噂はなぜ生まれ、流れるのか。
それは、人は謎めいたものが好きだからだと思う。
噂をただのデマだと考えることはできない。なぜなら
噂から生まれる実体があるからだ。実体が無い噂が大きくなるからこそ、人の中には実体が生まれる。だから、
世に存在するのだ。
俺は、怪異を求める。仲間と共に。それは何故か?
それが俺の仕事であり、生きがいだからだ。
仕事は誰かの為にするものだと俺は考えてるし、その為に生きてる。彼女もきっとそうだろう。
では怪異とは何か、現実的にいえば存在しないものだ。
だが、確かにいる。人は見えないだけで知っている。
誰かから始まり、他者に伝えられ、皆が知る。
みんながみんなが見たことはないのに、ソレを知ってる
それが怪異だ。この世に産み落とされる未知の存在。
ソレと相対し、噂の真相を探ることが俺らの仕事だ。
最近、こんな噂が流れ出した。
片割れ夫婦の噂
噂の内容はこうだ。
帽子を被った一見しても性別が分からない人に声をかけられ、質問される。その質問の返答次第で、自分のパートナーにあたる人物が殺される。質問を無視すれば自身が殺される。というものだ。
なんという話だ。声をかけられた時点で誰かが死ぬなんて理不尽な話だ。人はこんな物騒な話を広めるのだ。
内容が内容だから仕方がない様な気もするが。
俺は自身と仕事を共にする彼女と共にこの噂を調査するため、OOに行くことにした、、、彼女ってあっちの彼女じゃないぞ。あくまでも仕事上の関係だからな。勘違いしないでくれよ。
片割れ夫婦 一
ねぇねぇ知ってる?
「片割れ夫婦」の噂
帽子をかぶった人に声をかけられたら注意して。
返答次第じゃ大きな後悔、無視をすれば大きな被害。
失うのは貴方?それともパートナー?
全てを決めるのは貴方。
こう聞かれた時の返答をよく考えて。
「ミツケタノハドッチ?」
片割れ夫婦の噂
この町に何かが起きている。
俺が守り続けた平和な町に。
何も変わらないはずのこの町に。
正体も分からぬ違和感を感じる。
最初は1件の老人の行方不明から始まった。
2週間前のことだ。
俺はなんでもない事件だとこの時は思ってた。この町では珍しいがな。
そして先週は3人の行方不明者が出た。何かがおかしい。
そう感じた。
そして今週もまた、1人行方不明者が出た。朝までは目撃情報があったが同棲していた彼女が仕事から帰ってきて、それからいつまで待ってても彼帰ってこなかったそうだ。
俺はこの町から逃げることにした。俺のカンが囁いている。この町にいてはまずいと。行方不明者には悪いが、俺はこの町にいることに無性に不安を感じた。
そして、家内に話し、遠くに引っ越すことにした。
娘が帰ってきたらこのことを話さなければならない。
ずっと過ごして来たこの町、友達と別れなければならないというのは酷な話だが、家族という俺の宝物を守るためにはそうしなければならないのだ。
この町には何かが起きている。
日常に何かが潜んでいる。
俺以外にそれに気づいた者はいるのだろうか。
とにかく、家族を守るのだ。
そして娘が帰ってきた。
俺と家内は言った。
「おかえりなさい」
警官と町
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こんにちは。またはこんばんは。またまたおはようございます。
葛餅 かえるです。
このお話で「町」のお話は終了です。
私はこの書く習慣というアプリに「子猫と町」というお話を書いて始めました。思いのほか書くことが楽しく、
続きを書こうと思い、「私と町」「俺と町'」そして今回の「警官と町」を書きました。一旦ここまで書いて、自分の中ではいい感じにお話を終わらせられたと思っております。「町」というお話の続きを書くかは分かりません。
今後としては、不定期に様々なお話を書いていこうと思うので、今後ともよろしくお願い致します。
誰かに面白い、暇を潰せるようなお話であると感じて頂けることが私にとっての至福です。
今日もオレは町を歩く。
いっつもかわらねぇ町、コネコは今日もいやがるぜ。カワイイからいいけどな。だが、オレはいつもと違うんだ。まさしくヒニチジョーってやつ。何故かって?今日はカノジョと付き合い始めて1周年だからさ。ガサツなオレに寄り添ってくれるアイツのためにもプレゼントを贈ろうとしてるってわけ。いつか買わなきゃって思ってたら当日を迎えちまったよ。ま、夜までに買えればいいのさ。アイツは仕事が忙しくて、やっと今日帰ってくる。それまでに色々準備しねーと。全くなんでも先延ばしにしちまうオレはよくねーな。にしたってアイツに何あげれば喜ぶかな?持ってるスマホで調べながら歩くオレ。
あーだこーだしてたらもう昼だ。なんてこったい。
悩みながら歩いてると、ふと一つの店目に止まったんだ。
なんだこりゃ?見た事ねー文字でなんか書かれてるが、店というのが不思議とわかるし、すげえ気になる。
オレはその店に入ってった。
中には1人のオトコがいる。「いらっしゃい」
ここでは「何売ってんだ?」と聞くと、「特別な品さ」と答える。特別な品?
「あんたにはこれを売ってやろう。」
差し出されたのはキャンドルだった。
不思議な色合いですげぇきれえだった
値段を聞くとオトコは言った。
「あんたの◾︎◾︎」
は?どういうことだ?オレにはオトコの言ってることがよくわかんねえかった。だがそのキャンドルがすげえ欲しかったオレは「よくわかんねえけどそれくれんならそれでいいよ」と答えた。
「まいどあり」
俺は店を出た。何時の間にか夜になっていた。
俺はキャンドルを入れた箱を持ち急いで家に戻る。
事前に準備したのは大変だったが間違いなく彼女は喜んでくれるはずだ。計画的に準備した記念パーティーは幸せな時間を俺達に齎してくれた。
そして非日常だった今日が終わる。そして何一つ変わることのない町、日常へと戻る。
明日の俺は変わらない町を歩む。
俺と 町 '
今日も私は町を歩く。
学校に行く時はいつも友達と一緒。いつもと変わらない道を歩く。子猫ちゃんは今日もいるみたい。
学校に着いてからも私は友達と一緒だ。でも、彼には想いを伝えられない。私に勇気はないからね。これが私の日常になっている。
学校生活もあと1年ちょっと。2年生ももう少しだ。彼に声をかけるチャンスはいつまで待ってもやってこない。すると私の元にやってきた友達が一言。「一緒に帰ろ!」そして私たちは一緒に帰る。今日も彼に声はかけれなかったな。
友達と別れて私は家に帰る。ドアを開けると何やら話し声。ママとパパが何か話してる。リビングに行くと2人は言う。「おかえりなさい。」それから3人でご飯を食べる。そこでパパは無警戒の私に話した。それを聞いて私は驚く。クラスのみんなや友達と、そして彼と、一緒に卒業出来ないなんて。
彼に想いを伝えなきゃ!何も言えず、はなればなれなんて嫌!私は家を飛び出し、彼の家にむかう。
今日の私は町を走る。
私と町