『1つだけ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「一つだけ」4/3
世界に一つだけ
アナタは何を思い浮かべる?
─────────────────────
それに、形はある?
それとも、概念的?
それは、側にある?
それとも、存在しないもの?
それを、大切だと思う?
それとも、身近なもの?
それの、イメージはどんな?
本当に世界で一つだけ?
───────────────────
それが、君のたった一つの答え
世界で唯一の、ね?
あ、複数の答えがでちゃった?
それとも、何もなかったかな?
まぁ、うん。気楽にいこうよ
『1つだけ』
ちら、と視線を向けたのは、乾物などの食品ストックが入った戸棚の扉。夫がほぼ開けることのない、その扉。
そこに、義母がくれたちょっとお高いクッキーの缶が隠してある。
夫が帰ってくる前に、と行儀悪く一枚失敬したらば、噛んだ瞬間のさくっとした歯ごたえとともに、口の中に入った瞬間ほろりと崩れてバターとカカオの風味が口いっぱいに広がり、後味にナッツの芳ばしさが余韻を残す。とても美味しいクッキーだった。
棚にしまったものの、美味しさが忘れられなくてもう一枚食べたい欲求が高まっていく。
……まだ夫は帰ってこない。帰ってくる前にもう一つだけ……。
こそこそと戸棚の前で缶をあけ、一枚口に運ぶ。
食べる幸福である。さすがお義母さん、食の好みが一緒。
「ん〜〜、これは確かに勝手に食べられたらめちゃくちゃ怒るかも……」
私は、昼の出来事を思い返す。
「たまたまデパートに行ったら催事をやっていてね、美味しそうだったから買ってみたのよ。そしたらとっても美味しかったから、その日のうちに追加で買いに行ったわ」
かねてからの約束で、我が家にお茶をしに来た義母は、そう言って缶入りのクッキーを二種類おみやげに持ってきてくれた。家にはまだまだあるらしい。高いんじゃないのか。
「だって、この催事以外で日本で販売しないっていうんだもの。売り切れたら来年の催事までお預けなのよ。いっぱい買うわよ」
「そうなんですね。そんな貴重なものを頂いてしまってすみません」
「いいのよ。珠子さんに美味しいもの食べてほしかったんだもの」
そう言ってころころと笑う義母は、私をとても可愛がってくれている。私も大好きなので、今日もお茶菓子はとっておきのレオニダスのオランジェットである。義母の好物だ。
「いい、珠子さん、康介に見つからないようにしなさいね」
真面目な顔で、義母は言う。
「うちの人もそうだけど、あの子絶対にこのクッキーの価値もわからず一袋250円の大袋入クッキーと同じようにひょいひょい食べ尽くすに決まってるのよ! そんな勿体ないことある!?」
聞けば、義父に勝手に一箱の半分を食べられて雷を落としたらしい。
「残りは衣装箪笥の中に隠したわ」
「そこまで……」
「だって、無くなったら買いに行けって言えるものじゃないんだもの。盗み食いするのが悪いのよ。ちゃんとお茶菓子にだそうと思ってたのに」
「……一緒に食べたほうが、美味しいですもんね」
「…………まあね」
不貞腐れたような顔で、ほんのり顔を赤くした義母が可愛らしくて、私は頬が緩むのを止められなかった。
そして義母が帰り、私はクッキーを隠したものの、欲望に抗えず戸棚の前でこそこそと貪っているわけである。
「美味しい……でもだめ、一気に食べたらもったいない……。これは少しずつ食べるのよ……」
自分に言い聞かせるように呟きながら、戸棚の中にクッキー缶をしまう。
ああ、でも……。
「最後に1つだけ……」
自制心を溶かす罪な味である。
2023.04.03
【1つだけ】
右の薬指にはめた指環に輝くアクアマリンが、水族館の青白い光をキラキラと反射する。マグロの群れが回遊する巨大な水槽の前。この指環をもらった場所も、ここだった。
「これからもずっと隣で、生きてくれませんか?」
緊張からか少しだけ強張った顔で、私へと指環を差し出した君の表情は、今でもありありと思い出せるのに。そう告げた君の声は、いつしか思い出せなくなってしまった。それが悔しくて、左手でそっと指環を握りしめた。
いつか私は、君の面差しも、君から与えられた言葉も、全て忘れてしまうのだろうか。君の全てを、過去のものにしてしまうのだろうか。だとしたら、人の脳とはなんて残酷なものなんだろう。私は君を、永遠に忘れたくないのに。
私の手元に遺った君との思い出は、この指環だけ。たった一つの、君とのよすが。たとえ君の存在の何もかもを思い出せなくなったとしても、この指環一つだけが、君の想いを私へと伝え続けてくれる。
ねえ、私だって君の隣で生きたかったんだよ。勝手に約束、破らないでよ。
冷たい指環の温度が、まるで最期に触れた君の白い指先のようで。思わず一筋だけ、涙がこぼれ落ちた。
1つだけでいい、願いを叶えて。
あの人が夢に出てこないようにして。
「1つだけ」
[1つだけ]
1つだけあったりんご。
木の根元に転がって。
それを拾って、きれいに拭いて。
アップルパイにしたならば。
8つきれいに切り分けて。
1つあなたに分けてあげる。
「残りは?」
「え、全部食べるけど?」
一つだけ
一つだけ叶えてもらえることがあるとすれば…
めちゃポジティブなマインドを手に入れたい
世の中、前向きに考えれば、何でも楽しく感じられると思う
気の持ちよう、とは良く言われるけど、そのとおりと思う
楽しく生きられれば、これ以上の人生はない
こんなマインド手に入れられないかな
こう思っているところでダメなんだよね
やっぱりめちゃポジティブがほしい
かみさま、よろしくお願いいたします
1つだけ
♪そうさ 僕らは
世界に一つだけの花
一人一人違う種を持つ
その花を咲かせることだけに
一生懸命になればいい
小さい花や大きな花
一つとして同じものはないから
No.1にならなくてもいい
もともと特別なOnly one♪
#1つだけ
夜___。
俺は寝るために、ベットに寝転ぶ。
大きなため息をつき、
涙目になりながら眠りについた。
その理由、か……。
俺はそのまま眠りについてしまった。
「ん…?なんだここは…??」
目が覚めると辺りはとても綺麗なお花だらけ。
その先に流れているのは滝。
あまりにも美しい光景に見とれていたその時だった。
「君の願いを1つだけ、叶えてやろう。」
その声の方に向く。
そこには、
真っ白な服を着ている、
クリーム色の綺麗な髪の毛で
サファイアのように美しい淡い水色の目。
そんなあまりにも美しい何者かが俺の目の前に立っていた。
俺は思わずその美しさに驚きを隠せなかった。
「どうした?早く答えよ」
何者かは此方を見つめながら言う。
俺は咄嗟に
「か、彼女を助けてください!」
と言う。
「そうですか。承知致しました。」
何者かがそう言った次の瞬間、どこからか眩しい光が…
段々と視界が真っ暗になってゆく。
俺はいつの間にか目が覚めると、自分の部屋のベットに寝転んでいた。
「あ、あれ?昨日の出来事は何だったんだ」
そう考えているうちに1件の電話がかかってきた。
「○○さんですか?今すぐ○○病院へお越し下さい」
電話が切れた後、
俺はすぐさま彼女のいる病院へと向かう。
「○○さんですか?どうぞお入り下さい。」
俺は看護師さんがそう言ったあとすぐに部屋に入る。
「え……??」
その目線の先には___
意識不明、尚且つ4の確率が高かった彼女が窓の先の桜をじっと見ている。
俺は嬉しくて嬉しくて思わず涙が零れ、彼女の元へすぐさま駆けつけた。
彼女は俺に気付いて声を掛ける。
とても幸せだ。
話が終わったあとふとポケットに手を入れる。
「ん……?」
ポケットの中に何か紙が入っている。
「昔は助けてくれてありがとう。
そして、彼女を大切に。」
そう書かれた紙があった。
俺は昨日の夢の何者かが本当に叶えてくれたのかと驚いた。
少し考えると、、、
あの容姿、昔どこかで見た事がある。
あ…………
その話は俺が小さい頃だった。
確か俺より幼い子だった。
道端に倒れていたため、すぐに応急処置をした後、
病院に電話をし、搬送された。
その数日後に、1本の電話があった。
それは数日前に俺が助けた子からだった。
お礼を言いたいのでお会いしたいとのこと。
その言われた場所に俺は行く。
前髪でよく見えなかったがクリーム色の綺麗な髪の毛で少し見えるサファイアのように美しい淡い色をした目の子が手を振っている。
お礼を言った後その子は走って帰って行った。
その子は確かに夢に出てきた何者かにとても似ている。
その瞬間俺は全てが分かった。
あの時のお礼はこれだった事に────。
1つだけ、1つだけ叶うのなら
こんな私を好きだと言ってくれた人が
こんな私のことを愛していると言ってくれた人が
ずっとずっと幸せでいられますように。
「一つだけ」
そう ひとつだけ
私もあなたもひとつだけ
この肉体も精神も今のこの世にひとつだけ
なのに大事にできなくて
この題を見た時に、「1つだけ願いが叶うならどうする?」という言葉が浮かんだ。
私は、この質問をされた時に、しっかり答えることができたことがない。どうしても迷ってしまう。
お金?好きな人と両思い?世界平和?、、選択肢が多すぎるのだ。
だけど、今ならしっかりと答えられる気がする。
「私の願いは、なにもありません」こう答えるだろう。それは、決められないからである。そして、今が幸せだからだ。
「1つだけ」
僕たちの命 それはこの世で1つだけのもの
両親から生を受け この世界で唯一のもの とても大切なかけ外の無いもの
だけどどのような人生を送りどのようにその命を使うかはその人次第だと思う
人によって生きている時間も変わってくる
とても長い時間を過ごす人もいればこの世に生まれてすぐにその命が消えてしまうこともある
今僕たちの生きている時間は他の誰かの生きられなかった時間
だからこの命が尽きるまで少しでも有意義に生きて見るべきだと思う
自ら命を絶つことは色々な人が不幸になることだ そんなことがあっては行けないと思うしそのようなことが少しでも無くなるように僕はねがう
(だけど理解はしていても生きるのが辛くなるのもわかる
だからしんどい時は誰かに頼って見るのもいいと思う)
- 1つだけ -
ひとつだけ、
願いが叶うとするならば
あなたと一緒に生きて行く未来が
ありますように・・・
ほかにはもう、
何も無くていいから
「ひとつだけ、聞いてもいい?」
「いいよドンと来い」
そういう所が嫌いだった。
いっつもいっつもふざけてて。
真面目な話してたってニコニコにこにこ。
大げさな身振りと話し口調。
ずっと遊んでるのかずっと真剣なのか分からない。
誰も特別じゃないのに、誰も離れさせない。
そういう所が嫌いだった。
「この世界は、楽しかった?」
「もちろん」
なら良いや。
なら良いよ。
僕も、楽しかった。
#1つだけ
小さい時によく言われた
お菓子1つだけね
ガチャガチャ1回だけね
それを守っていれば
何円貯まったことか......
恐ろしいことに気づく今日この頃
ひとつだけ願いが叶うなら、あなたの好きな人になりたい。
恋人なんてそんなことは言えない。
わたしとあなたでは釣り合わないし、愛も恋も賞味期限がある。捨てられたくないし捨てたくない。だから付き合わなくたっていい。
ただ、この視線に気づいてもらえたら。同じ目を向けてくれたら。わたしが眠れぬ夜を過ごすようにあなたも朝を迎えてくれたら。
そうしていつか思い出にしてくれたなら、きっとあなたの死出の旅にもついていける。
なんだか落ち着いていられなくなって無意味に部屋を歩き回った。本棚の本を確かめる。机の影、ベッドの下。コンセントの内側。
わたしがそうしているように、あなたもこちらを見てくれているんじゃないか。声を聞いてくれているのかな、なんて思って、何も見つけられずに肩を落とした。
……願い事は願うだけでは叶わない。勇気を出して前に進まなければ夢は夢のままで終わってしまう。
少しでも、進まなければ。
ぎゅっと拳を握って覚悟を決める。あなたに好きになってもらいたいから!
まずは顔と名前を知ってもらうところから始めよう。あなたの好みなら何だって知っている。好きな人になってみせる。待っていてね、大好きな人。
1つだけ言わせてくれ
「みんな今日も頑張ったね、お疲れ様」
1つだけ
花は1番になりたかった
隣には自分より大きく美しい花、小さく可愛らしい花
花は色を変え匂いを変え、住む場所も変えてしまった
自分の全てを変えて、1番になった
花は満足だった
世界に1つだけの花は唯一であることに興味がない
自己満足だけで花は輝いた
それ以外はいらなかった
#ひとつだけ
一つだけ願いが叶うのならばこのまま親権も監護権も手放せ…
それだけは言いたい。
自分のしてきたことを考えてみて。
俺はお前の言う事を何度だって聞いてきた。
休日は一緒に過ごしたし、お前の欲しい物も買ってきた。家事だってできる限りした。俺の頼みを一つだけ聞いてくれてもいいんじゃないのか。なあ。会いてえよ。
そうして彼は仏壇の女性に話しかける