『0からの』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
なんの前触れもない0からの衝撃は言い表しがたい、なんとまぁ可愛らしい肉球だろうか。
ザーザー...ザーザー...
外は雨がうるさい
低血圧で頭もズキズキ痛い
憂鬱だ
仕事とか、人間関係とか、
とにかく心がすり減り続けている
ずっとマイナスしかない日々が続いて、
自分が小さくなっている。
こういう時は、自分をとことん甘やかす。
あったかいお風呂に入って、
ゆっくりゆっくり寝る。
「0からの」スタートが切れるように。
人生馬鹿らしいのリフレインがやまないが俯瞰してるわけでもつもりでもない。
以前金融大手を定年退職後今はニートで毎日楽しく遊んで余生を過ごしてると高笑いしていた人をふと思い出す ... 。
其れ氏は言っていた ...
〝 勤勉な賢者には最期まで人生が楽しい。
怠け者ほど愚痴並べては愚問を放つ。〟
是れ氏の話を愉し気風を装って聴いているとまぁやはり私をリラックスさせる為かシモネ類いも紐を解くかの如く展げて説き始めた。私も続けて笑みを浮かべて聴き続けた。
彼は見事に問題をすり替えて人生を彩ってここまで生きて辿って来たのである。
偉いと素直に思った。彼を。其れ氏を。是れ氏を。
曇り空は影を薄めてくれる。少し肌寒いのが鬱陶しいが変な期待感が近寄らなくなるのがいい。
一日中陽光に触れない暗い山中の冷たい上流になぞられて少しずつ削られ続ける川石のように目を閉じる。
0から、と言われて無から有を生みだせるわけがない
なにか書くものがないかと周りを見渡すと、ちょうど隣のテーブルの女性2人が目についた。目についた。というよりは耳についた、だろうか。先ほどからけたたましい笑い声を上げながら、学校の先生が〜などと何かしらの文句をドーナツ店の狭い店内に響かせている。
どうやら小学生の子供を持つ母親同士の御茶会のようだ。
普段なら単に、うるさいな。と迷惑に思う程度だたけれども、何かの題材となるのであれば、隣の迷惑客の大声トークに面白みも生まれてくるというもの。
おっと、これが0から何かが生まれた瞬間というわけか。
何もかも奪われた
家族も、仲間も、友人も、
俺が築いた村だって
全部全部奪われた
復讐しようか
何度も何度も考えた
それでも復讐はしなかった
あの子がよく言っていた言葉
最後の言葉
「あんまり気に病むなよ
“無くなったら、探せばいい
壊れたら、作ればいい“
お前ならできるだろ」
あの子は俺のことをよく分かってる
もしかしたらあの子はこうなる事を
分かっていたのかもしれない
先のことを考えて行動するタイプだったから
あの子は優しいから
「大丈夫みんなが背中押してくれる」
0からまた始めてみようか
0からの
やり直しなのか、始めるのか
たぶんアカルイミライだけを思い描いて進んでいくのだろう
『0からの』
さんざ酷い目に遭ったし、悲惨すぎるフラれ方をした彼に復縁を求められた。もう一度0からのスタートをしようと言われた。そんなことできるわけないし、彼の発言がひどいものだとは分かりきっている。
なのに、私はゆっくりと首を縦に振ってしまう。
なんてダメな人間なんだろう。
それほど彼のことが好きな自分に嫌気がさした。
______やまとゆう
『0からの』
「0はマイナスじゃない」
たとえば、可能性0パーセントだったとしても0.1パーセントずつ積み重ねることができるのかもしれない。
60歳になったとき、25年も続け『0』という数字が変化することに期待を寄せながら‥
さて、0からの無謀な挑戦を始めようか
0からの。0という概念はインドから生まれたんだっけか。
調べたらエジプト、バビロニアらしい。インドは関係ないのかな。じゃあ俺の知識はどっからきたんだろ。
しかし昔は0がなかったって本当なのかね。概念すらないってのは現代人としてはちょっと想像しづらい。
今では当たり前の0。でも言われてみれば俺自身0という概念を理解できてないかもしれない。
0、空、無。ほかにもなにもないことを表す言葉はあるだろうけどそれは全部違う意味を持つのか、あるいは同じ意味を持つのか。俺にはわからない。
まぁそんなこと考えるより部屋の片付けでもしたほうがいいね。引っ越しの準備しないといかん。
『0からの』
よくもまあ、彼奴は自分勝手な奴だ。
『0から俺はやり直すんだ、!!!』なんて言って、真冬の海の中に飛び込んで行ったらしい。
0からやり直してみても、彼奴の罪は消える訳無いのになぁ。
『0からやり直すというのは、その罪を認めねぇって事じゃねぇのかい。』
そう8歳の娘に呟く。
『死んで償おうなんて、本人が思うもんじゃないよ。本当に。そういうのは、被害者が死ねと言ってから首でも吊るもんでしょうが。』と、皺が増えた顔を赤くして妻が呟く。静かな怒りが沸々と伝わってくる。
『死にたくねぇって呟いてたら、首吊らせて、生きたくねぇって呟いてたら豚小屋で一生働いときゃ良いんだよ。あんな馬鹿。』
つらつらつらつら悪口が溢れてくる。
けれども、娘の遺影は何も口にしない。
まさに、"死人に口無し"と言うことなのだろうか。
少し違うのだろうか。今はそんなのどうでも良いのだ。
連続殺人が、一回死んだだけで許されるのか。
彼奴は8人程殺した極悪人だ。
だったら、8回殺すのが筋ではないのか。
彼奴は、一度。しかも、自分の意思で。
痛め付けられた娘とは違い、海に飛び込むだけで死んだのだ。
『お前の親族から後8人、連れてこい。俺が殺してやらぁ。』
そう、俯いて畳に座っている50半ばの男に吐き捨てた。彼は怯えながら、畳を立つ。
その月の25日を過ぎた辺りで、女を8人連れてきた。次こそ、娘を救うのだ。
やり返す事が娘の遺影を微笑ませる唯一の方法なのだ。
24.2.22
針が0を刺してから
0で日付が変わる
私たちの平等で
勝手に決められた24時間。
1限目から24限目。
昨日の貴方の時間割は
何をしてましたか?
真っ白な新しいノートが0とするなら
貴方は1番に何を書きますか?
0は失敗で良い。
0が失敗じゃないと
1に進めないからさ。
与えられた1日24時間という
私たちの人生という日常は
面倒から始まる。
題 0からの
著 塵芥 詩歌
今まで足が思うように動かせなかったけれど、君のおかげで頼る相手を使わずに自分で思うように動かせる様になったよ。
ありがとう。
0からの一歩、これからの歩を大事に僕は歩いていこうと誓う。
女のくせに借金ありやがるなどおかしいと。まるで男なら許されるような口の聞き方してくんなっての。
借金は1円たりともおれのモンじゃないんだ。
出涸らしの弟となすりつけやがった友人のモンでさ。
まあおれもバカだったのは認めるけど、嫁入り前に分かって全部おじゃんってわけ。ぐえー。
女なら身体使って稼げよなどとお達し申し受けるが、おれはそんときちょーど栄養失調で歯が抜けてたから見映えが尚悪くてさ。お宅らのチン坊に引っ掛かんないすよ、なんて売り文句じゃ誰も買ってくれないわけ。
そんで飯炊やらウエイトレスやら警備員やらやって。やっと全部返しきったと思ったら、まーた夜逃げくらったりな笑
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房子ばあさんとこに流れ着いたのは、ブオンナでも働ける店があると噂で聞いてさ、そいだらものすごい白髪のくせ毛の騒がしいババァがカウンターなかにいて。
おれギョッとしたもんね。鬼婆だ。ってほんとに思ったモン。
鬼婆はナニも言わずにおれを席に招くと干からびたきゅうりとたくあんを出してきて、それっきりずうっと雑誌を読み耽ってた。
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アセチレンランプがすきまっかぜで揺られて視界がぼやけきってやがる。いいねー。
ゼロからのスタート、はじめてみてもいいかもしんねえな。
0から
君の手で揺れる白い花にすら
愛情とかなんとか言ったって
どの花にも棘はあるもんなのね
割り切れないからいつの日も
この部屋から窓の外を眺めていた
更新データが重すぎて辞めた
ゲームの中に閉じめ込めている
埃被って 手をつけないで
あの時だって 上手く思い出せないけど
□
粒子が舞う。1ミクロンにも満たない。揺蕩う電子の海。何も無い。光はある。目を凝らす。爪先に宇宙。無から有へ。星は回帰する。有から有へ。星々のワルツ。0に1を足す。生まれる。幽かに灯る。芽吹く。貴方がいる。私がいる。此処で息をしている。
『0からの』
0からの
ふりだしに戻る…
ふりだしを楽しむ人でありたい…
0からのスタート!
と意気込んではみたものの。
0を1にすることがまず難しいことに気づいた。
「0から何かを始める」のは、新たな冒険に足を踏み入れるみたいでわくわくする。「0から何かをやり直す」のには、沢山努力して積み上げてきたものをもう一度組み立てなければならないという、非常に苦い思い出が蘇る。
プラスにもマイナスにもとれる0だが、自分にその値を無限大に増やせるという希望が0という数字には詰まっている。
誰とも比べず、自分を基準にした0。自分たちの前にはただ真っ白な紙しかなくて、自分たちはそれを其々の色に染め上げていくんだ。だから0という数字には怯えなくていい。
今日は朝から雨。気分が乗らない。入試も終わり、この数カ月間の勉強疲れがどっと出た。後は合格発表を待つのみ。
何もすることがないので、のんびりするかとも思ったんだけど、だらだらすることに罪悪感を感じてしまう。勉強習慣が体に染み付いているんだな。
とりあえず午前中はのんびりしよう。部屋の片付けをするか。
午後は、そうだな、大学の予習をするか。ロシア語の勉強だな。昼御飯を食べて、「ゼロから始めるロシア語」を読むか。
後ろにも前にも続かない道の真ん中にぽつんと取り残され、しゃがみこんで唸っている。ここで終わりなのだと自分でもそう思っているのに、どうにかして道の先を見たいと考えていた。続けてきたこれまでと、続けられると思っていたこれからを思い、なんとかして先に進める道を見出そうとした。途切れた道の先は真っ暗闇だ。けれど今いるこの場所は、スポットライトのごとく照りつける日差しで眩しく、痛いほどに暑い。
どこにも行く宛はないけれど、決めなければならない。どこかに進まなければいけない。進むための道を見つけなければー。
目が覚めて一番最初に感じたのは冷たさだった。
起き上がると同時にやってきた目眩で、視界が回転する。肌の上をいくつもの水滴が滑っていく感覚を頼りに、地面がある場所を描き、脳に落ち着くように言い聞かせる。無駄な試みだとは分かっているが、何もしないよりはマシだった。体にはり付くほどに湿ったTシャツが、つけっぱなしの扇風機にあてられて冷たくなっている。
着替えるために立ち上がる。波に揺れる船のようにゆらゆらと振れる視界は、いつ転覆してもおかしくない。不安と緊張を持ってクローゼットへ向かい、なるべく刺激を与えないように替えのТシャツを取り出し、着替えた。
日常生活を脅かす病なのに、原因はわからない。だから治しようがない。渡り歩いた何人目かの医者は困ったように頭をかいて、ストレスや過労と言って、休みなさいと付け足した。どこへ行っても、それ以上はなかった。
すべての動作に恐怖と不安を覚える。目眩に慣れることはない。休むために目を閉じて耐えているうちに、あの場所に戻される。後も無ければ先もない、途切れた道の上。
「君の席は残しておくけど、0からの再出発とかはやめてね」
社長は笑ってそういった。能力を買われて就いた仕事も、このまま行けばあっさり切られて終わるだろう。日々の積み重ねがいかに大事かくらいは分かっていたし、自分の代わりを見つけるのが難しくないことも分かっていた。
ストレスや過労、いい得て妙だ。自分には過ぎたことを求めた結果がこれなのだから。
0にしてしまえることなど何も無い。積み重ねてきたものが自分を作っているのだから。けれど、そこから降りなければいけないことに気が付いてしまった今、全くの更地だったら良かったのにとすら思い始めている。
湿った生ぬるい布団に戻り、回転する瞼の裏の闇を見つめる。道の先を見つけるために、頭は妄想を捏ねくり回す。築き上げてきたものへの執着と現実を交互に見て、あの夢を見せる。0からの再出発を選ぶことすら、今は難しい。