『1年後』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「あ~良かった!1年前の二人の仲の悪さをみて、正直どうなるか心配だったけど、そんな不安がることなかったよ〜」
「……私達のどこが仲良さそうに見えるんだ、光莉」
「誤解しないでください、お嬢様。これはただ、面倒事を避けるためにしただけの事。決して、夜弥様を助けたわけではありません」
「助けなど必要ない。こいつが勝手にしたことだ」
「えぇ……?でも二人とも嫌そうな顔してなかった気がするけど……」
「「それは違う!/違います!」」
——お題『1年後』
子供の頃の一年は比較的ゆっくり時が進んでいた。学校行って、部活頑張って、習い事して、塾に通って、友達と遊んで、彼氏とデートして。
楽しくて仕方なかったし、充実していたと思う。
大人になると一年ってあっという間に過ぎるのだ。
毎日繰り返しの作業をしていると余計に時間が経たない。なんかの拍子に「今いくつ?」なんて話題振られても「いくつ……え、私今いくつです?」と本気で思うのだ。
入社何年目なんて、余計に数えられない。自分の年齢から二十二歳を引いて計算しても合ってるんだか合ってないんだか分からないんだもの。
ついこの間、年明けたーと思いながらバレンタインのチョコ食べて、いつの間にか新入社員が来て仕事教えてるうちに梅雨入りして梅雨明けて
「えっゴールデンウィーク休んでたっけ?」
と考えてるうちに盆がやってきて、ハロウィンで街が飾り付けされてると気がついて
「えっ私シルバーウィーク休んだっけ?」
と考えてるうちにクリスマスに切り替わって、忙しさに目を回したら年明けてるのよ。
いやこれガチだからね。
まだ経験したことない世代の方、覚悟しといた方がいいですよ。
『1年後』
小学生のときは1年後がすごく遠くに感じたし、1年ごとに世界への解像度が大きく変わっていって、1年前の自分が無知な子供に思えた程だった。だけど今ではあの時ほど1年を長くは感じないし、世界の見え方もそこまで変わらない。もう今後の人生で、あそこまで濃密な6年間を過ごすことは無いんじゃないかと思う。
1年後
私は中学三年生かな
確か来年の7月2025年の7月に南海トラフ予想されてるんだっけ
あ、自身の話苦手な人もいるよねごめん
でも話す
私は去年1年生の頃
地震が怖くて怖くて
どうせ死ぬんだとかいって
その予想丸呑みにしてたわけ
実際予想した人は結構色んな予想が当たってる人なのよ
だからよりどうせ死ぬんだ
って思ってて
小6の終わり頃から不登校だった私なんだけど
その地震の予想が響いたのか
よりあーもういいやとかいって
現実逃避してたわけよ
夜の6時とかに起きて朝の4時に寝る生活繰り返してた
でも今思うとくそほど意味ないよね
ただ引きこもってるくそみたいな
でも私は今頑張ろうと思えるようになった
実際地震が起きるかもしれないけど
私は頑張る
ちな地震起きたらここ6強くらいだよ
みんなも生きようね
これみて私の事キモとか思わないでね
来年はちゃんと学校いけてるといいな
あと一粒の涙で
願いが叶う その時が来るって
僕は信じてるから
君も諦めないでいて
何度でも この両手を
あの空へ 伸ばして
FUNKY MONKEY BΛBY'S あとひとつ
1年後に
1年後の自分はどんなだろう
What will you be a year later?
1년 후의 친구는 어떤 것일까
一年後我的朋友會是什麼樣子?
Ho tla ba joang mona ka mor'a selemo?
Hvernig verður fyrirtækið eftir eitt ár?
¿Mä maratjja, ¿kunjamsa deportenakajj utjani?
Conas a bheidh grá i mbliain?
Intanɛt bɛyɛ dɛn wɔ afe biako mu?
دوای ساڵێک کەش و هەوا چۆن دەبێت؟
1年後
1年後というのは遠い未来だった。地球があとそれだけで滅びると明らかになってもなお。
地球滅亡のニュースは、突如全世界同時に告げられた。最初は誰もが信じなかったことだろう。しかし、各種メディアで寸分違わず同じ文言で、淡々と地球滅亡の事実のみが報道されていることを確認して、なお冗談として受け取るのは困難だったに違いない。それからの展開は意外なものだった。映画で見る世界のように、街はたちまち混沌と化すのかと思いきや、不思議とのどかな日々が続いた。自暴自棄になった暴走トラックが歩道に突っ込んだ事件が1件あったきりで、特に派手なニュースもなかった。人々は意外にも利口だった。
余命宣告を受けたのは滅亡宣告のすぐ後だった。残り時間は3ヶ月。地球の最期を見届けるには少し足りなかった。しかし、以前までの常識に照らし合わせると、見られないのが普通ではあった。
世界の終わりにパンを焼くのが夢だった。古い歌が好きな友人が、よくカラオケで歌っていた曲に、そういうフレーズがあった。そのフレーズは不思議と耳に馴染んで、時折思い出すとはそういう最期を思い描いた。待ち焦がれる相手はいないから、私は自分のためにパンを焼いた。はじめて焼いたパンは、やや焦げていて美味しかった。
時の経過に沿って、街は緩やかに静かになった。わざわざラッシュ時に電車に乗らなくなったし、約束を守るために走る人も減った。急ごうが急ぐまいが、終わりの近づく速度は等しく同じなのだ。
病院はいつもどおり賑やかだった。
採血をしたり心電図をとったりと、院内を巡り巡って、最初の科に戻ってくると、待ち合いのソファには誰もいなかった。私が午前の診察最後の患者だった。
名前が呼ばれて診察室に入ると、かかりつけの年配の医師がいつもどおりの柔和な笑顔で座っていた。決まりきった手順に沿って、粛々と診察は進行した。医師がパソコンに何やら入力する合間に、私は雑談しようと思い訊いた。
「終末はどう過ごされるんですか」
巷で流行りのフレーズだった。
「そうですね、おそらく病院で働いているでしょう」
「ご家族と過ごされたりはしないんですか」
「家内と娘は死んでしまいましたから」
すみません、と慌てて謝る私に、医師はこちらを向いて首を振った。
「地球滅亡のニュースがあって、3日後くらいでしたかね。歩道に突っ込んできたトラックにはねられて、そのまま亡くなりました」
ニュースでちらりと見た事故現場の光景がオーバーラップした。ブルーシートやひしゃげた車体が、脳裏で急に生々しく色づいた。
「訃報を知った時は頭が真っ白になって、自棄を起こしそうにもなりましたが、どうせ1年後には全部ぱあになるのですから。最後の最後まで胸を張れる生き方をして、あの世で家内と娘に叱られないようにしなくてはと思い直しました」
医師はパソコンに向き直り入力を再開すると、脇にあるプリンターから出てきた紙を取って、ファイルに仕舞い込んだ。
「この病院のある限りは責任持って担当しますから、安心なさってください」
医師は目尻に深く皺を寄せ、深みのある声でそう言った。
病院を出て、私は近所の公園のベンチに腰掛けた。梅雨の時期にはまれな天気のいい日だった。大勢の子供達が遊んでいた。あちこち走り回って叫んだり、遊具の頂上を競い合ったりして、騒がしい。これだけ元気に暴れ回っているのに、1年もしないうちに成長が頭打ちになるのかと思うと、残酷で気の毒な感じがした。子供達の頭上には桜の木があった。思えば地球滅亡のニュースが駆け巡ったあの頃、あちこちで桜が満開に咲いていた。桜とともに散れるなら、この土地に住む人々の最期はいくらかましかもしれない。そうか、あの桜は私にとって最後の桜だったのか。
暖かな日差しの中で、私はだんだん眠くなった。うつらうつらしながら、明日の朝に焼くパンの匂いを想像した。
2024/06/25
1年後
1年後、なんて分からない。
明日さえも分からないのに、先の未来なんて分かるわけがない。
だからこそ人生は面白いし、先がわからないことは面白い。
きっと未来が分かってしまったら何もワクワクなんてしないだろう。
選択するという過程もきっと楽しめなくなる。
それはそれで切ない。
だから1年後、何年後であっても未来は知りたくない。
1年後はどうなっているだろうか。
今よりも成長出来ているだろうか?
自分の考え、体調、食生活、生活習慣…
何かしらの変化は起こっているだろう。
その時にあの時ああしておけば、というような後悔をすることが無いように。
1年後には今よりも少しでも成長出来ているように。
年々老いていくけれど、世界への希望は捨てずに。
今この瞬間から、自分が目指している未来に向けて、自分が出来ることをして、自分を少しずつ、良い方向に変化させていきたい。
自分を変えられるのは自分しかいないのだから。
1年後(星ではない、空へ)
―――発症したのは娘が二十歳の頃だった。
初めは全く気づかなかったが、どこか次第に幼さが増していく様子に不安が募ったわたしは、気のせいだと笑う娘を説得してどうにか専門医のいる病院まで連れて行った。
まさか、そんなわけない。
あの子の言うようにわたしの思い違いに決まってる。
………診断が下るまでの待合室の時間は異様に長かったことを覚えている。
医者に呼ばれ、強張った表情で告げられた病名は―――
“時間逆行症候群”、だった
普通の人間は今日を経て明日、明後日と未来を生きるが、この病にかかると今日の次は昨日、一昨日と過去を生きる。
日、一日一日若返ると言えば聞こえはいいが、そんな簡単な問題ではない。
一日経つたびに前日の記憶を失い、―――そして。
わたし達とは全く異なるベクトルで、その命も削られていく。
発症から数年後。
娘は高校生なっていた。
「お母さん、卒業式泣けたねー!」
「ねえ明日、卒業式だねー 早いねえ」
「もうすぐ卒業式なんて信じられないなー」
―――日に日に。
一日追うごとに、娘は記憶を無くし若くなっていく。
効かない薬を飲ませ続け、少しでも進行を遅らせられればと願うものの、その効果はないに等しかった。
どれほどの医者をもってしても、この病気を前に立ち塞がることができない。
―――数年後、中学生に。
「お母さん、卒業式泣けたねー!」
「ねえ明日卒業式だねー 早いねえ」
「もうすぐ卒業式なんて信じられないなー」
………いつか聞いた台詞だと思った。
違うところは娘の背丈と、気持ち幼さが増したその口調だろうか。
―――小学生に。
「おかあさん、授業参観きてね!」
「遊びに行ってくるねー!」
「学校行ってきまーす!」
余りにも残酷に確実に。
娘の残りの時が、何も抵抗できずに過ぎていく。
「おかーさん、おてていたい」
「おなかすいた、ごはんー」
「もうねむい」
―――そしてついに、娘は言葉を話すこともなくなった。
きゃはきゃはと無邪気に笑いながら手を叩き、わたしに抱っこをせがむ。
離乳食を食べ
おむつを替え
添い寝をして、ミルクをあげて。
ある日、何の前触れもなしに。
娘はわたしの前から姿を消した。
―――あれから一年が過ぎた。
わたしは生きていればきっとまた会えるはずだと、今日も日々をやり過ごしている。
あの子は空へ還ったのだ。
………わたしは昔のまま手をつけられないでいる娘の部屋で、窓の外を眺めながら静かに目を閉じた。
END.
「1年後」
一年後の僕は何をしているだろうか。
変わらず夢を追っているだろうか。
現実に打ちのめされているのだろうか。
そんなもの分かるわけがない。
今はとにかく、前へ進むことを考えよう。
「1年後」
たぶんピアノ教室を移籍して
新しい先生に習っていると思います
今年の秋頃から動き出します
1年後は、幼稚園児
1年後は、保育園児
1年後は、入学して、小学1年生
1年後は、小学2年生
1年後は、小学3年生
1年後は、小学4年生
1年後は、小学5年生
「次で、小学校生活終わり!!修学旅行とかあるね」
1年後は、小学6年生を、卒業して
「運動会最高だった!優勝!」
「中学校生活楽しみ!でも不安あり...」
1年後は、入学して、中学1年生
「制服か、なんかめんど」
「初めての中間テスト、、上手くいけばいいけど」
1年後は、中学2年生
「高校どうしようかな~」
1年後は、中学3年生を、卒業して
「高校入試、、果たして結果は?!.....合格!!」
1年後は―
次へ次へ、時間は過ぎていく
時間を大切に―
日々を大切に―
『1年後』
#1年後
1年後、私は何をしているのだろう。
多分、今の生活と変わっていないと思う。
でも、楽しく過ごせていたらいいな。
……なんか同じお題じゃない?
と見直してみたら
先週あたりのお題がそうだった
『一年前』だったけど
何なの、対なお題なの
そうだなぁ
何してるかな、一年後
そんなに変わりない日々を
過ごしていそうだけれど
むしろそうであってほしいと願ってみたり
年を重ねるごとに月日の流れは加速化して
一年が過ぎるのはあっという間
顧みれば早くとも
自分の終わりの時まで
一気に時間が進むような気配はないのだから
やはり感覚的な事象なのだろう
不思議なものだ
少なくとも一年後も同じ心持ちであるよう
心身適度に動かして暮らしていこう
1年後は卒業生だからちょっと忙しいけど
卒業したあとも一緒にいたいからさ
ちょっと耐えて隣にいてね
俺は 今日を一生懸命 頑張っている!
丁度 1年前の
1年後
「小さな町の」
出会った頃のこと思い出してた
敬語で話す名前も知らない可愛い人
真っ白な未来に青を少し垂らしたような二人
よそよそしい態度でどこか似ていたね
それからはなにかと顔を会わすことも増えて
きっとお互いきっかけを探しながら求めてた
小さな町の空は大きくて
世界の広さに項垂れながら歩いてきたけど
そんな日々が続いても二人なら
どこに居ても優しい日になるよね
休日の昼下がりにいつのまにか僕等
公園のベンチで笑って話してる
よくあるラブソングみたいな
ロマンチックなものじゃないけど
今はこの時間を大切にしたいと思うよ
君に話題を振ったり
くだらないことで笑ったり
映画のワンシーンで泣いたり
お互い向け合う仕草の一つ一つが
なんか贈り物みたいだね
小さな町の夕焼けは赤すぎて
綺麗だねって
不意に微笑むその横顔を見て思った
人生の全てをかけて幸せにしよう
50年後の未来にはきっと
二人 シワも増えて髪も傷んで
肌も荒れて 腰もまがって
それでも変わらない笑顔で
丸くなった背中を支えながら
手を繫いで歩こう
よくあるラブソングみたいな
ロマンチックなものじゃないけど
人生最大の幸せだったと言って笑おう
人生最大の幸せだったと言って眠ろう
1年後
未来の話にはかなりうんざりしている
今を生きるのに必死な私が
未来なんて想像するのも疲れちゃう
けど、もし明日も生きていられるのなら
ウーパールーパーの笑顔とメダカの元気な姿
それが見られたら幸せかなぁ
もう思い出せないや
残ったのは見返しもしない画像データ
味も気持ちも切り取ってくれたら
無慈悲にゴミ箱のマークをタップする事もないのに
心当たりのない呼び出しに不安を持ちつつも、呼び出された場所に行くと、ちょうど1年前に僕にダメ出しをした彼女が待っていた。
「来てくれてありがと。お話があります。」続けて何か言おうとした彼女を遮るように僕は言った。
「待って。僕も話がある。僕も今日君を呼び出すつもりだった。先に君の話を聞いて悪いことだったら、僕が言えなくなるから、先に言わせて。」
「やっぱり君が大好きだ。」
「好きです。」僕の声に重なるように彼女も口を開いた。
「え?今何て?え?好き?」
「伝わった?」彼女は耳まで真っ赤になって僕をまっすぐ見つめる。
「つ、伝わった」僕は驚いていた。
でもすぐに歓喜のファンファーレが頭の中で鳴り響いた。
「あぁ、やっぱり君は僕の勇気の女神だ。あの頃もそして今も、僕に“自分を変える勇気”をくれる可愛くて格好いい女の子。」
「あの頃って、もしかして覚えて…?」
「僕が忘れられる訳がないんだ。初恋だったんだから。」
「嘘…私もあの時の君が初恋…。」
「じゃぁ何で1年前はダメだったの?」僕が聞くと
「私のこと忘れてる君が、入学式でみて好きになったなんて言うから。すごく悲しかったの。もし入学式が初めて会った時だというなら、私がどんな人間かも知らないのに好きだなんて、いいかげんな人になっちゃったのかなって。」
「だから思い出して欲しかった。私のことも自分の子供の頃のことも。でも私は思い出してほしいという私の気持ちをちゃんと君に伝えなかったんだよね。話さなくちゃ伝わらないのに。だから、今度は自分の気持ちをきちんと伝えなくちゃって思った。でも素敵になった君に、今度は私が振られるんじゃないかって不安で一杯だったの。まさか君が覚えていてくれたなんて。嬉しい。」
彼女の目に涙が浮かんだ。
「勇気の女神、僕もちゃんと言うからきいて。君のおかげで僕は変われた。君の思いも今、僕に伝わった。そして僕は君が大好きだ。1年前ダメだった僕をこうしてまた変えてくれた君が、どうしても諦められなかった。僕だけの女の子になってください。」
「はい。」
彼女は、目に涙をためたままにっこりうなずいた。
とてもとても美しい笑顔だった。
お題「1年後」