#1つだけ
夜___。
俺は寝るために、ベットに寝転ぶ。
大きなため息をつき、
涙目になりながら眠りについた。
その理由、か……。
俺はそのまま眠りについてしまった。
「ん…?なんだここは…??」
目が覚めると辺りはとても綺麗なお花だらけ。
その先に流れているのは滝。
あまりにも美しい光景に見とれていたその時だった。
「君の願いを1つだけ、叶えてやろう。」
その声の方に向く。
そこには、
真っ白な服を着ている、
クリーム色の綺麗な髪の毛で
サファイアのように美しい淡い水色の目。
そんなあまりにも美しい何者かが俺の目の前に立っていた。
俺は思わずその美しさに驚きを隠せなかった。
「どうした?早く答えよ」
何者かは此方を見つめながら言う。
俺は咄嗟に
「か、彼女を助けてください!」
と言う。
「そうですか。承知致しました。」
何者かがそう言った次の瞬間、どこからか眩しい光が…
段々と視界が真っ暗になってゆく。
俺はいつの間にか目が覚めると、自分の部屋のベットに寝転んでいた。
「あ、あれ?昨日の出来事は何だったんだ」
そう考えているうちに1件の電話がかかってきた。
「○○さんですか?今すぐ○○病院へお越し下さい」
電話が切れた後、
俺はすぐさま彼女のいる病院へと向かう。
「○○さんですか?どうぞお入り下さい。」
俺は看護師さんがそう言ったあとすぐに部屋に入る。
「え……??」
その目線の先には___
意識不明、尚且つ4の確率が高かった彼女が窓の先の桜をじっと見ている。
俺は嬉しくて嬉しくて思わず涙が零れ、彼女の元へすぐさま駆けつけた。
彼女は俺に気付いて声を掛ける。
とても幸せだ。
話が終わったあとふとポケットに手を入れる。
「ん……?」
ポケットの中に何か紙が入っている。
「昔は助けてくれてありがとう。
そして、彼女を大切に。」
そう書かれた紙があった。
俺は昨日の夢の何者かが本当に叶えてくれたのかと驚いた。
少し考えると、、、
あの容姿、昔どこかで見た事がある。
あ…………
その話は俺が小さい頃だった。
確か俺より幼い子だった。
道端に倒れていたため、すぐに応急処置をした後、
病院に電話をし、搬送された。
その数日後に、1本の電話があった。
それは数日前に俺が助けた子からだった。
お礼を言いたいのでお会いしたいとのこと。
その言われた場所に俺は行く。
前髪でよく見えなかったがクリーム色の綺麗な髪の毛で少し見えるサファイアのように美しい淡い色をした目の子が手を振っている。
お礼を言った後その子は走って帰って行った。
その子は確かに夢に出てきた何者かにとても似ている。
その瞬間俺は全てが分かった。
あの時のお礼はこれだった事に────。
4/3/2023, 12:00:08 PM