って顔

そのギャップが
たまらない

扉を開けたら
シェルターからぴょこっと顔を出して
ちょこちょこ近づいてくる

今日はごちそう!
目をキラキラさせて
いつもより素早い動きで
もぐもぐ ぱくぱく
満足そうな顔まで見せてくれる

写真も動画も止まらない

君と出逢って、
静かな毎日が
こんなに楽しくなった

これからも
そのままの君でいい

元気でいてくれたら
それだけでお父さんとお母さんは幸せだよ

お誕生日おめでとう
そして
本当にありがとう!

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