1件のLINE』の作文集

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1件のLINE』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

7/11/2024, 1:41:54 PM

私が学校から帰ってきて、スマホを見るとある人から一件のLINEが入っていた…
それは、母方の祖母だった
私は、LINEを開けることが出来なかった
それは、祖母は4年前に急死したからだ
なくなったはずの祖母からメールが来るはずがないましてや祖母が使っていた電話は今祖父母の家に置いてあるからだ、私はもしかしたら祖父が送ったのかと思い、電話で聞いてみると送っていないと言われた。
私は、怖いと言う気持ちもあったが少しその内容に興味もあった
そして10分ぐらい悩んだ結果見ることにした
メールに書いてあったのは
「4年ぶりね、元気にしてた?急にいなくなっちゃってごめんね🥺4年前の約束果たせなくてごめんなさいもっとお誕生日お祝いしたかったなぁ
たしか今日で13歳になるんだったわよねぇおめでとう本当はその約束も今日果たせたはずなのに最後になるけど、おじいちゃんに頼み事をしてあるのおじいちゃんにあったらおばあちゃんに頼まれ事してないか聞いてみてそれじゃあまたね」と書いてあった
私が小学生の時祖母と二人だけの秘密の約束をしたそれを知っているのは祖母と私の二人だけのはず…
だから私はメールを見てこの文は祖母が送ってくれたんだと思った
そして最後に書いてあった頼まれ事を祖父に聞いてみた。すると祖父は、押し入れから小包を取り出し、それを私に渡した「それは4年前におばあちゃんが○○ちゃんに「頼まれ事って何」って言われたら渡してって言われてずっと大事に置いていた物だ」
私は無我夢中で包装を解いていったすると箱が出てきてそのふたを開けると祖母が昔、私と二人だけでお出掛けをする時だけ着けていたネックレスだった
私はもうひとつ祖母と約束をしていたことを思い出したのだ
それは4年後の13歳の誕生日にそのネックレスを私に譲ると言う約束だ
おばあちゃんは亡くなった後もその約束を果たそうとしてくれていたのだ
私はネックレスを握りしめながら泣いてしまったそして7年という年月が過ぎ私は成人を迎え祖母からの贈り物が似合うようになってきたとお母さん達からも祖父からも言われるようになったそして今日は祖母のお墓の前で祖母に約束の事とお礼を伝えた

7/11/2024, 1:41:31 PM

寝入り故

通知を1つ

見過ごした

彼女の訃報

後悔の朝

7/11/2024, 1:40:06 PM

スマホから音が鳴ったの
でも今は見なかった
だって忙しかったんだもん

しばらくしてLINEを確認したの
【(好きぴ)がメッセージの送信を取り消しました⠀】
なにそれ、気になるんだもん

次の日聞いてみたの
取り消した内容は何?
「なんでもねぇよ、それよりさ━━━」
えぇ……。

7/11/2024, 1:39:57 PM

“1件のLINE”

『よっ!元気!?28日にそっち帰るから飲もう!予約しといてねー』

一方的すぎるぜ…でも待ってるよ!

7/11/2024, 1:34:33 PM

目が覚めると、自分の部屋に鹿がいた。
 しかも立派な角をはやした鹿。
 ただでさえ狭い部屋が、鹿のせいでさらに狭くなっている。
 寝ぼけた頭で『これは夢だな』と判断し、頬をつねる。
 痛い。

「気が付かれましたか?」
 へー最近の鹿ってしゃべるんだ。
 目の前の鹿が、少女のようなソプラノボイスで俺に話かけてくる。

 声だけを聴けばメスか?
 だが俺は知っている。
 角はオスの鹿だけしか持たず、メスには無い事を。

 このチグハグな状況が示すのは、ただ一つ。
 コレは夢!
 俺は頬をつねる力を、さらに増す!
 さらに痛い!

 バカな!?
 夢じゃないのか!
 俺は現実を受け入れるしかないようだ
 だが夢じゃないとしたら、なぜ鹿がここに?
 俺は少し悩んだ末、直接鹿に聞くことにした。

「えっと、どちら様?」
 噛まずに得たのは上出来だと思う。
 俺は俺を褒めてやりたい。
 だって喋る鹿を前にして動転しないことは凄い事だと思うんだ。
 世界よ、俺を褒めろ(現実逃避)

「あなたに助けてもらった鹿です。
 覚えてませんか」
「俺が助けた鹿?」
「はい」

 俺は昨晩の記憶を探る
 だが、なにも思い出せない。
 昨日の夕方、飲み屋に入ってからの記憶がない。
 飲みすぎだな、これ。
 通りで頭が痛いわけだ。

「思い出せないようですね。
 薄々そんな気はしていましたが……」
「ごめんなさい」
 俺は鹿に謝る。
 世界広しと言えども、鹿に謝るのは俺くらいだろうな。

「覚えておられないようなので、私から説明しましょう」
「お願いします」
 俺は布団の上で正座する。
 いったい何をすれば、喋る鹿をお持ち帰りすることになるのか……
 俺は気合を入れて聞かなければいけない

「昨夜の事です。
 私は無性に鹿せんべいが食べたくなり、公園のせんべい売り場に向かいました。
 しかし夜も遅く、公園には誰もいませんでした」
 気持ちはわかる。 
 深夜に無性にカップ麺食べたくなることあるもんな。
 鹿の話は続く。

「諦めて帰ろうとしたとき、あなたがやってきたのです。
 もしかしたら鹿せんべいをくれるかもと近づいたのですが、この時点であなたはかなり酔っぱらってました」
 あー全然記憶にない。
 ほんと、酒を控えないいといけないな。

「そこで私は言いました。
 『鹿せんべいをください』と……」
「えっ、人間の言葉で?」
「はい、酔っぱらっているからどうせ覚えていないだろうと。
 そして無人販売所から鹿せんべいを買って、私にくれました」
 マジかよ。
 今月は金ないのに、そんなことをしたのか。
 酒は辞めよう。
 ……明日から。

「非常に助かりました。
 鹿せんべいを食べなければ死んでしまう所でした」
「言いすぎだろ」
「そして『恩返しがしたい』というと、『じゃあ、俺の恋人になれ』と言われ、ここまで来ました。
 そして今に至ります」

 鹿の説明が終わった。
 知りたいことは全て知れたが、知りたくないことも知ってしまった。
 俺、酔っぱらって鹿を口説いてた。
 しかもオスの……
 自分の馬鹿さ加減に辟易する。
 やっぱり酒は今日からやめるべきだな。

「どうかしましたか?」
「あんたはいいのか?
 恋人同士になるのは?」
「『鹿せんべいをたらふく食わせてやるよ』と言われましたので」
「俺、そんなこと言ったのかよ。
 ああ、そうじゃなくて男同士でいいのかって事」
「私、メスですよ……」
「えっ」
 話がかみ合わない。
 待て待て、その立派な角はなんだ!
 オス以外の何だと言うんだ。

「あっ、もしかしてこの角の事ですか?」
「そうだ」
「この角は着脱式です」
「……はい?」
「最近メスの間で、オスの真似をするのが流行っているんです。
 人間の言葉で言うと――コスプレってやつですね」
「へえー」
 そういうと、どういう仕組みかポロっと角が取れる。
 よく見れば確かにおもちゃっぽい感じはある。
 はい、これを角が無いメスがつけて、コスプレしてたと……

 ……うん、やっぱ夢だな、コレ。
 何もかも意味が分からない。
 俺は頬をつねる。
 やっぱり痛かった。

「あ、そうだ」
 鹿がそういうと、どこから出したのか葉っぱを頭の上に乗せていた。
「ちょっと人間になりますね」
 俺が返事する間もなく、鹿は「ぼよよーん」という効果音ともに煙に包まれる。
 唖然する俺の前に現れたのは、目が覚めるような美少女だった。

「成功ですね。
 知り合いの狸に教えてもらったんですよ。
 どうですか?
 変なところはありませんか?」
 怒涛の展開に、俺は混乱しつつも、言うべきことははっきりと言う
「ええと、綺麗だと思います、はい」
「ありがとうございます」
 俺の答えに満足したのか、元鹿の美少女は嬉しそうに笑う。
 その笑顔に俺は、急に現実感を失う。

 これはきっと夢だ。
 俺はまた頬をつねろうとして――
 しかし頬をつねる前に、彼女に手を取られてしまう
 握られた手から、彼女の熱を感じる。
 どうやら夢じゃないらしい。

「ではいきましょうか?」
「行く?
 どこへ?」
「決まっています。
 デートです、デート」

 デート。
 なんて甘美な響き。
 女性と付き合った事がない自分にとって、こんなかわいい子がデートしてくれるんて夢のようだ。
 ていうかもう夢でもいい。

「ふふふ、約束通り鹿せんべい買ってくださいね」
 彼女の言葉に、今の懐事情をを思い出し、一気に夢から目が覚める思いがしたのだった。

7/11/2024, 1:33:53 PM

【1件のLINE】

中身の無い空っぽな言葉が飛び交う

特に意味のなさない文字列の中に僅かに含まれる色が

僕にはどうしても汚く淀んで見えて

皆には見えていないらしいその色が空白以上を語りかけてくる

見えないものに振り回されて

僕と誰かのせいで通知音に怯えるようになって

それでも時間をかけてさえ通知を見てしまうのは

来ないとわかっていてもきみからのただ1件の連絡を期待してしまうから



2024-07-11

7/11/2024, 1:33:25 PM

息子とピアノの全国大会の練習をしている時に届いた兄からの一言。

おばあちゃんが亡くなりました。

あれからもう2年。

今でもピアノ頑張ってるよ。
おばあちゃんが買ってくれたアップライトのピアノ。
あれからグランドピアノに変わったけど、まだ実家に大切にあるよ。
おばあちゃんが息子の事を大事に思ってくれてた。
とっても優しい子に育ってるよ。


だから、心配しないで大丈夫だからね…

7/11/2024, 1:32:17 PM

1件のLINE。


__1件の新着があります。


人間はこれ一つで人生が変わる。

なんて嘘だとお思うかい?

それは残念ながら本当のことなんだ。

例えば…君に想い人、つまり好きな人がいる。

それで好きな人からの返事が返ってくるとしよう。

そしたら君は、ドキドキしているだろう?

例えば…君はLINEのグループラインに入っていると

しよう。それで君は失態を犯してしまった。

そしたら他の人からの一斉攻撃が始まる。

LINEだから言葉のように「!」や「?」のような発音は

ないから冷たく、冷淡な文章になる。

「は?意味わかんない。」 「ごめん。どゆこと?」

「え?なにそれ?」 「それはおかしくない?」

ほら?ドキドキするだろう。

だから、LINEは便利である以上人生も変えるアプリ

なんだ。ほら?今学生の君達、聞いたことないかい?

LINE等のメールアプリで会話をするな。と言われない

かい?それは多分というかほとんどの理由がこのような

例に例えられて教育されているだろう?


「Aさんは昨日誕生日でBさんから兎のぬいぐるみを
貰いました。そしてグループチャットで他の人にも共有しました。ですが、何故かBさん達と距離を置かれてしまいました。一体何故でしょうか?」


『このぬいぐるみかわいくない』

🔵(B)『え?何それ。可愛くないなんて酷い!』

🟢(C)『えっ、それBがあげたやつだよね?』

🔴(D)『流石にそれは言い過ぎだよ。Aさん。』



この様な例、見たことないかい?まぁ、俺はないんだが

即興で作ったから少々違うと思うが、大体これだろう?

現在学生の子達。まぁ、そんなミスしないと思うがな。



まぁ、省略するとLINEは"たった1件"で全てが逆転

するんだ。だから気をつけろよ。マヂで。

じゃあな。

7/11/2024, 1:31:28 PM

LINEの着信音が鳴ると心臓がビックリする
苦手だあの音は

便利だとは思うよ

7/11/2024, 1:31:07 PM

なんでいつも思うんだろう。
空がなんで青いのか
空って必ず曇っていてもその上では必ず青色がある
空ってしんどくないのかな。
地面で色々な人が日々死んでゆく中青くキラキラと
光らないといけない。そんな馬鹿な話ないよね
でもそんな辛いのが空なんだよね。
何百年、何千年と、ずっと耐え続けている青い空
ありがとう。
でももうすぐ限界が近ずいて来るのかな。
人間だって誰かしら辛い時その中自分が主人公かのように
キラキラと輝かせてくれる。
今度は空が辛い時私たちが青い空を私達が出して
空をキラキラと輝かさないといけない。
だから頑張ろう。みんな
まだ死んじゃダメだよ
生きて
生きて
プレッシャーだよね、分かるよ
でも貴方は、今は居ないと言っても
いつか絶対光が現れる。だから大丈夫
私があなたの光になってあげる。
助けて欲しい時助けてあげる。って言ってくれる人を探してね
自分はもう手遅れだけど、笑

7/11/2024, 1:31:05 PM

「大丈夫?」
「大丈夫だよ」
大丈夫じゃない時とかに「大丈夫?」って言われると
つい大丈夫って答えがち、だって「大丈夫じゃない」ってほとんどの人が言い難いじゃない?
大丈夫じゃないってわかった時は
「うちで良ければ、話聞くよ」、「何があったの?」
って聞いてあげた方がいい

7/11/2024, 1:27:28 PM

『 1件のLINE 』


(明日のデートどうする?)


彼にそう送ってからもう何時間経っただろう?

(おーい)とか(LINE見てる?)とか送りたいけれど。
重い女って思われたくないし、忙しかったらとか、、
彼のことばかり考えてしまう。嫌われたくない気持ちが先立つ。

そして、返信が来ない今

どうして返信してくれないの?とか私の事嫌いになったのかな?って自分の中で彼への怒りだとか、悲しみがぐるぐると私の中で渦を巻く。

あぁ、こんなことなら初めから恋愛なんてしなければいい。

ほんとは、分かっている。
彼の心には既に別の女の人がいることを。
それでも別れられないのはなんでだろう。
別れたくないと思っている自分が少なからずいるからなのか

それとも、、

その時1件のLINEが入る。


(明日、12時に◯◯でいい?観たいって言ってた映画観に行こう)


その1件のLINEで、私は表情がパッとする。
良かったとホッとする。


(うん!明日楽しみにしてるね!!)


あぁ、馬鹿な私。

7/11/2024, 1:27:15 PM

「一件のLINE」

愛してる

これが彼女からの最期のメッセージだった。

あと少しはやく家に帰れていたら、きみは死ななくて済んだのに。

一生後悔してもしきれないな。

俺も愛してる

そう返信した。

いつまでたっても既読はつかないままなの

7/11/2024, 1:25:43 PM

「1件のLINE」

「久しぶり、もしかして子どもいる?」

高校のクラスメイトからのLINEである。友達の友達くらいの関係でそこまで接点がなかったはずだが、突然何なのだ
LINEのホーム画面が子どもの写真だったので恐らくそれで分かったのだろうが、突然すぎて怖い。マルチの勧誘だったらどうしよう…(マルチトラウマ)


話しているうちに彼女にも子どもがいる事がわかった。ホーム画面にいた私の子が自分の子と同じくらいの年頃のため気になって連絡してしまったようだった。トントン拍子で会う事になり、それから彼女とその子ども達とは仲良くしている

          ◇ ◇ ◇

子どもの話がひと段落した頃。また彼女からLINEが来た
「そういえば共通の友達が今度結婚式挙げるんだけど、友達の旦那さんがサプライズ計画してるんだって!貴女にも友達にお手紙書いて欲しいなと思ってるんだ。あともし友達の写真があればください」
ああ、さてはこっちが本題だな…?この話をしようとして私のホーム画面を見て、本題を忘れたんだな…?

7/11/2024, 1:23:40 PM

唐突に送られてきたメッセージ。

『だんだんお前のことが
 いまわしくなってきた
 すっかり変わってしまったお前に
 きみ悪さを感じるよ』




面白いヤツだなと思いつつ、『俺も愛してるよ』と返しておいた。




【1件のLINE】

7/11/2024, 1:21:49 PM

1件のLINE。

1件のLINEが
遅かったのは
おやすみモードな事だった。

もう少し早く
帰れたのに。

チラッと
間に合っただけでも
嬉しかった。

7/11/2024, 1:19:50 PM

「一件のLINE」


   
     「ごはんだよ」 ポチっ

                 すんっ

   
     「ごはんだよ」 ポチっ

                 すんっ

     

     毎日既読だけ付く一件のLINE

7/11/2024, 1:19:40 PM

1件のLINEミスで変えられたかもしれないあだ名

自分で言うのも何だが、仕事場での私のイメージは硬派で男らしいものである。

会社でのあだ名は「ゾロ」。

直接言われたことはないが、裏で若手がそう呼んでいると聞き、嬉しく感じていた。

そんな私がある日、仕事のグループLINEに「今から帰るぴょんぴょん🐸❤」と、奥さん宛のメッセージを誤爆してしまった。

この時代はまだ削除機能がなく、焦った私はフォローで「彼女と間違えて入れてしまった笑」と、男らしいキャラで入れたが、見事に皆様既読スルー。

その後、会社のゴルフコンペ開始前にトイレにこもっていた時、コンペを仕切っていた若手同士の話し声が聞こえてきた。

「チッチャにお願いされたから仕切るけど、めんどくせーなー」

ん?

んん?

チッチャ?

そう、調べてみると、私は今若手から裏で「チッチャ」と呼ばれているらしい。

なぜそうなったのか、LINEの誤爆が原因なのかは分からないが、

「ぴょん吉」とかにしてくれた方が先輩としては嬉しかったぞー

7/11/2024, 1:18:56 PM

▫ 1件のLINE


「 本気で僕に好かれてるから自信もって 」

彼との他愛の無い会話を見返し
ふと、この言葉が目に止まった。
何でこんな素敵な人を手放してしまったのか

自分の身勝手さのせいで本気で私の事を
ここまで愛してくれていた人を傷付けた。
涙が溢れて止め方が分からない、
泣いてもこの謝罪の気持ちは彼に届かないのに。

7/11/2024, 1:18:36 PM

『目が覚めると」

※一つ前のお題です。間に合いませんでした💦
※BLです。苦手な人は読まない様にお願いします🙇


カーテンの間から眩しい光が差し込み、窓の外の鳥の声が聞こえて来る。

目覚ましより先に目が覚めるのは珍しいなと思いながら、目を開けると

「おはよう」

「……?!?!」

「驚かせちゃった?ごめんね、起こして来いって言われたからさ」

朝の準備がバッチリ整っている感じの聖哉《セイヤ》さんがニコニコ顔で言う。

「えっと……。ちょっと待って下さい。今何時ですか?」

寝起きで頭が回らない。

「6時30分だね」

「6時30分……。え、アラーム6時にセットしてるのに鳴らなかった?!」

慌てて、ベッドのサイドテーブルに置いているスマホを取ろうとする。

すると、伸ばした手をソッと握られる。

「アラームはね、一瞬鳴ったんだけど止めちゃった」

テヘッといたずらっ子の様に笑う。

あぁ、こんな天使の様な顔で暴露されたら怒るに怒れない……!

「母さんが蒼汰《ソウタ》を起こして来いって言うから。一応ノックはしたよ。で、起こそうと思ったんだけど、幸せそうな寝顔を見たら起こせなくて……」

「そ、そうですか。いいですよ。6時のアラームでも起きるのは大体6時30分ですし。起こしてくれてありがとうございます!」

「許してくれる?ありがとう。これからは蒼汰くんを起こすのは俺の仕事にするね」

「え、大丈夫、大丈夫です!俺、寝起き悪いし、アラームでいつもちゃんと起きれてるし、放っておいてくれて大丈夫です!」

この整った顔を毎日朝一に見るなんて、そんな心臓に悪い事出来ない!!

両手を振って拒否すると、聖哉さんは目に見えてシュンと項垂れた。

うぅっ!罪悪感……。

「ダメかなぁ?今日は誘惑に負けたけど、明日はちゃんと6時に起こすから」

上目遣いにお願いされる。

あれ、朝起こしてもらうのってこんなに大事な事だっけ?

そう思いながら

「分かりました。じゃあ、明日も宜しくお願いします!」

撤回しないと、一日ずっとシュンとしてそうで、慌てて、訂正する。

はぁ、朝起きたら、聖哉さんが俺の部屋に居るの?

こうして、覗き込まれておはようって言われるの?想像しただけで無理だ……。

まず、俺の寝顔が……。幸せそうって言ってたけど、ただのアホ面でしょ。

明日からは6時よりも前に起きよう。

アラームより遅く起きる事はあってもアラームより先に起きる事はほとんどない俺が誓った。

1階に降りるとパンが焼ける香ばしい香りとコーヒーの良い香りがしていた。

「蒼汰くん、おはよう。昨日は引越しの片付けしたりで、まだ疲れが残ってるんじゃない?朝食はトーストとサラダとコーヒーでいいかしら?和食が良かったら明日から和食にするわよ」

ふんわりとした髪を揺らしながら、ニッコリ微笑む美人は、この度、俺の父親と再婚した新しいお母さん。

聖哉さんは、この美人のお母さんの息子さんだ。納得。

「俺、今まで朝ご飯は食べてなかったので、朝からこんなにしっかりした朝ご飯食べれるの嬉しいです!!ありがとうございます」

「あら、そうなの。育ち盛りだから朝ご飯はしっかり食べてね」

はぁぁ〜、こんな美人の手料理にこんな優しい言葉……父親に大感謝だ!!

席に着いて、トーストを頬張る。

隣からスッと手が伸びて、俺の頬に付いたジャムを長く綺麗な指で掬い取り、

「付いてた」

と、いつの間にか隣に聖哉さんが座っていた。

「唇の端にも付いてる。舐めたいけど我慢」

クスッと笑って俺を見る。

顔に熱が上がるのを自覚しながら、慌ててティッシュを取ってゴシゴシ口を拭く。

「そんなに乱暴に吹くと赤くなるよ」

聖哉さんは、最初見た時は、優雅で聖哉さんの周りだけ時間の軸がゆっくり動いてるのかなって言う程、纏ってる空気が違っていて、長めのサラサラの髪を耳に掛ける姿とか、男女問わず人を魅了して仕方がない存在だ。

そんな聖哉さんは、義弟が嬉しいらしく、顔合わせの時から、ずっと俺にベッタリなのだ。

ふふっと笑った顔も魅惑的で、ドキッとする。

ジャムを付けない様に気をつけても、たっぷり塗ってあるので難しい。

見ると、聖哉さんはサラダとコーヒーだけの様だった。

お母さん、俺が甘い物好きなの知って、ジャムたっぷりで準備してくれたんだ。

胸がジンと暖かくなった。

「通学は電車だっけ?」

「はい、そうです」

「じゃ、駅まで送るよ」

聖哉さんが長い指に絡めた車のキーを見せる。

くぅっ!何をやってもサマになる!

聖哉さんは、社会人で高校3年の俺とは5つ違う。

聖哉さんの運転する姿は見たいが、2人きりは緊張しそう……。

でもここまで言ってもらって断れないし……と、車に乗せてもらう。

車の免許無いし、そんなに興味も無かったから、車種とか分からないけど、何だこのフッカフカのシート!!

良い香りするし、広い!!

快適だ〜と思ってたら、まだ引越しの準備の疲れが残っていたのか、俺はウトウトと眠ってしまった。

駅までの話が、どうも聖哉さんは最初から学校まで送るつもりだったらしく、駅までなら起きてたはずなのに、学校までは4駅もあるので、快適車だと眠ってしまったのだと言い訳しておこう。

「蒼汰くん、蒼汰くん。起きないならイタズラしちゃおうかな」

頬ににサラサラとした毛の様な物が当たる。

柔らかくて気持ちいいな……。

まだ微睡んでいたいけど、ゆっくりと目を開ける。

目が覚めると……。

「うわっっ!!!!せ、聖哉さん?!?!」

あまりにも間近に整った顔があったので驚いた。

「ははっ、あと少しだったのに」

「あと少しって何ですか!!」

「ふふっ、また次の楽しみにしておくね。だって俺は、蒼汰くんを起こすのが仕事だから」

え、これ起こされる度、ドッキリさせられるの?!

きっと、帰ったら、聖哉さんに構われて、疲れてぐっすり眠り、そしてまた明日目が覚めると……。


〜END〜

お読み頂き、ありがとうございました。

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