『1000年先も』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私の将来の夢は、化石になることです。
こんなことを書くと、びっくりする人も多いと思います。でも、化石になれたら素敵だなと思います。
今年はじめて、社会で歴史の授業がありました。
数千万年前の人の骨や生活のあとが残っているのは、すごいことだと思います。そうやって暮らしていた人たちのことを、現代の私たちが知れるというのも、やっぱりすごいと思います。
でも、骨も食べたものもきれいに処理される現代の暮らしを、未来の人が想像するというのは難しいんじゃないかと思いました。
そこで、私がひと肌脱いで、食べたものもわかるように、着ていた服もわかるように、きれいに化石になれば、きっと未来の人の研究も進むと思います。
病気とか、胃の中のものが見られるのは恥ずかしいけど、おもしろいような気がします。
もちろん、今すぐは死にません。
将来、時が来たら、きっときれいな化石になってみせます。
小学校卒業のときの文集を見直していたら、当時僕の好きだった子はそんなことを書いていた。
風の噂によると、彼女は今、地方の大学で地学を教えているらしい。
変わった子だったな。
きっと今も、瞳を輝かせて、自分の死に姿を夢見ているんだろうな。
そして1000年先も、その好奇心旺盛な魂を、彼女の体は待ち続けているんだろうな。
2021/02/03『1000年先も』
休みを重ねて、二人揃って少し時間をかけた街の宝石展に行った。私達にとってはとても貴重なデートと言うやつで、私は、職場で会う以上にお洒落をしてこの日に臨んでいた。
それは彼も同じだったようで、何時もよりパリッと決めた服装にこちらも嬉しくなる。
宝石展は素晴らしいものだった。
二人してあれこれ静かに話しながら、解説や宝石の来歴に目を落としたりして、随分と長く会場に居座ってしまった。共に、新たな発見なんかもあって楽しかった。
けれど、私は。
どの宝石も綺麗だったけれど、磨き上げられた宝石より、売店で売っていた小さな原石のほうが気になった。
だからお土産に一つ、家へ連れて帰ろうと黄色に輝く原石を手に取ったら、彼にその手を包み込まれた。
「買うならお代は持たせて」
楽しげな彼の様子に、私は胸の高鳴りを抑えられず、お言葉に、甘えさせてもらった。
ただ私ばかり奢ってもらうのは申し訳なかったので、貴方も何か買わないの? と聞いてみる。
「僕も、そうだな。この青い石を買おうかな」
「じゃあそれは私が買うわ。買いあいっこしましょう?」
そう言ってにっこり笑ってみせると、それも楽しそうだ、と彼も破顔。
展示会のエントランスホールで、買ってもらった黄色い原石を袋から取り出して暮れかけの陽射しにかざしてみた。
この石は、数万年前から地中に眠っていたこの星の欠片だと思うと感慨深かった。
と、かざした石に、こつん、と彼が青色の原石を並べてきた。
「この石は、多少の劣化はあるかもしれないけれど、1000年先も変わらないんだろうね」
その、未来を見通したような茫洋とした彼の声と瞳に、私は、なら、と荒唐無稽なことを言ってみた。
「1000年先も本当にこのままか、見届けるってのはどうかしら?」
そんなことを言ったら、彼は一瞬呆気にとられたあと、君がそんな冗談を言うなんて、と心底可笑しそうに声を上げて笑った。
「いいよ。いいよ。
2つ並べて暗所で保管しておこう!
1000年後、本当にこのままなのか――――血筋が絶えなかったら確認できるかもしれないね」
「もう! 生まれ変わりとか、あるかもしれないじゃない」
「生まれ変わりじゃあ記憶があるかも判らないじゃないか」
「でも、私は貴方を見つけ出すわ!」
「それは僕だっておなじさ! 必ず見つけ出して、また同じ関係になってみせるよ」
そんなふうにじゃれあいながら、宝石展を後にした。
心臓の音が煩い。頬も首周りも熱くて仕方がなかった。
生まれ変わっても見つける。見つけ出してくれる。その言葉がどれだけの爆弾か。
隣の彼の耳も赤かった。
1000年先も一緒にいようね
そう誓った君は
あっさりと他の人の元へ行った
いつどうなるか分からないね
そう笑ったきみは
ずっとスマホを見ている
ずっとスマホを見ているきみは
いつも私の隣にいる
いつどうなるか分からないけど
1000年先に隣にいるのが
きみなら良いなと思う
1000年先の未来でも僕たちの国は、日本は存在し続けているだろうか。日本ほど自然と向き合ってきた国を僕は知らない。日本はオワコンだと揶揄されたり、人口減少や少子高齢化といった社会問題などが起きている。
それを否定する気はない。そうなのは事実であり、そちら側の自分が心の奥底に潜んでいるのを感じている。
だがそれでも僕は日本を愛している。
故郷に代わりなど無いのだから。
私にはひとつお願いがある。
10年先も1000先も人に優しい心を持って欲しい。
「1000年先。どんな世界か想像してみようよ。」
「1000年かぁ、そうだなぁ、...私は何回も何回も生まれ変わるの。でも、その度に生き物を変えて、何度も何度も君に逢いに行くんだ。」
「へへっ、いいこと言ってくれるじゃん。じゃあ俺は...。」
ー1000年先も、ずっとそばに居るー
「1000年先も」
TVから流れてきた言葉。
100年先も想像できない、明日のこともどうなっているかわからない。
でも、1000年先もみんなの心の中に残っていて欲しい歌がある。景色がある。
1000年先も、ずっと『人間』という存在がいてくれたらいい。
人間の優しさが、
人間の温もりが、
人間の楽しさ、面白さが、
ずっと、ずうっと残り続けてくれたらいい。
〜1000年先も〜
「1000年先も」
1000年先も残していきたい。人の温もり、優しさ、そんな日常が緩やかに続いていく世界を。
そのためにできることは何か、考え実行する強さが人間には与えられ備わっている。
1000年先も
初めに浮かんだのは嵐のOne Loveだった。
100年先も愛を誓うよ 君は僕のすべてさ
愛している ただ愛してる 同じ明日約束しよう
100年先も続くのは愛だという。
では、1000年先も続くものはなんだろうか
お題:1000年先も
「佐川。地球ができたのはいつ頃だ?」
「えっ、わからないですよ。」
仕事のお昼休憩の時間。
週初の気だるげな空気の中、おにぎりを頬張った篠崎先輩が言った。
……篠崎先輩はたまによくわからないことを言い出す。
「46億年だそうだ。
アラビア数字になおすと4,600,000,000。」
「はぁ……?」
「そこから先カンブリア時代、古生代、中世代、新生代と時代は移ろっていくわけだ。
その中には様々な生き物が生まれては死に絶えていった。」
なるほど。
そこまで言われてようやく理解する。
篠崎先輩はとあるテレビ番組が好きなのだ。
金曜日の夜7時にやるその番組の名は、
【わくわく、深海生物の謎!】
おそらくその番組にやられたのだろう。
「そして、特に生き物が多かった古生代から新生代、いわゆる顕生代だな。その時代こそ……」
「篠崎さん、この話の結論ってなんですか?」
「……いや、特にない。」
話を切られたのが嫌だったのか、少しむすっとした顔で答えられた。
いや、でも正直興味がない話を永遠と聞きたくはない。
ただ少し申し訳なかったので話を振ってみる。
「正直その規模感の話じゃピンとこないですよ。
私なんて5年前のことさえ曖昧なのに。」
「じゃあ逆に5年先はどうだ?」
5年先……。
正直まったく想像できなかった。
残念ながら私にはこうなりたい、のような理想図があるわけじゃない。
悩んでいると、篠崎さんがにやけながら
「いや、むしろもっと先。1000年後。どうなってると思う?」
と聞いてきた。
「ちなみに1000年前は平安時代だ。せっかんせーじだ。」
平安時代から現代までの時代差。
……進化が凄まじすぎる。
多分私が平安時代の人間でも現在の様子はまったく想像できなかっただろう。
「近未来SFどころじゃなくてなんか……もっと科学技術が発展してむちゃくちゃすごくなってるんじゃないですか?」
悩んで答えたつもりが篠崎さんのツボにハマったらしい。
面白いなと言いながら声を出して笑っている。
答えろと言われたから答えたのに。
こちらが少しムッとしていると、ごめんごめんと謝りながら篠崎さんは言った。
「1000年先も人類がいるなんて、少し希望的観測すぎやしないか?」
1000年先も
わたしがメディアや社会から離れている間に、世の中はたくさんの知らないもので溢れていた。
そんな中でも、届いてきたのは音楽。子供のYou Tubeの合間に聴く音楽が癒しになった。
少し前は子供のお気に入りの歌を歌ってあげた。
替え歌も好きだったから、たくさん歌った。
その次はAdoさんとウタちゃん。Adoさんの歌は色んなものに負けそうな時に助けてくれた。ウタちゃんも…子供も歌うくらいまで聴いている。
今はミラベルと魔法だらけの家の挿入歌。
子供もなぜか聴いている。ディズニーの夢と魔法と音楽の力。
ディズニーは100周年みたい。
心を動かす魔法は、この先も、ずっとずっと誰かに届いていくんだな。
わたしが書いた言葉や、どこかで歌った歌も、いつか誰かに届くのかな?魔法みたいな力はないけど。
ただ、雲の中を漂って、フッと落ちてくる。
雨が降った次の日、太陽と一緒に聴こえてくる小鳥の囀りみたいに。
たまに空を見上げる、わたしみたいな誰かさんに。
いつか、気が付いてもらえるといいな。
#01
1000年先も
君を愛せる自信はないけれど
君が僕を愛してくれるなら
僕はずっと
君を愛するよ
テーマ:1000年先も
『1000年先も』
魂は生きている
1000年先も
それは1000年続いた物語だった。
最初はたった一人の少女のためだけに書いた話だった。いつしかそれはさまざまな人に伝わり、1000年続く物語となった。
たった一人の少女はいつしか愛する人へと変わり、最初の作者であるその人が亡くなるとき、物語を子どもへと託した。
その子どもは両親のために物語の続きを綴り、その意思を受け継いだ弟子は最愛の人のために物語を書いた。
物語は人から人へと伝わり、何年も何年もその続きが綴られてきた。全部を読むのに一体どれほどの時間がかかるのだろうか。そう思えるくらいにはとてつもない量になっていたが、誰もがその物語を読みたがり、続きを求めた。
最初の物語が綴られてから、1000年が経ち、物語はようやく幕を閉じた。
最後の作者はこう言った。
「君ならこの物語を終わらせたかい? それともこの終わりを誰かに託すのかな。君なら、どんな終わりを書いたんだろう」
そうさ。自己満足さ
1年先も10年先も1000年先も
俺はおんなじことしていたいよ
いいのか悪いのか分かんないけど、
先の俺はそれで満足してると思うよ
俺はその悦びを知ってるからさ
#1000年先も
1000年先も
人間は存在しているだろうか?
いやその前に、地球は存在している?
数年先も予測がつかない世の中だもの。どうなっているかなんてわからない。わかりたくもない。なあんて、どっかの歌詞にありそうな言葉で遊んでみる。
ああ、無常。
すべては移ろいすぎて行く。
1000年あとに
あなたが描いた私の横顔
私が綴ったあなたへの手紙
拾い集めた海辺の貝がら
母からもらった金の指輪
吹きならした小さな横笛
生まれ育った家の階段
1000年あとの私の残欠
「1000年先も」
#6
1000年先も(投稿4回目で、私が思っている内容です。上手く書けていないかもしれません、すいません)
1000年先について、考えてみました。
それは、1000年先も季節があれば良いなと思います。
春には、桜が咲いて。
夏には、海や花火と、高い気温。(1000年先は気温は何℃ぐらい、いくのだろう)
秋には、紅葉を楽しみ。
冬には、クリスマスや、初詣、バレンタイデー。
今書いた4つの季節が、1000年先もあれば良いなと思います。
テーマ:1000年先も #83
ララキも加わり人外(ハーフ込)4人でミッドナイト組織へ向かう一同。一方、囚われている勝瑠が見たものとはーー
『おい。お前ら』
一気に空気が凍りつく。僕はゴクリと唾を飲み込んだ。呼吸すらも忘れてしまいそうだ。
『『は、はいぃ!! ボス!!』』
『ちゃんとやってんだろうなぁ!!』
『『はいぃ!!』』
これが…この組織の、ボス。
『お前か。時使いは』
その男はデカい体をしていた。人間ではないしかし、人外でもない。まさに化け物だ。僕はその男から目を離さなかった。いや、離せなかった。
で、デカい…。こんなのと戦ったら、すぐに骨を何本も折られそうだ…。
『お前ら、コイツを出せ』
『はいっ!!』
1人が返事をして、ガチャガチャと鍵を開けようとするが震えている。やばいかもしれない。殺されるかもしれない。怖さで顔が強張りそうだ。もう、強張っているかもしれない。ここで顔をそらせば、一瞬で首を掴まれそうだ。そうなれば……
『早く出ろ!』
鍵をやっと開けた見張りが言った。声も震えている。
出るしかない。僕は歩き出そうとするが後ろに引っ張られる。
『あ、そうだ。忘れてた』
そう言って震える足で入ってくる見張りが、僕を繋ぐ鎖を外した。途端、僕は猛スピードで檻から出る。これは着いてこれないだろう。そう思ったのもつかの間、服を誰かに引っ張られる。
『ゲ、』
僕は掴まれた相手を見てギョッとした。それはあの男だった。
『離せっ!』
僕がジタバタしていると床に叩きつけられる。
『グハッ!』
衝撃が僕の体中を走る。やばい…殺される…。
そう思ったその時
「やめろ!!」
そう声が聞こえた。
「あれは…勝瑠!?」
僕は勝瑠を大きい何かが、押し倒しているのを見た。見張りはなんとか潜り抜ける(倒すこと)ができたが、何だあれは…。
「やめろ!!」
僕が叫ぶと大きい何かがこっちを向く。なんだ…あれ。
『化け物登場ってか?』
シャドウはこんな時もケケケッと笑う。
『全く、本当だったのか。あの噂は』
呆れたように言うララキ。
『勝瑠っ!!』
そう言うリーリエは僕より先を行く。「リーリエ、危ないっ!」そういう前にリーリエは飛び出して化け物に向かう。
『あぅっ!』
リーリエはあっさりと化け物に捕まった。
『やめっ、!』
リーリエがもがいている。
『真!』
「分かっているって!」
僕は第三の目を閉ざす。化け物は止まるはず…が、止まらない。ただ、動きが鈍くなっているのを察するとリーリエを掴む手を掴み力を入れるとデカい腕の力が弱まりリーリエが開放される。勝瑠もシャドウが抱えている。
「みんな、早く行くんだ!」
僕はそう皆に言う。
『真兄さん!』
僕の呼ぶ声が聞こえた。僕は化け物を睨み前に立つ。
『ダメだ! シャドウ!! 離せ!!』
後ろでそんな声が聞こえてくる。ごめんな、勝瑠。僕は勝瑠のことを覚えていないのに…。でも、僕はリーリエとシャドウに教えてもらった。
僕たちはコイツと過去に会っているらしい。
約10万年前。僕たちは生まれた。
それから50年くらい経ったある日、両親と勝瑠と共にクルーズ船に乗った。その時の経験が前に見た夢。あれは過去に実際に起こった出来事なのだ。
それならなぜ、僕はその時のこと勝瑠のことを忘れていたのか。それはこの化け物が関わっているらしい。
船が沈没した理由は、この化け物が行う人体実験のための人間の器集めのためだった。ミッドナイト組織は人間を改造し、人間と人外のハーフを人工的に作り出す悪趣味な組織だそうだ。リーリエは組織内を調べ回り情報を集めたらしい。掴めた情報からこれがわかった。
そしてシャドウとリーリエがともに教えてくれた真実。それは僕も勝瑠も記憶を消されたということだった。人体実験のために沈められた船の中にいた僕たちは、一緒にミッドナイト組織のこの本部に連れてこられた。
人体実験を行うため、記憶を消す作業が行われたらしい。その記憶を消す最中、1人の子供が1人の記憶をなくした少年とともに逃げ出した。それが、勝瑠と僕、真だった。兄弟とも知らない僕は、そのことを知らずただ、勝瑠とともに逃げた。そんなことも僕の中にはなかった。しかしそれは、両親が僕たち兄弟を記憶があるうちに逃がそうとした、決死の行動だったらしい。
僕たちの母親が人外だと知られたことから、人外とのハーフの子どもたちが逃げたと知られ、能力が伝承されている可能性のある僕たちは、追われる身となった。
僕は勝瑠のことを1000年近く、思い出していないらしい。そんな僕はこの化け物に、何もせずに帰るわけには行かなかった。
実は記憶を消された後、一度だけ僕らは時を駆けた。
『1000年先も』行くことができたらしい。
人外の寿命は長い。人間よりも遥かに。