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『もう二度と』


「貴方は何かを代償にしてでも会いたい人はいますか?」

本日はそんな物語

私は幼い頃に親をなくしました。
それこそ二度と会うことは叶わないんだろうって思いました。
でもね、この前見えちゃったの、、本来居ないはずの人の。
それでこの前友達からこんな話を聞いたことを思い出した

友人)ねぇねぇ、こんな話知ってる??
私)なーに?
友人)霊感ある人っているじゃん?あれなんで霊感あるか知ってる?
私)知らなーい
友人)死期が近いからなんだってさ!
私)そーなんだ。。物知りだね。

この話をふと思い出してしまった。
なんでだろう、わかんないな。
あの時見えた人は霊だったのかも、私死期近いのかも、と思ってしまう。
けど実感湧かないし大丈夫かな。

数日後に彼女が交通事故に遭って命を落としたってニュースが流れた
友達の話は本当だったんだろうか
死期が近いというのは間違いじゃなかったんだろうか
けれど何故か事故が不自然だったって言われてた
【終】


彼女が見えたのは親の霊だった
その時その霊には触れられないし話せない状態だったらしい
彼女は友人からの話を思い出して死期が近いおかげでもう二度と出会えないと思っていた親に出会えたと思った
そのまま死んじゃえば親に出会えると思って事故にあって死亡した

けど実際はそんな簡単じゃなかった
もう二度と親に出会うことはなかったし友達とも自分から会えなくなってしまった
彼女は最期にこう答えた

「私は命を代償にしてでもお母さんに会いたい」

3/25/2025, 9:28:51 AM