靉葉

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1/20/2023, 6:02:00 AM

今はもう会えない君に会いたくて。
また追い続ける。
あなたの後ろ。
いないとわかっていながら探し続ける。
あなたの声を、匂いを、姿を。
世界一周したって見つからない。
でも、もう会えないなんてくだらない。
私が会いに逝けばいいのだから。

1/15/2023, 6:48:40 AM

どうして、みんな私から離れていくの?
どうして、私をひとりぼっちにするの?
どうして、誰もそばにいてくれないの?
どうして、どうして、どうして……

よく、そんな考え事をする。
あの子は、私だけはあなたの味方だから。
とか、居場所になるから。
とか言ってくれてる。
でも、私は信じたいけど、信じられない。
とても、胸が、苦しい。
誰にも頼れない。
誰にも言えない。
どうして?
いつから私はこんなに臆病に、
こんなに泣き虫になったの?

1/9/2023, 3:36:52 PM

「今日は三日月だね。」
『あ…ほんとだ。ねぇ、知ってる?三日月ってね、
恋愛成就の月なんだって。』
「へぇー、そうなんだ。じゃあ、月に美月(みづき)とずっと一緒に居られますように。って願おう。」
『っ!よくそんな恥ずかしいこと、本人の前で言えるね!!』
「え?俺、本気でそう思ってるから美月の前で言ったんだよ。」
『…別に、湊月(みつき)が嘘つかないってこと、わかってるから。本気で思ってないことを口にしてるなんて思ってないし。それに、私も…月に、湊月とずっと一緒に居られますように。って、願ったし…』
「あはは、本当に可愛いなー。美月は。そんなツンデレのところも好きだよ。」
『…!また恥ずかしいこと言って!!湊月に可愛いって言われる度に心臓バックバクなんだからね!』
「あー、それはごめん。でも俺、思ったら口に出ちゃうタイプなんだからさ。これからも何回も言うよ。美月が好きって。世界一可愛いって。」
『ほんっと、湊月は。デリカシーないことでも平気で口にするよねー。素直なそういう性格がいいんだけどさー。』
「…美月も案外さらっと人のこと褒めるよね。その照れ隠しの為か最初は悪口っぽいこと言うけど。」
『…あーぁ、バレてるし。なんでだろうなー。湊月の前だとつい本音が出ちゃうんだよね。湊月には全てお見通しかー。』
「うん。そうだよ。美月のことは、全部わかってる。
…つもりだけかもだけど。」
『ううん。湊月以上に私の事理解してくれる人なんて、この世にはいないよ。私も湊月のこと、全部知れるようになりたいなー。思ってたんだけどいつも私だけしてやられてる感じがするんだけど。』
「美月も、俺の一番の理解者だよ。1番俺の事わかってくれてる。美月の反応が可愛くて、つい意地悪っぽく言ってることも事実だけどね。」
『ちょっと!私の反応を見て面白がってたわけ!?
もう!本当信じらんない!』
「はは、ごめんごめん。でも、男って、好きな女の子には意地悪したい生き物だって言うじゃん?」
『い、言うけど…で、でも!なんか、私だけ不公平じゃん!私だって好きで性格がツンデレなわけじゃないし。湊月の前だとなんだか、緊張しちゃって…』
「俺の前だとドキドキするんだ。本当可愛い。」
『……湊月、あんたまた面白がってない?もうその手には乗らない!!……多分無理だけど(小声)』
「うん。無理。美月の可愛い反応が見れないなんて、俺死んじゃう。」
『私、恥ずかしいんだから!好きな人の前なのにいつも、こんなに強がっちゃってるし…可愛いっていっぱい言ってくれるけど、私じゃなくても、もっと可愛い人だっていっぱい居るし…』
「そういう強がりなところも含めて、俺は美月のことを好きになったんだよ。テレビで美人のモデルとかを見ても、美月以外はもう可愛いとは思わない。」
『、、ほんとに?私で、いいの?』
「美月じゃなきゃ、ダメなんだ。俺。」
『…私だって、湊月じゃなきゃいや。絶対いや。でも、湊月からこんなに沢山の愛を貰っていても、時々不安になっちゃうの。湊月、かっこいいし、性格よくて誰にでも優しいし、完璧な人なのに、隣にいるのが私でいいのかって…相応しい人が、もっと他に居るんじゃないかって…』
「はぁ…美月、まだわかってないのか?俺はもう、美月じゃなきゃダメなんだって。ほかの女に優しくしてほしくなきゃ、そうするけど?」
『べ、別に!そんな事までしなくていいし!そんなことしたら湊月が酷いやつだって、言いふらされちゃうかもだから。』
「強がらなくてもいいんだぞ。俺の前では。いつでも俺の事を第一に考えてくれてるだろ、美月は。」
『…っ!』
「美月が浮かない顔してる時、俺が聞いても、ただ疲れてるだけって言うけど、それ、嘘だろ?あと美月、体調悪い時も、俺に心配かけないように明るく振舞ってただろ?泣きたい時は泣けよ。辛い時は頼れよ。俺は、何があっても、ずっと美月と一緒にいるから。」
『……っ…ありが、とう、、私、湊月と、ずっと一緒に、いたい…!』
「うん。やっと泣けたな。よし、ほら、もっとこっち来い。」
『……』
「よーし。確かな、辛い時は、誰かとハグするとその内の30%が、幸せに変わるんだってよ。」
『…ふふ、確か、なんだ。』
「仕方ないだろ。結構昔に知ったことだし、記憶が曖昧なんだから…」
『でも、ほんとだね。本当に辛さがなくなって、幸せになった気がする。』
「うん。ならよかった。」
「っていうかさ、本当あれだね。湊月ってさ、誰かを怒る時とか、焦った時とか、口調が変わるよね。」
『…そうか?かわってるか?』
「めっちゃ変わってる。だって今のセリフいつもは、
そうかな?変わってる?
って、絶対言うもん。なんか、男の人!って感じになってるよ。」
『あー…確かに。そうだ‘’な‘’。あ、今のもか。確かに、そうだ‘’ね‘’。』
「ふふ、別にどっちでも好きだよ?」
『なんか、照れる。』
「…私も、今何も考えずに好きだよって出た。」
『美月、顔赤いぞ?』
「湊月もね。お互い様でしょ?」
『そうだな。』
『「………」』
『…あー、やばい。キスしたい。』
「…言わなくても、していいよ。私も、思ってたし。だって、恋人…なんだからさ。」

俺(私)たちは、三日月の空の下で、キスをした。
そのキスは何故か、とても、甘いような気がした。
その後の記憶はあまりないが、とても長い夜だった…ような気がする。
三日月が本当に願いを叶えてくれるのかは知らない。でもそれを、本当か、嘘かにするのは自分たち次第。でも、ずっと一緒に居られますように。って、三日月に祈って、明るい未来に期待してみるのも、いいかもしれない。

1/8/2023, 3:43:30 PM

私の自慢の彼氏。
この人はお金だって、権力だって、イケてる容姿だって、大人の余裕だって、何でも持っている。

今日はどうしたんだろう?急に呼び出して…しかもいつもよりもお洒落なレストラン。

やっぱりこれは、サプライズプロポーズだ。

彼氏の手の中で、光り輝くダイヤの指輪。
色とりどりの、これまでに見た事のない素敵な花束。
夜景が見える、とってもお洒落な高級レストラン。
ずっとこの時を夢を見てきた。
これ以上ないほど豪華なプロポーズ。
『海莉(みれい)、僕と結婚してください。』
もちろん返事は、
「はい…私でいいなら、喜んで!」
『よかった。絶対幸せにするから。』
「っ!よろしくお願いします!!」
周りのお客さん、お店のオーナーさん、シェフさんたちまでもが、みんな私たちの幸せな瞬間に、色とりどりの拍手と歓声をくれた。
私は世界で1番の幸せ者だ。
この瞬間、何もかも手に入れたのだから。

…この時、私は知らなかった。この男がものすごく卑劣で最低なヤツだったなんて。
あんなに素敵なプロポーズ、私のことを本気で愛してくれている人がしてくれていたと、勘違いしていた。
でも、実際は違ったんだ…
今思えば、プロポーズが成功した時も、私が婚姻届を承諾した時も、子供が出来た時、生まれた時も、彼はあまり喜んではいなかった。
…気づける箇所は、いくらでもあった。でも、それを信じたくない自分がいたから。受け入れたくない現実に、目を逸らし続けていたから。
夫の暴力で身体は痣だらけ。家事も育児も何も手伝ってはくれない。まだこんなに幼い我が子にも怖い思いをさせてしまっている。
私は本当にバカだ。母親失格って、こういうことか…
そして今日も、アイツの帰りを脅えながら待っている。
幸せって、愛って、結婚って、一体なんだっけ…?


“うわぁ〜!カラフルで、すっごく綺麗なお花!!見てみてお母さん!!このお花たち、すっごく綺麗でしょ〜!”
「……あぁ、お花。そうね。とっても、綺麗、ね。」
“…ねぇ、お母さん、大丈夫?辛い時は、私がお母さんを慰めてあげる。泣いても、いいよ?”
「…う、うぅ…ごめん…ごめんねぇ…美香…お母さん、自分の子供に、こんなに、みっともない姿なんて見せて…何も、してあげられなくて、本当にごめんね…っ。、、」
“大丈夫だよ。みかが、お母さんをよしよししてあげる。お母さんが、いつもみかにしてくれてるみたいに。みかは、お母さんのこと、大好きだよ。”
「…ありがとね。はぁー、本当にダメね。お母さん。私も。美香のこと、愛してるわ。」
“ほんとー??みか、とっても嬉しい!!”
「美香は、素敵な旦那さん見つけて、幸せになってね。お母さんとの約束よ。」
“…だんな、さん?…でも、うん!私お母さんとのお約束、絶対守る!”
「あなたは、このお花たちみたいに、色とりどりの恋をして、本当の幸せを掴むの。わかった?」
“…??、、うん!幸せゲットする!”
「ふふ、よかった。……じゃあ、おうちに帰りましょうか。」
“う、うん…お父さん、帰ってくる?”
「ええ、帰ってくるわ。でも、美香のことは、ちゃんと私が守るから。」
“……うん…ありがとう。お母さん…”
「さ、帰ろっか!」
“…うん…!お母さん、夜ご飯何ー?”
「えーっと、今日は、美香の大好物のビーフシチュー!」
“わーい!!お母さんありがと!じゃあ、明日の朝ごはんは??”
「明日と朝ごはん!?えっとじゃー、何にしようかな…朝ごはんは………」
今日もアイツの元へ帰って、いつものように殴られ、蹴られ、涙を流す。でも、私が痛い思いをすることで自分の子供を守れるなら、私はちっとも苦ではない。
自分は不幸なままでいい。でも、美香が不幸になることだけは、絶対に許さない。
我が子にだけは、色とりどりの、幸せを…

1/7/2023, 3:46:21 PM


‘’ゆーきーやこんこ、あーられーやこんこ、ふってーはふってーは……‘’
外から子供の歌声が聞こえてきた。
「今朝は雪が降るほど寒いのに、元気でええなぁ。」
隣で横になっている彼女に声をかけた。
『そうやねぇ。本当に元気がよろしくて羨ましい限りやわぁ。うちもまた、外に出たいなぁ。』
子供の頃からずっと一緒にいた幼馴染であり、俺の彼女。そいつは、まだ20代だというのに病におかされている。ここ最近は起き上がれないくらいに体調が優れないらしい。
「そんな弱音なんか吐いて…お前も治療を続けとったら病気なんてどっかに飛んでってしまうがな。また俺に、元気な姿見せてぇや。」
俺には病気を治してあげることは出来ない。
彼女の為にしてあげられることと言ったら、元気づけてあげることくらいだ。気休め程度にしかならないだろうが。
本当なら俺が彼女を病気から救ってあげたい。外に連れ出して、2人でまだしたことない、旅行もしたい。
でも、それは多分叶わない。
医者が言うには、彼女の病気が治る確率は10%にも満たないらしいから。
そしてつい先日、余命宣告もされてしまった。
長くてあと…1年、と。
「ふふ、ありがとうな。うちがこんな姿になるまでそばにおってくれて。あんたくらいやわ。うちのことこんなにも元気づけてくれる人。」
日に日に弱っていく彼女の姿を毎日見るのは、正直辛い。俺が変わってやれたらって何度も思ったことある。それに、どうしてあんなにも優しい彼女が病気になって、余命宣告なんてされなきゃいけないんだって、神様を恨むことだってある。
でも、俺は彼女と一緒にいたい。それが辛く、苦しく、悲しい別れを知ることだとしても。
『それは大袈裟やて。それに、お前はどんな姿でも可愛ええよ。だから一緒におるんや。好きでなかったら毎日ここに来ぉへんよ。』
「そんなことないやろ。内心、こんな病気のやつと付き合うんやなかったーとか思っとるんやろ?もうすぐ死ぬ私なんかとおっても時間の無駄やよ。」
雪は、なんでいつもそんなに、自分を否定するのだろう。
『いつ俺がそんなこと言ったんや?1ミリもそんなこと思ったことないわ。雪、お前は俺にとって生きる理由そのものや。だからそんなこと言わんで、一緒におってくれ。』
出来ることなら、死ぬ直前まで、雪の生きた姿を見ていたい。
「あんた、ほんまにバカやな。まだ若いんやから色んな子と遊んでくればええのに。」
…若いから色んな子と遊ぶ?誰と?俺には雪しかいないのに…
『んなことできるかい。お前みたいな彼女がいるってのに。俺がどれだけ雪のこと大好きなのか、知っとるやろ?』
今まで、数え切れないほどの愛を伝えてきた。はず。
「雷(らい)はうちがいないと生きていけんもんなぁ。でも、こんな死が目に見えてるやつなんかとおったら、あんたまで不幸になってまうかもよ?」
愛がちゃんと伝わってたのは良かった…でも、不幸になるって…何の話だ?
『雪の隣に居られるなら俺、不幸になってええ。なんなら死んでもええんや。駆け落ちでもなんでもしていいから、雪と一緒に居たいんや。』
時々、ちょっと考えてた。このまま雪と駆け落ちするのもいいなって。
「駆け落ちて、あんたほんまバカや。まぁ、嬉しいけどなぁ。雷がそこまで考えてくれてるなんて…」
嬉しい…?なら……
『……本当にするか?駆け落ち。』
もしかしたら本当に、してくれるのか…?
「え?何言っとんのよ。私の命はもうすぐ終わるけど、あんたはまだまだこれからや。先の人生長いで。雷、あんたが私の分まで生きてぇや。そして、幸せになってな。……っ…うぅ…」
もうすぐ死ぬって分かってるんだ。そりゃ泣きたいよな。もっと、もっと泣いていていい。一生分の涙を、流してくれたって構わない。
『…雪がそのセリフを言うのにどれだけ勇気がいったのかはわかる。でも俺は、雪やなきゃ無理や。居なくならんとってくれ。お前の分まで幸せになんか、なれんよ…雪やなきゃ、もう、だめなんや…俺っ…』
頼むから、そんな事言わないでくれ。そんな約束できない。雪がいない人生なんて、考えられない。
雪とじゃなきゃ、幸せになんてなれない。
「……!そんなこと、言っとったら絶対あかんっ!うちの分まで幸せになるって約束してくれんかったら、成仏できへん!」
雪、わかってくれないのか?いや、雪は俺の1番の理解者なんだ。ちゃんとわかってるに決まってるか…雪の勇気を無駄にしているようで申し訳ないが、やっぱり無理なものは無理だ。
『無理なものは、無理なんや…雪、なぁ雪、頼むから、俺を残して、逝かんとってくれ…』
先に死なれるのは、やっぱり嫌だ。俺よりもっと、生きて欲しい。
「…ほんまは、うちやってあんたとずっと一緒にいたい。雷の隣にうちやない誰かがおるなんて、絶対に嫌や。でも、神様は許してくれへん。多分うちが、雷と出会って、たくさんの幸せをもらいすぎたからや。バチが当たったんやわ。当然の報いやと思って、死を受け入れる。うちにはな、それしかもう、道は残されてへんのや。」
いや違う。雪は何も悪くない。俺が、無力だからだ。
『俺が、雪を助けられるほど、強かったら。でも俺には、何も出来へん。ほんまダメな男やわ。ずっと隣におるのに、見守ってることしか、出来へん……ほんま、ほんまにごめんな、雪。ごめん…ごめん…っ!』
何も出来ない自分は、もう…
「まったく、また泣いて…男がみっともないで?ほんまに泣きたいのは、うちのほうなんやからな…」
いつの間にか涙が大量に溢れ出ていた。辛いのは、俺よりも雪の方なのに。
『…う、うん。ごめんな…ほんまに、かっこ悪いよなぁ。』
本当に自分はかっこ悪い。
「何言っとるの。あんたはすっごくかっこええよ。いつも雷が私を、助けてくれたやないの。」
雪は…気が強くてよく男子に喧嘩売って泣かされてたからな。その時は助けられた。でも…
『でも、本当に助けなあかん時に、何も出来んのや。今やってそうやろ?』
雪が病気に苦しんでいるのを、ただ見ているだけ。
「雷が隣におってくれるだけで、うち、助けられとるよ。あんたがおらんかったら多分もう死んでたわ。わからんけどな…」
隣にいるだけで…?俺と一緒だな…
もう、暗い話するのはやめよう。
また雪を泣かすことになる。
無理やりにでも、笑顔を作るんだ。俺。
『…わからんのかいな笑』
今、ちゃんと笑えてたかな。
「うん、わからん!笑」
あ、今の笑顔、可愛かったな。
『そっかー、そっかー!俺、できるだけ長く雪の隣におるから。安心せえよ。』
俺がそばにいる時だけは、苦しみを忘れて欲しい。
「うん、期待しとるわ。…ふわぁ…ちょっと眠くなってきた…寝てもええ?」
そういえば、長話してしまったからな…身体を第一に考えてもらわないと。
『もちろんや。雪が目覚めるまで、ずっと隣におるわ。安心して眠れ。』
ずっと、ずっとら一緒にいるから。雪の死は確実に近ずいている。でも、もう怖い思いはさせない。
「…ありがと。ほな、おやすみな。」
お礼を言うのは俺の方だけどな。
『うん、おやすみ。』



ゆーきーやこんこ、あーられーやこんこ、ふってーはふってーは……


これは多分、4歳くらいの時の記憶。夢に見るのはとても久しぶり。でも、雷との思い出だから、どれだけ古くても鮮明に覚えてる。
この日は雪の降る、とても寒い日だった。私が寒いから手を繋いでって言ったら、雷がいいよって言ってくれたから、雷と手を繋ぎながら、この歌を歌った。
懐かしいなぁ…あの時は、悩みなんて全然なかった。
あの頃に戻れたら…なんて、願ってもどうせ叶わないんだけどね。時を戻すことなんて、出来ないから…

…来年の雪が降る頃には、私はもう、多分この世にはいない。
でも、雷、あなただけには、幸せになって欲しいの。何がなんでも。ずっと、空から見守ってるから。
来年は、空から降ってくる雪を見て、私のことを思い出してね。

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