『1000年先も』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
1000年先も
これはほんのお礼です、と受け取ったるは魔法のランプ。もしやと思いこすってみれば、もくもく立ちたる煙の中から現れましたは魔法の精。
「願いを一つ叶えましょう」
10、9、8、7……。
迫るカウントに焦って口から飛び出しましたよ、不老不死。
そんなこんなで俺は不老不死になった。
いえいっ。腹は減らない、死なない、いつまでたっても若々しい。
金がなくても死なないのだから仕事もポン、とやめて、自由気ままに生きてみた、怖い目にもあったが死にしにゃあせんのだから怖くはない。
でも、ある時期を境に急に退屈がやってきた。
いつの時代の流行りだったか?
ノストラダムスの大予言で、確か
1999年、人類滅亡説。
なにも起きずに早2024年。
あれから、予言なんて信じない!と言った人が増えたけど、また近頃も来年の予言説がある。
割と信じている人も居て、食料品や水の備蓄を真剣に見直している話も聞く。
予言云々は置いても、災害時の家庭における役割や約束を決め直さなくてはいけないと切実に思う。
もし、来年予言説がまたしても、ノストラダムスのように何事もなく消えてくれたら、とっても安心ではあるものの、またどこからか、20年、30年後には、新たな予言が登場するのかな?
繰り返されてる事は変わらない。
ファッションを見てもまた繰り返し。昭和の曲が最近の流行りの1つ。
ヒットするのには、やはり理由があるのだろうね。
世界が滅びない限り、1000年先まで、いつかの繰り返しに、少しだけ何かを付け加えられてヒットする。
1000年先の未来があるなら、今までに、1つとしてなかった新たな何かを見てみたい。
何かの進化ではなく、まったく過去に存在しなかった新世界の流行りを。
※閲覧注意※
IF歴史?
クロスオーバー?
色々ごちゃ混ぜ。
《1000年先も》
『あなたを知っています。あなたが天命を全うした、ずっとずっと後の世から、私は参りました。』
なんて空虚な言葉だろう。言わなきゃ良かったと、後悔しても遅い。
「…くだらん。お前が知っているのは、我が父の事であろう?」
釘を刺す様な指摘に、見透かされているのだと気が付き、冷や汗をかく。
『…仰る通りです。申し訳ございません。』
慌てて床に額を付けて、謝罪を示すべく上体を伏せる。
「まぁ、旦那様ったら!お父上様とご一緒とて、聴かぬ日はないほどのお声をほしいままにしておいて、そんな事を口にしてはいけませんわ。」
目前に座る男性の伴侶である女性の声が、頭上から降ってくる。
「知っておると言えば、父上と縁を結べはしまいかと考える輩の多き事。」
強い衣擦れの音が横を通り過ぎて、恐らくは男性の隣に座ったのだろう。
「もう!そんな輩と此の子を一緒にしないでくださいな。」
目の前で言い争う声に、驚いて尻込みしてしまう。
「お前も欲しいのだろう?我が父の威が。」
突然振られた問に、上体を起こして首を横に振った。
(そんな恐ろしいモノ、要らない!)
後が怖いに決まってる、そう思って必死に首を横に振った。
「旦那様、此の子は無欲よ。軒先をほんの少し借りられたら、ありがたいのだと言うのだもの。こんなに良い子は、滅多にないわ。」
どうしてか判らない全面肯定論の女性と、真っ当に怪しんでいる男性に挟まれて、身動きがとれない。
『言わなきゃ良かった、こんなこと…。』
追い出されてしまうだろうか。自分の愚かしさに、涙が出そうになる。
「いずれか先の世に、父の名が残るのであれば、この雑事も徒労とはなるまい、か。」
男性が喉を鳴らして笑った。
「あら、そんな素敵なお話を聴けたのですか?私も聴きたかったわ。」
女性がころころと笑う。
「ねぇ、あなたの郷里のお話、もっと聴かせてくださらない?」
女性の手が、自分の手を取るのを見て、そっと男性の顔色を伺う。
「聴かせろ。」
にやりと笑う男性を少し怖いと思いながら、何を話そうかとぐるぐると悩む。
「あら、困らせてしまったかしら。」
うふふ、と笑う女性とにやにやと笑っている男性に挟まれて、目を回して気を失ってしまった。
『1000年以上前に生きてる人に、話せる話なんてあるのかな…。』
自分を囲む全てが、歴史の教科書や資料集に掲載されていた物で溢れている。
夢であれば良いのに、と願いながらそっと目を閉じた。
此の世をば、我世とぞ思って生きたいものだ。今から数えて千年余り前のときに、事実上そういうふうに生きた人がいたのと自分はなんにも変わらない。よね?
これからはじまる生前がもし暇だったらでいいんだけど、教科書に載るための努力をしてみようかな。たぶん命を賭けた武勇よりも、永遠の調停のほうが難しいんじゃないかって思うから、世界を救うための戦いがしたい。願わくば、たった一人で。
かつての威光と生存権を賭けた争いがはじまる。黒死病のときにねずみを殺しきれなかったみたいに、人間は様なく生き残り続けると思うんだ。ドラマチックに死にゆくチャンスがなくても惨めな爪痕を遺したなら、もしかしたら幾千年先でも、残るのかなぁ…?
あちこち歩き回って暑くなり、歩みを止めて汗を拭う。
ふっ…と何気なく空を見上げる。
白い雲、青から少し日が傾いて西の端からオレンジ掛かっている空。
1000年先もこんな空が後世の人たちは見られるだろうか?
そうであってほしいと願ってしまう。
明日のことが分かるのならば
私は知ろうとするのだろうか
もし明日のことを知れたとして
それは幸せなことなのだろうか
1000年先を知れたところで
私はそこに生きちゃあいない
もしそんな未来を知ったとして
私は何か動くだろうか
私から見た1000年前は
1024年で平安時代
平安時代を生きた人々は
現代を想像できただろうか
文字も言語も文化も変わり
何一つ面影を残しちゃいない
そんな1000年の流れた先を
誰が想像できるだろうか
『1000年先も』
アダムとイヴが「禁断のリンゴ」を食べてから、『性』が産まれた。我ら人類は子孫繁栄の元に、古の時代から受け継がれていた命がここにある。これは1000年先も変わらない不滅の事実であることに、違いない。我ら人類は、1000年先にも実のなる「木」があることを願う。
テレビを見ながら同じ所で手を叩き笑い合っている私とあなたは運命なんじゃない?なんて思う。
考えていることは同じだし好きなものも一緒。
こんなに気の合う人と出会ったことがなかった。
でも、頑固な所も似ているから喧嘩したらもう大変。
どっちも折れないし、言い合いは止まらない。
でも、そんなあなたとこの先もずっと笑っていたい
どんな時も一緒に分かち合っていたいよ。
いつも有難う。
1000年先も____
2024.02.03
1000年先も
穏やかな風が吹く丘から麓を見下ろす
復興が進んだ町は活気づいていて
数年前までの戦の傷痕はうかがえない
ようやく訪れた平和な光景
この先も続いてほしい
歴史は繰り返すという
だからこれは叶わぬ願いなのだろうけれど
1000年先も平和でありますように
1000年先。
想像のつかない世界。
1000年後の自分も幸せですか?
1000年先も
1000年後、あの人は生きていないでしょう。
1000年後ではきっと、私が私でなくなり、世の中の1部になっていて、あの人との思い出が詰まったメモリも、あの人と一緒に歩んできた機体もなくなって。
それでも
私は1000年先も2000年先もあの人を覚えているでしょう。
1000年先も愛してほしい?
そんな、
気の遠くなる先のことまで
俺にはわからない
だから
1000年分の愛を
全部凝縮して
今、この瞬間の
君の奥まで注ぐことしかできないよ
【1000年先も】
ずっと続いてほしい。
君のその暖かな笑顔がずっと。
ずっと続いてほしい。
僕のこの高鳴る鼓動がずっと。
ずっと続いてほしい。
夜のその静かな世界がずっと。
ずっと、ずっと。
抱きしめていたい。
/1000年先も
【1000年先も】
1000年先にも
推しとファンが
相思相愛な未来がありますように。
1000年先も
平和を願う人で溢れる世界になって欲しい
ビートル
ブロンドヘアーの君は強くドアを閉める
クールな横顔を確認したあと、ビートルを走らせた
俺は親父のお下がりのパーカーを着ている
彼女はティーンエイジャーなベスト
でも君は俺を笑ったりしない
俺が灰をかぶったお姫様なのを知っているから
水色のビートルは彼女の学校の校門で止まる
君は味気ないキスをすると降りていくんだ
俺は魂を引っこ抜かれたようになる
だけどすぐにアクセルを踏む
もう二度と見たくないような気がした
人生はクリスプみたいに薄くてすぐなくなる
チューインガムを噛みながら鼻歌を歌う
昔親父の車で聴いたブルースだ
鉄橋を渡り、街中へ向かう
途中で喫茶店に寄り、栄養補給した
ちらつくコンピューターの画面を見ていた
それから性病予防の広告を見て店を出る
雨が降りだした
天井に衝突する雨音が妙に辛気臭かったのさ
1000年先も
『保名殿、吾子のために今宵も笛を聴かせていただけませぬか。』
静まる宵の森。蝋燭の光が照らすあばら家で。女は膨らんだ大きなお腹を撫でる。
『ああ、葛の葉よ。吾子の為ならばいくらでも聴かせてしんぜよう。』
すうっと男が笛を構えれば、きりりと冷えた空気を撫でるような音楽が流れ出す。
この女は狐だった。名は葛の葉。命の恩人である安倍保名(やすな)を大層愛していた。助けてもらったからというのは名目でしかなかった。
この翌朝、葛の葉は無事に子を産む。その子は後に安倍晴明と言われるようになる。閑話休題。
.
.
.
『そんな.....まさかそんな.....』
時は長く過ぎた。夫とまだ童子だった子に自分の正体が狐であることを知られた葛の葉は、故郷である信太森に居た。
遠い噂で愛した彼の訃報を聞いたのは、出産前に笛を吹いてもらった日と同じ、きりりと冷える夜だった。
いてもたってもいられない彼女は、狐の姿になり森を駆ける。頭に過ぎるは、彼との想い出。葛の葉はまだ保名に深く恋慕していた。離れていても、とても大事に思っていた。種族が違い、葛の葉は永く生きる。先に彼が死んだとしても、愛するのはただひとり。そう、千年も万年も愛する覚悟があった。
走って、走って、走って。
やがて朝日が登り始めた頃にケーン!と甲高い獣の鳴き声が森から響いてきたそうな。
不気味な声に聞こえれば、哀しい声に聞こえた者もいた。
『貴方様の笛が、聴きとうございます。保名殿。』
___安倍晴明出生説話より
1年先も、5年先も、10年先も、100年先も、1000年先も、そばにいたい。生まれ変わっても、またあなたと巡り会いたい。そう思えるほど、あなたが愛おしい。出会えてよかった。
1000年先も
「なあ親友」
『何だ相棒』
「お前1000年後何してると思う?」
『雑だな』
「何も思い浮かばなかったんだ。しゃーない」
『1000年あったらお前からの友達料金で家買えそうだな』
「払った覚えねぇけど?!」
『10年後くらいにまとめて取り立ててやるからな。待っとけよ』
「身に覚えのない請求が来たら優しくそっ閉じしましょう!って先生が言ってた!」
『無視すんなよ。激しくリンクをクリックしちまえよ。そして自分の好奇心に牙を剥かれてしまえ』
「人生の先駆者からの助言守る系男子だから。俺」
『はっ。どうだか』
「お前の誘惑には屈しない!」
『魔王軍最弱のお前に何ができる』
「せめて四天王にしてよ。てか俺が悪役?!」
『俺は絶対的に正しいからお前悪な』
「ラノベだったら神に叛逆する感じの主人公になれる設定。ダークヒーロー俺!かっちょいい!」
『ダッセ』
「ひっど。心無い暴言に傷ついた俺が復讐の旅に出たらどうすんだよ」
『心のDEFカスじゃんワロタって鼻で笑う』
「これが原因で俺と親友との1000年に渡る争いが起きるんだろうなあ」
『何で争う?』
「俺が勝てる奴にしよ?」
『え、何がある?』
「ガチめの困惑やめろやテメー。あるだろほら!…ジャンケンとか!」
『この前十連敗したのに?』
「何のことかなー」
『クラス全員参加のジャンケンでただ一人グーを出して負けたのに?』
「どうやら親友は俺にはない記憶をお持ちでいらっしゃる様だ」
『そんな局所的に記憶喪失になるもんなの?都合の良い脳みそしてんな』
「グーを出すのは闘志が強い証だろ!褒めろよ!」
『クラス全員が謎の感動に包まれてはいたから、取り敢えず言っておこう。感動をありがとう』
「もうホントに…笑えよ、俺の不運を」
『膝から崩れ落ちる相棒の愉快…じゃない悲痛な表情と周囲のどよめきのコントラストが大変芸術的でした。これからも頑張ってください(笑)』
「やっぱ笑うな!」
『(笑)』
「腹立つー!」
『あ』
「あ」
『予鈴なったな』
「サラダバー!」
『元気に生きろよ』
「俺、放流される魚か何か?」
《キャスト》
・相棒
何かと不運。
・親友
双子の妹がいるらしい。
1000年先も、ふたりでいれたらいいね。
その時は、ここの桜を見よう。
そのあと、ここのカフェに行こう。
日常を、貴方と。
1000年先も、10000年だって先も。
生まれ変わっても。
愛しているわ。
【1000年先も】
#14