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4/9/2025, 11:09:30 PM

『元気かな』

僕には大好きなおじいちゃんがいた

名前はたかしじぃ

いつもおじいちゃんの家に行くとたくさんの美味しいご飯と娯楽が用意されてるの!

でもそんな幸せも束の間だった

僕が5歳の頃にはもうこの世にいなかったんだ

短い間だったけど僕はじいちゃんが僕にしてくれたことがとても嬉しくて好きだった

でも、同時に憎いって思うんだ

でもそれは当然でしょ?

僕を置いて居なくなるなんてありえないじゃん!

だから僕はおじいちゃんが大好きだけど今は嫌いだよ

楽しませてくれたのは感謝してるけど

僕は嫌だった

もっと楽しみたかった

もっとわがままも聞いて欲しかった

なんで居なくなるのかなあ

まだ元気にしてるかな

僕は元気じゃないのに元気だったら許せないかも

4/9/2025, 7:22:03 AM

『遠い約束』

よく顔も、声も、生憎名前も覚えてないけど

仲良い女の子が僕にはいた

今は東京に行ってるんだっけな

来年には僕も上京しようと思う

東京で仕事がやりたいからね

そういえば彼女が別れる前に何か言ってた気がする

なんだっけな、「...約束だよ」って、

詳しいことは覚えてないや

どうせ二度と逢えないだろうし...


「ねえ!」

誰だこの人は

僕は初めて仕事場に来て、はっとした

まさか、昔上京して離ればなれになった、、

ただこれじゃあ都合がよすぎる。

そう思っている最中に

彼女は僕に言った

「前会ったことあるよね?確か私が東京行く前仲良かった」

そのまさかだった

再開したことにも驚いたが

それよりも彼女が僕を覚えていて彼女の見た目も全然違うって感じたことに驚きを隠せていなかった

僕は再開の嬉しさを浸るより前に彼女に

「約束覚えてる?」と聞いた

彼女も驚いていた。

当然だ、彼女も忘れているに決まってる

しかし彼女は2度も僕の想定を上回っていた

「覚えてるよ?」

まさか覚えているとは

ただ肝心な内容を僕は忘れている

「あの約束って...」

彼女は僕の言葉を遮ってこう言った

「約束覚えててくれたんだ、よかった!」

実を言うと覚えてはいないのだが

「えーっと約束って?」

「え!?忘れたの??もう一度出会えたら...」

そこからの言葉はもう覚えていない

ただ遠かった約束が

まさかこんな幸せになるとは思ってもみなかった

なんでそんな肝心な約束忘れてたんだろうな

おかしいな僕

そんな僕を見ながら彼女も笑っていた

4/7/2025, 11:09:35 PM

『フラワー』

花言葉って面白いですよね
様々な言葉の意味があって、それぞれ全く違うものなんですから。
この前私が見た花がありましてね
それが「黒百合」なんですよ。
そういえば、黒百合の花言葉を知ってますか?
呪いや復讐などと同時に愛や恋なんですよ
面白くありません??
こんなに相反した答えがあるなんて、、、
だから私はあなたに黒百合をあげます
もちろん貰ってください
私からは"愛"であるのか、または"呪い"なのか
思うのはどちらでも構いません。
ただ本当の意味をあなたはまだ知らない
黒百合はあなたを破滅に導く私だけのフラワーです

3/25/2025, 9:28:51 AM

『もう二度と』


「貴方は何かを代償にしてでも会いたい人はいますか?」

本日はそんな物語

私は幼い頃に親をなくしました。
それこそ二度と会うことは叶わないんだろうって思いました。
でもね、この前見えちゃったの、、本来居ないはずの人の。
それでこの前友達からこんな話を聞いたことを思い出した

友人)ねぇねぇ、こんな話知ってる??
私)なーに?
友人)霊感ある人っているじゃん?あれなんで霊感あるか知ってる?
私)知らなーい
友人)死期が近いからなんだってさ!
私)そーなんだ。。物知りだね。

この話をふと思い出してしまった。
なんでだろう、わかんないな。
あの時見えた人は霊だったのかも、私死期近いのかも、と思ってしまう。
けど実感湧かないし大丈夫かな。

数日後に彼女が交通事故に遭って命を落としたってニュースが流れた
友達の話は本当だったんだろうか
死期が近いというのは間違いじゃなかったんだろうか
けれど何故か事故が不自然だったって言われてた
【終】


彼女が見えたのは親の霊だった
その時その霊には触れられないし話せない状態だったらしい
彼女は友人からの話を思い出して死期が近いおかげでもう二度と出会えないと思っていた親に出会えたと思った
そのまま死んじゃえば親に出会えると思って事故にあって死亡した

けど実際はそんな簡単じゃなかった
もう二度と親に出会うことはなかったし友達とも自分から会えなくなってしまった
彼女は最期にこう答えた

「私は命を代償にしてでもお母さんに会いたい」

2/10/2025, 6:35:18 AM

『君の背中』

「絶対に勝てない」

そう思い込んでしまった。

何をやっても君は僕の上を行く

今まで勝ってことなんて1度たりともない

死ぬほど努力もしてきたつもりなのに

いつも僕を置いていって、

ついには君の背中すら見えないようになってしまった

そっか、君の背中すら見えてたことが幸せだったんだ

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