辛かったノ。
大好きだった笑顔が。君が、
消えて仕舞うコトガ。
見れなくなって仕舞うコトガ。
分かっているノ。
消えてしまわないっテ。
私が原因なんだっ テ。
哀しむのは、君もだっテ、
それでも。
私は、君がいない人生を歩むなんて不可能だった。
例え‘私’が消えてしまったとしても、
君がいなくちゃ、生きたくなんてなかった。
ねぇ
アナタはイマ、シアワセですカ。
エガオでヤレテ、イマスカ。
泣いていませんカ
ずっと、ズット、アナタを見守る為に、
わたしは
夜空を駆けマス
キラキラ輝く星々の間を飛ぶように駆けマス。
ゴメンね
ゴメン、
こんな私で、ゴメンネ…
サヨウナラ
#夜空を駆ける
「ゆあ。」
今日も可愛い、と笑う君。
そう言ってくれるのは、そんなことをわたしに言ってくれるのは、君だけだったのに。
「はやと… っ なんで、どうしてっ?」
目の前が赤く染まる。
怖くて怖くて、ぎゅっ、と目を瞑る。
それでも悪夢は消えてくれなくて。
名前を呼んで笑ってくれた日々を、毎晩毎晩見続ける。
そしていつも、わたしがあなたの名前を呼ぶ前に、全てが消える。
名前を呼ばせて。
あの夢のつづきを魅させて。
今日もわたしは嘆き続ける。
#あの夢のつづきを
“ 変わらないものはない ” という人は皆、変わってしまった大人たちで。
“ 全部変わってしまう ” と歌うのは、変わっていない学生たちだ。
結局仕舞いには表面上が変わってしまって、
軸は変わらない。
それを言いたいのは皆が同じなのに、
言い方が少し違うだけで、全く違う意味を持ってしまう。
勿論、変わらないものはないとうたう学生も少なくはなくて、
変わってしまうという大人も山ほどいる。
十人十色、人それぞれ。
だからこそ人は迷う。
みんな違うから、人は意見に埋もれ、左右される。
それをうたうのはきっと今を生きる人々だ。
「わぁっ!ぴょんちゃん〜〜〜!!♡」
目を輝かせる末の妹と、
「やったーー!」
真ん中の妹。
そんな微笑ましい会話を端で聞くわたし。
「あれ?はるちゃんのはないの??」
と、末の妹。
「中学生になったらもうなくなるん?」
と、真ん中の妹。
「うん、まぁ。」
曖昧な返事しか返せないわたし。
“サンタさん”の存在を、お母さんに教えて貰うまで、私は“サンタさん”の存在を本当に信じていた。
心の底から。
だが、小学校6年生の頃、真実を伝えられた。
『サンタさんは居なくて、親がプレゼントを置いている。』
(これはあくまでわたしの家での話であって、全家庭が、とは言いきれない為、サンタさんは親だなんて思わないようにして欲しい。)
びっくりして、わたしは言葉が出なかった。
それから月日は流れ、中学生になった。
もうサンタさんの正体の話は頭の片隅に追いやられるくらい、私の生活は充実していた。
そんな中訪れた12月。
「あき、お任せがいいんだって」
「…え?」
何を言われているのか、初めは分からなかった。
「クリスマスプレゼント。でも、ぴょんちゃんの腕時計がいいんだって。」
「…嗚呼、そうなんだ。」
漸く理解した頃には、もう話がだいぶ進んでいた。
「これとこれ、どっちがいいと思う?」
「こっちの方が可愛い。」
「やっぱり?」
私の中では、サンタさんは親ではないとまだ信じていた。
否、信じようとしていた。
それすら呆気なく砕け散った。
そして今、クリスマスの朝のこと。
(家ではイブの日の夜にプレゼントが届く。)
プレゼントを貰い喜ぶ2人を尻目に、わたしは何も感じてません、とでも言うかのような顔をしていた。
わたしだけ、プレゼントが貰えないんだ
分かっていた筈なのにそう感じている自分が居ることを知って、嗚呼、わたしはまだ信じていたんだなと思った。
「晴乃。(ハルノ)」
「なぁに、お母さん。」
妹たちが2階に遊びに行った頃、お母さんは私を呼んだ。
「いつもお姉ちゃんしてくれてるし、勉強と部活、大変そうだけど、がんばってたから。」
そう言ってお母さんは私に小さな箱をくれた。
「…ありがとう、」
驚きで口がふさがらない。
「開けてもいい?」
「もちろん」
嬉しさと驚きが入り交じった顔で、私は箱の蓋に手をかけた。
────── パカッ
「…!」
箱の中には、ネックレスが入っていた。
私は途端、笑顔になる。
そして、母を見上げた。
「メリークリスマス、晴乃」
母はにこりと笑い返してくれた。
# プレゼント #5
仄かに香る、ゆずの香りがお風呂中を駆け巡る。
ほぅっ、と息を吐くと、白い息が出て消えた。
何時もは慌ただしいお風呂場に、ゆったりとした時間が流れる。
時間なんて気にせずに入るお風呂は気持ちが良かった。
# ゆずの香り #4