『麦わら帽子』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【麦わら帽子】
使うようになったのは
ある程度大人になってから
幼稚園の頃は被ってたかなぁ
小学校の頃は野球帽だったし
その後もキャップばっかりだった
そもそもその当時は
麦わら帽子ってのは気恥しさもあったように思う
海に向かう時
久々に被った麦わら帽子は
思った以上に快適で
何より楽しい夏気分を後押ししてくれた
その当時は被ってなかったはずだけど
少年の頃に戻るような気分だ
思い出達も蘇る
麦わら帽子で駆け回った夏休み(被ってない)
近所の酒屋さんで買うアイスクリーム
盆踊りに花火
カブトムシ採取(やってない、虫苦手)
ソフトボール大会
ラジオ体操
川遊び(泳げない)
スイカ割り
駄菓子屋さんのあんまり冷えてないジュース
ちょいちょい
やってない事まで思い出す高性能
麦わら帽子の材料がヤバい物なのでなければ
熱中症の手前に違いない
麦茶、麦茶
麦わら帽子
真っ白なワンピースに、麦わら帽子から溢れる長い髪が、夏風に靡いて、柔らかく微笑う口元が…
何時も、そこで目が覚めてしまう…
あれから、どのくらい経つのだろう…君と指切りして交わしたあの日の約束…僕は、あの日から、ずっと君を探しているよ…幾つかの出逢いはあったけれど、あの約束を守る為に…
梅雨空けて八月
日本では盆に向けて夏の暑さはギアを入れ替えた
夏日和には蝉が鳴くが酷暑だと鳴くどころか項垂れ
陽の恵みで育つ野菜も萎えてしまった
すべてが嫌になりかけた己の根性のなさに抗うように
顔を洗い、昼食を兼ねた朝食を済まし煙草を吸う
扇風機が煙と灰を消し飛ばすから
いつもより速く吸い終える
愛用の金魚鉢の灰皿に煙草をねじる
こんな日にアスファルトの上を歩くなんざどこの阿呆だとぶつぶつ心で呟きながら平静を保つ
パチンコ屋に涼みに行くはずが途中で諦め公園の木陰のベンチに座る
日陰だろうがこの暑さは関係なく鬱陶しいが座るだけでもかなり休まる
これからどうしようか考えて考えた挙げ句
浮かばないから帰ることにした
何故か麦わら帽子を買って。
麦わら帽子
青空の下
ひまわりの花畑に埋もれて
小柄な君の麦わら帽子だけが見える
声を掛けると
ひまわりの隙間から顔を出す君
立派なひまわりの茎に
麦わら帽子を引っ掛けて
落としそうになりながら
僕の方へ小走りにやってくる
青い空、黄色いひまわり
麦わら帽子をかぶった君の笑顔
僕にとってのかけがえのない夏
向日葵畑で私が話したことを
キラキラとした目で見てくる、
麦わら帽子を被ったあなたが好き。
小学生の時の夏休みは麦わら帽子をかぶって友達と自転車で虫取り、プール、駄菓子屋へ出かけた
家族で海に行ったり
親戚が集まって花火をしたり
渓谷でバーベキューしたり
絵に描いたような夏休みだった
ドリル、自由研究、絵日記は大変だったが
夏休みを全身全霊で満喫した
最近は気温が高すぎてたくさんの制限がある
今の子供たちは夏休みを全身全霊で満喫できているだろうか?
古びたバス停。真新しい忘れ物の傘があるものの、他に客はない。
ここで待っていればバスが来ますわ、と案内したのはお嬢だ。
こんな辺鄙な所よく分かったなと思って聞けば以前来た覚えがあるらしい。お嬢前にもここ任務で来てんの?つまり前にも怪異あったのかよ。お嬢が派遣されるレベルのやつが。
数時間前まで野を山を崖を駆け回っていたご本人は別人の如く静かである。血やら泥やらで汚れた一式は全て俺が背負ったバッグの中だ。一刻も早く帰って洗いたい。一般家庭や川で洗うと色々ダメなんだとよ。わからんでもない。
清潔な服に着替えたお嬢はマジで普通の女子にしか見えない。
それどころか。
田園風景をバックに立っているだけでどこか漂う気品。
「絵に描いたような、ゴレイジョー!って感じだよな」
「悪意を感じますわ」
「いや褒めてんだけどよ」
「なら国語力の欠如ですわね。本を読みなさい本を」
「本読んだらどうなるんだよ」
「今よりは賢くなりますわ」
「なぁ本を読んでる御令嬢、悪意を感じるんだが」
「隠し味ですわ」
「隠れてねぇよ!!」
そして悪意の否定はしないのかよ。
まぁ俺も自分の言葉が悪かったことは認めるが。
ツバの広い麦わら帽子に涼しげな紺のワンピース。
傍らに荷物を持った従者、という構図だけなら大体誰がみてもどこかの御令嬢だろう。お嬢は完全にお嬢だが、従者の俺の服装が夏バテ対策した大荷物一般人なので「お嬢様とその従者」より「夏休みに遠出する兄妹」のほうがまぁ、見えやすいか。
「バス二時間後だってよ」
「…………暇ですわね」
「おいやめろ、絶対嫌だからな」
「まだ何も言っていませんのに……」
「『走った方が早いですわね』って言おうとしただろ」
「従者見習いから順調に成長してますわね、石蕗に伝えておきます……主人の思考の先読みができて初めて靴を舐める資格がある、と以前言っていた気が……」
「おい待てそんなん知らんが?俺靴舐めさせられんの?誰の?お嬢の?ヤだよ?人権とかあるだろ?」
「暇ですわ」
「話聞いてる?」
お嬢時々全然人の話聞かない。俺は聞いて欲しい。
なぁ今日帰ったらお嬢様の靴舐めさせられんの?
うとうとし始めたお嬢に慌てる。この人一回寝始めるとマジで起きないんだよ!!!この人1人背負うだけならいいが今日は荷物が多いから絶対ヤだ。ちょっと曇ってきたし。バスが来るまで寝かすわけにはいかねぇ。そのバスさっき逃したっぽいけど。
「しりとりでもすっか」
「会話の墓場と噂の?」
「のんびりしてて良いじゃねえかよ。俺は嫌いじゃない」
「今これ以上のんびりしたら寝そうですわ」
「割と面白いだろ?」
「路上でできる暇つぶしが少ないだけですのよ」
「夜までにはくるだろ、バスも」
「もし来なかったら走りますから」
「……ら、来週までには来るだろ」
「露骨とまでは行きませんがアウトでは?」
「は?ギリギリセーフだ」
「ダメですわ!明らかに不自然ですもの!再審を要求します」
「……………お二人、何をやっていらっしゃるので?」
「やった、石蕗さんちース、あざーす、トランク失礼しまーす」
「石蕗、ジャッジを!さっきのしりとりアウトですわよね!?」
天の助けとばかり通りかかった石蕗さんである感謝感激雨霰。
話を聞けばこの路線バスはとうに廃止していたらしい。
おいお嬢、バスありますって言ったよな?バス会社も仕事しろ撤去しろバス停。廃止ってデカく書いとけ。ちょっと綺麗だったし真新しい傘とか忘れてあったし普通に待っちゃったじゃねえかよ。
「え、石蕗さんマジでよく通りかかってくれましたね?」
「お迎えに行きますと連絡した所既に出たと言われましたから急いで出てきたんですよ。お嬢様ならこのバス停を目指すだろうと思いましたので」
「流石勤続50年!柳谷家の思考を読める仕事のできる男!」
「ふふん、うちの石蕗は優秀ですので!朝飯前ですことよ」
「あ、お嬢その傘さっきの忘れ物だろ、パクッちゃダメだぜ」
「行くべきところに届けませんと。これも縁ですからね」
「バス廃止してんだもんな。うん」
「石蕗、あとはお願いしますわね」
「わかりました、では10分後に」
「5分で充分ですわ」
お嬢は俺に傘を押し付けて、自分は1人バス停に残った。
石蕗さんは5分間、とんでもないスピードで野を超え山越え崖を越え、乗っていた俺はめちゃくちゃ吐いた。
5分後、また同じバス停の前にお嬢がいた。
あんなに走ったはずなのに。
「お疲れ様でした、お嬢様」
「この程度、なんとも。この方も行くべきところに行けますし」
お嬢が車に乗り込む直前、向こう側に見えたバス停。
植物に呑み込まれたその姿は、俺達が来た時より何年も何十年も過ぎてしまったかのように変わり果てて。
「あのさお嬢」
「なんですの」
「…………なんか見えてた?」
「何も」
もう俺田舎のバス停近寄らない。
絶対に近寄らない。
「今日もノルマ達成ですわね」
「お嬢明日もあるみたいに言ないでねぇちょっと」
お題・麦わら帽子
忘れ物が麦わら帽子のほうがお題に沿っていそうだけど
お嬢に被って欲しかったから……
『麦わら帽子』
ピンクと白の可愛い麦わら帽子を持っています。
大きなつばにスモーキーピンクのリボンがついた、少し大人っぽいけど、可愛い麦わら帽子です。
たぶん、ワンピースなどに合わせたら、リゾート感も演出できそうな帽子だと思います。
しかし、可愛いすぎて、私は使ったことがありません。
長い間、クローゼットの帽子掛けに掛かったままです。
真夏の日差しの下、クローゼットの暗闇で、麦わら帽子は何を想うのでしょうか…
せっかくなので、この夏は、思い切って着用してみようと思います。
【麦わら帽子】
「ほらね。ゆう。雨は一人だけに降り注ぐ訳じゃないんだよ。」
そう言って、祖父は被っていた麦わら帽子を僕の頭に乗せてくれた。勇人はブカブカな帽子が落ちないように手で押さえながら、祖父を見上げると、祖父は目を細めて空を見上げていた。
その年の春、眠った祖母に親戚のみんなは「大往生だ」なんて言ってたけど、勇人はよくわからずにいた。そして今年の夏休みも大好きな祖父の家に来ていた。
祖父はいつもと変わらず、勇人を笑顔で迎えてくれた。
雲一つない空の下、セミの声がうるさいほど鳴き、麦わら帽子を揺らしてる祖父の大きな背中に抱きつきながら、勇人は自転車に揺られている。
川の岸辺に着き、祖父と一緒に釣り竿を振りかぶって針を飛ばした。
「ゆう。学校は楽しいかい?」祖父は何気なく聞いてきた。
「学校は楽しいけど、雨の日の学校は嫌い。体育はできないし、服が濡れるし、服を汚すとお母さんに怒られるし、」
そうか、そうか、と笑顔で頷きながら聞いてくれる。
「ゆうのおばあちゃんも昔は"雨が嫌い"って言ってたんだよ。服は乾かないし、外にも出れないし、化粧も取れるからって。でも、おじいちゃんに会ってから好きになったんだって。」
「なんでおばあちゃんは雨が好きになったの?」
目を細めて釣り竿を見つめる祖父は
「雨が降ったら、傘を差してくれる人と一緒にいれる。もしその人が傘が無くても一緒に濡れると不思議と笑顔になるから。って。おばあちゃんは素敵な人だったんだよ。」
勇人は、ふーん。と返事ともいえない返事をして釣り糸を眺めていた。
すると、川面にポツポツと波紋が広がっていくのが見える。次第に雨は目で見えるほどになっていった。
「ほらね。ゆう。雨は一人だけに降り注ぐ訳じゃないんだよ。ゆうも大きくなったら、困ってる人に傘を差してあげれる人になるんだよ。」
そう言って、祖父は被っていた麦わら帽子を僕の頭に乗せてくれた。祖父を見上げると、祖父は目を細めていつまでも空を見上げていた。
作品No.133【2024/08/11 テーマ:麦わら帽子】
我が家のラックの一番上に
ずーっと置きっぱなしの
麦わら帽子
家族の誰もかぶらない
無意味な置物
いい加減 捨てようかな
うちの自治体では燃えるゴミ
みたいだし
でも
母がきっと
後生大事に
取っておこうとするんだろうな
今年の夏は、暑いですね。
帽子をかぶって、日焼けしすぎないように気をつけてくださいね。
貴女が健康で、幸福で、笑って生きていらっしゃる姿を見るのが、俺たちの何よりの喜びです。
僕は君の笑顔が嫌いだ。
眩しくて眩しくて、この世のものでは無いように思えてくる。
例えるなら炎天下の中でも他の花々よりずっと高く、ずっと綺麗なひまわりのようだ。
人間は綺麗なものに惹かれやすい。
そうだろう?
だから僕は君に麦わら帽子を被せる。
そうすればさっきよりは目立たないはずだ。
これからも、あなただけを見つめると誓う。
自分だけのひまわりを独占しながら。
麦わら帽子
ひまわり畑でお揃いの麦わら帽子をかぶる2人。
ひまわりの影に隠れてキス。
【書く練習】
暑すぎて何にも思い浮かんで来ない…
不調だ
体調がいいと書きたいことが浮かばないのは
ちょっと、困る
麦わら帽子
あなただけは
麦わら帽子を褒めてくれたね
素敵だね
可愛いね
君だけだよ
褒めるのは…
ぼくは好きな人しか
褒めないタチなんだ
不器用だからね
ふわっと風が吹いて
麦わら帽子が飛んでいった
つかまえた
君の麦わら帽子。
世界一可愛いよ
人はいつ死ぬと思う?
心臓を銃で撃ち抜かれた時?
不治の病に犯された時?
猛毒キノコのスープを飲んだ時?
違う。
人に忘れられた時さ。
麦わら帽子のあの子は
ボーイフレンドが引っ越すのに泣かなかった
たくさん摘んだハルジオンを抱える小さな腕
彼女は去り行く軽トラをまっすぐに見つめてた
夏風すれ違っても ひたすら現実を見つめてた
麦わら帽子
この麦わら帽子にはたくさんの想いが詰まっている
その一つが、
初恋の相手からもらった麦わら帽子だ
その頃はまだ幼稚園児くらいだったが、
冗談だとしても両思いだったらしい
中学生になると、思春期ということもあり
距離がどんどん離れていった
大事な幼馴染だから、告白なんて絶対できるはずなかった
この麦わら帽子とは一生離れないだろうなー
『麦わら帽子』
エコアンダリアのかぎあみで帽子を編んだけど、そういうの雑貨屋で¥7000〜10000くらいで売ってるけど、風通し良いかわりに日光も遮ってくれない。
紙糸がまるまってロープ状になってるのが良くないんだろうな。麦わら帽子ってもっと平べったい。平べったいものを螺旋状にミシンでダダダーって縫っている。
涼しいのかな。
どうしても洗えるものが欲しくなる。
最近は100%遮光の日傘使ってるから
帽子はめっきり。
「麦わら帽子」
君は、今日暑いね…って言っていた
それで僕も、うん。暑いねって返した。
季節は夏に変わっていった。
君は、大きなひまわりを見ていた🌻
ねぇ、このひまわり、すごく1番きれいだね^^
君はそう言った。
僕は、周りの景色よりも、花でも綺麗だけど
もっと綺麗に見えたのは
君の後ろ姿だった。
飛ばされそうな、麦わら帽子を見ていた。