『1000年先も』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
貴方が苦しいならそれに気づきたい
貴方と共に生きたい
笑いたい
今よりももっと幸せに
幸福に溢れる笑顔をさせたい
苦しいなら支えるし
泣きたいならそばにいるよ
いつでも聞くよ
だから
一緒にいてください
【1000年先も】
ここは、人間が住む予定となっている惑星。
今はまだ調査中で誰も住んでいない。
そして自分は、その調査に数週間前から駆り出されている。
「機体017号。異常無し。引き続き調査を行います」
本部に連絡を送り、再び開始する。
気づいただろうか。自分は人間ではない。
この惑星の調査をするためだけに生まれた人形だ。自分を作った博士は遠くに見えるあの青い星に住んでいる。
そうして今日も調査を終える所だった。
「こんにちは」
声のする方に顔を向ける。
「初めまして、僕は吹雪(ふぶき)です」
「.........初めまして、機体008号。お会いできて光栄です」
「ありがとう。ですが吹雪、という名前があります。機体008号ではなく」
「吹雪ですか。機体008号、我々は調査の為に作られた、ただの捨て駒に過ぎません。名前など不要かと」
「僕の博士がつけてくれたんです。君の名前は吹雪だって。博士が初めて僕にくれた物なんです。だから大事にしたい。覚えていたいんです。名前で呼んでほしいんです」
「成る程。機体008号の名称を吹雪に設定。これかは自分は貴方を吹雪と呼びます。よろしくお願いします吹雪」
「よろしくお願いします...あの、貴方の名前は?」
「機体017号とお呼びください」
「何か名前はないのですか?貴方を覚えるためなのですが...」
「自分は機体017号です」
「......わかりました、017号。よろしくお願いします」
自分達は冷たい握手を交わした。
「機体017号。異常無し。引き続き調整を行います」
今日も本部にそう送り、調査を終える。
「こんにちは、017号」
岩の影から顔を出したのは、吹雪だった。
「こんにちは吹雪。何か用でしょうか」
「いえ、ただ顔を見に来ただけです」
「用はないのでしょうか。でしたら自分は戻ります」
「ちょっと待ってください!あの...お話しませんか?夜明けまでまだ少し時間がありますし...」
吹雪はこちらの様子を伺うように見てきた。
「わかりました。お話する、という用ですね。少々お待ちください」
「あ、ここに座りませんか?丁度良いところに倒れた木が」
よいしょ、と吹雪は先に座る。
「お隣失礼します。本日はどのようなお話をなさいますか?」
「えっ、あぁ......お互いにここに来るまでの話をしませんか?僕はまだ貴方の事をよく知らないので...」
「機体情報は内部データに登載されています。ご覧になりますか」
「そういうことじゃなくて...貴方の口から聞きたいんです」
「わかりました。お喋りモードに切り替えます」
「じゃあまずは僕から話します。僕の博士は雪(ゆき)という名前の人です。雪はオールラウンダーでした。それ故に苦労することもあったそうです。そんな時、僕が出来たそうです。彼にとって初めての家族以外の友達の様な人。雪は僕に色んな事を教えてくれました。雪と離れるのは心細い気がしましたが、雪の為を思いここへ来ました」
「吹雪は雪が大切なのですね」
「家族ですから」
そう言って吹雪は微笑む。
「では、017号お願いします」
「...自分の博士の名は優雨(ゆう)と言います。優雨は17歳の時、自分の元となる1号を作ったそうです」
「優雨さんもオールラウンダーだったのですね」
「えぇ、ですが自分が作られた時には、既にそれらは過去の栄光となっていたそうです」
「栄光だとしても素晴らしい事です」
吹雪は適度に相づちを打つ。
「...こんな風に話していると、まるで恋人の用ですね」
「恋人とは恋の思いを寄せる相手です。自分は寄せていないので恋人ではありません」
「確かにそうかもしれません。ですが、友達ならどうでしょう。ピッタリではないでしょうか?」
「そうかもしれません」
なんだか不思議な会話だ。自分が自分でないようだ。
「では僕はこれで。おやすみなさい」
人形は眠る必要がないから、言う必要もないはずなのだが。
またこれも覚えていたい、なのか。
自分達は毎日不思議な会話をした。
そうして1年が経とうとした頃だった。
「017号、名前はいりませんか?」
「名前は不要かと」
「1年前も同じことを言っていましたね」
吹雪は笑う。どこが面白かったのかはわからない。
「僕は今、貴方にピッタリの名前を思い付いたんです。聞くだけ聞いてもらえませんか?」
「わかりました」
「017号、僕が考えた貴方への名前は
『夜(よる)』です」
「夜、ですか。何故でしょう」
「貴方の髪が、夜空のように青く、深く、綺麗だからです」
「...それだけですか?」
「それだけです。駄目でしたか?」
「いえ.........夜。わかりました。本日から自分の名称は夜です。よろしくお願いします吹雪」
「よろしくお願いします、夜。これで貴方を覚えていられます」
名前などなくても我々は記録することが出来るのに、とは心の中に仕舞った。
そうして10年後。吹雪は役目を終え、壊れた。
自分より何百年も長く生きていたそうだった。
最後に「貴方に会えて良かった」と言われた。
自分も彼に、貴方に会えて良かったと告げた。
人形は記録することが出来る、ただその時の感情は記録出来ない。
やっと、貴方の言っていた事に気づきました。
自分も忘れません、貴方のくれた名前を覚えたいる限り。
お題 「1000年先も」
出演 夜 吹雪 雪(名前) 優雨(名前)
本当は知ってるんだ
君にはもう二度と会えないことも
君がもう私のことを思い出したりしないことも
最初から知ってた
それでも
やっぱり
どこかでばったり会えるんじゃないかと
君が私と同じ気持ちでいてくれるんじゃないかと
期待している自分がいる
1000年先には
巡り巡って
今度こそ一緒に生きていけると思っていたい
百年先も愛を誓った歌があったが、実際千年も生きてみれば人の命は儚いもので、瞬きをする間もなく死ぬのだ。築き上げた記憶は砂のように崩れ去り、「昔話」として語り継がれることなく己の中の片隅に仕舞われていく。果たして自身の隣でいつもニコニコと笑っていたものは何だったか。顔も、声も、匂いも、仕草も、忘れてしまった。
瞬きをしている合間に流行が変わり、欠伸をしている合間に世代が変わる。長く生きることは退屈であると思っていたが、目まぐるしく変わる景色は見ていて楽しい。しかし同じ景色を見て、笑いあえると信じた相手は一晩経たぬうちに老いて死んだ。
儚いものだ。
しみじみと思う。愛を誓ったならば同じぐらい生きてほしいものだが、無理難題、諸行無常、人という生き物は短命で、脆くて、それでいてただでさえ短い一生を死に急ぐのだからなかなかどうして面白い。
No.1 1000年先も
私が恒星だとしたらさ、
どこかの遠い星に、
いつか届いたりするのかなー、
ずーっと先だろうけど!
ね、君はどうだと思う?
#初投稿
1000年先も
地球は存在するだろうか
人類は健在だろうか
backnumberは流れるだろうか
1000年も先なんて
誰にもわかんないよ
なんにもね
未来を 将来を その先を考えるなら
今を必死に生きればいいじゃない
私は毎日必死だよ。
_ ₁₄₉
高い宙から眺められるのかな。
何処かで暮らしている子孫を見守りたい。
今より良くなる事を願う、人間の向上心を信じたい。
幸せな時代が作り上げられている事を願う
案外とSF映画のイメージと言うより、
自然界と関わる牧歌的な風景なのかな。
残せていたら良いな。美しい風土。
【1000年先も】
私は今年で525歳になる獣人族の男だ。
本来は獣の姿をしているのだが、普段は人間の姿となって、人間社会で生活している。
人間というのは面白いもので、貧弱な体であるのに知恵を絞って道具を作り、この世を牛耳っている。
そんな人間が進化するさまを、私は525年見てきたわけだ。
その成長のスピードは目まぐるしい。
ある者は不治の病に対抗する薬を開発し、ある者は多くの人々を救い、ある者は世界平和のために立ち上がり……彼らは短くて濃い人生を生き、寿命を全うしている。
その閃きや勇気、愛の強さには、毎度驚かされるのだ。
獣人族の寿命は長い。平均寿命は2000歳だ。
私は1000年先も、人間に紛れて人間たちの生き様を見つめていることだろう。
これからどんな風に人間が進化し、私を驚かせてくれるのか、1000年先の未来を楽しみにしている。
1000年先も
夜、空を見上げると見える月
1000年前も誰かが見ていた月
1000年先も誰かが月を見ているのかなと考える
人生の苦悩をいくら噛み締めようが
きっと選べるのならまたこの生き物が愛しくて
二本足で歩くのだろう
(1000年先も)
「若いね。」
久しぶりに、そう言われた。
こう見ても、わたしは五百歳くらい。
彼女のように千年以上生きた方から見ると、わたしは未だ若いらしい。
「よく頑張ったね。」
そう言われ、頭をよしよしされた。
「うん!」
嬉しくなって、子どもみたいな返事になった。
恥ずかしい。
久しぶりに褒められて、舞い上がってしまった。
「いやだった?」
そう、彼女に問われた。
「ううん、違うの。久々に褒められたから、舞い上がってしまって、
恥ずかしくなっただけ。ありがとう。嬉しかった。」
久々に自分と同じ種族と出逢って思う。
この思い出も、あっという間に共有できなくなるのかなって。
人間のように、本当にあっという間に居なくなってしまうのかなって。
「大丈夫だよ。私は人間じゃないから、あっという間に居なくならない。」
「うーん、それなら二百年後、また会おう。」
「いいの?」
「うん!」
「じゃあ、ここで会おう。」
「うん!」
「じゃあね。」
「またね。」
これが貴女との出会い。
今日、貴女と5回目の約束。
あのときは、千年先まで続くとは思わなかった。
遠くで貴女を見つけ、わたしは手をふる。
貴女もまた、手をふりかえしてくれた。
「久しぶりね。」
わたしは、いつものように舞い上がって言う。
「久しぶり。」
貴女もまた、いつものように微笑み、そう言う。
馬鹿野郎何が千年先だ。なら思い切って丁行くぞ。なにぃ?千年先もわからないのに丁なんて無理だぁ?わかっとるわ、だからだよ。無理と解るラインをあえてゴールにすんだよ。
なんでってそりょぁお前よぉくっそくだらねぇ法螺吹いてアングリさせてやんのよ。そんで無理だもう嫌だとべそかきながらやってったらよぉ、存外ゴールなんて通り越してるさ。知らねぇけどよぉ。ま、どうせだいっちょ行くぞ。
1000年先も
変わらず朝がやってきて
雨と共に雲隠れ
虹を照らせば七色になり
通り雨に恋願う
或る日のよき日に思いを馳せて
眠った先で待つ子らは
千の夢でも光りゆく
たった七つの子どもたち
1000年先も
紛争や貧困があるのかな
ないといいな
全人類が笑えるような世界に行きたいな
そしたら不安とか悩みって
軽くなるのかな
1000年先に
私は居ないけど
生きてるうちに
みんなの笑顔がみたいな
1000年先も、君は幸せでいて
そこに僕が居なくても
千年後に待ち合わせをしよう。
その時、私たちは出会う前のように、
お互いに何も知らないままだと思うけれど、
そうしたらまた、教え合おうよ。
笑 わ れ る か な
僕 は 君 と こ れ か ら 先 も
ず っ と 一 緒 に 生 き て い き た い
未 来 を 一 緒 に 歩 み た い と 思 っ て い る し
そ ん な 未 来 を 考 え て い る
君 は そ ん な こ と を 知 っ た ら 、 ど う 思 う か な
笑 っ ち ゃ う よ ね
そ う だ よ ね
僕 達 は 只 の ネ ッ 友 と い う 関 係
簡 単 に 繋 が れ る も の の 、 そ の 関 係 は す ぐ に 解 く 事 も で き る
き っ と 君 は 僕 の こ と が 好 き と 言 っ た っ て
そ れ は 嘘 な ん だ ろ う な
知 っ て い て も 、 僕 は そ の 言 葉 に 縋 っ て し ま う
馬 鹿 だ よ ね 、 ホ ン ト に
今 の 僕 の 人 生 は
君 が 救 っ て く れ た と 言 っ て も 過 言 で は な い だ ろ う
つ ら か っ た 人 生 に や っ と 生 き 甲 斐 を 感 じ れ た
君 と 話 す 夜 の 時 間 。 そ れ だ け が 好 き だ っ た
僕 は こ れ か ら も 君 と そ う し て 人 生 を 歩 ん で い き た い
例 え つ ら い 時 期 に 入 っ て も 、
君 と 夜 話 す の は 絶 対 に 行 う だ ろ う
そ れ く ら い 、 僕 は 君 が 好 き だ
絶 対 に 離 れ た く な い 。
2/3 「1000年先も」「きっと僕は君のことが過ぎなんだ、心から」
#作者の日記帳
おひなさまのような平安の
じゅうにひとえのお姫様
1000年後の今日の私が見たような
透き通る空を見ましたか?
お日様と一緒に起きて寝た
平安時代の農家の子
1000年後の今日の私が見たような
星の瞬き見ましたか?
1年2年と経ってって
ちょうど1000になった時
その日の空に泣いた人
誰か私に、たずねてね
令和の私に、たずねてね
僕たちの子孫が生きていたら嬉しい。きっと出会った事に意味があるんだと思う。人はそんなに長くは生きられないけどいっぱい思い出を作ろう‼️
1000年後の世界はどうなってるだろう?
最近、実は今とあんまり変わってないんじゃないかなと思うようになってきた。
とりあえず、昔のB級SF映画みたいに人の姿が全く違うモノになってる、って事は無い気がする。
環境は大きく変わっているかな。
海面上昇とか温暖化とか砂漠化とか、今ある色々な問題が解決していたら、逆に緑が増えているかもしれない。
紫式部や清少納言は、自分が書いたものが1000年先も残ってて、読まれてるなんて想像したのかな?
あの頃生きてた人達と、今生きてる私達、多分そんなに変わっていない。
怒って、泣いて、笑って、恋して、食べて。
十二単を着て物語を書いた人も、宇宙服に身を包んで月へ旅立つ人も、きっと変わらない。勿論、ジーンズでショッピングモールに行く人も。
「ちょっと月まで行ってくるね」
小旅行に行くような気安さで、カバンに「竹取物語」を忍ばせて。
なかなか楽しいかもしれない。
END
「1000年先も」