『麦わら帽子』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「一人暮らしをもう少ししてから始めようと思って今荷造りをしていたら懐かしいものを見つけたからせっかくだからみんなに共有したくて!」
友達の帆乃夏がそう投稿していたからつい気になって見ることにした。
これは...麦わら帽子?
なんか懐かしいよなぁ、麦わら帽子って
そういや家にあったっけ?麦わら帽子って
多分押し入れの中かな...?って軽い気持ちで探してみた。
「あった...!」
ピンクのリボンがついた麦わら帽子
そういや小さかった時に夏になったらよく使ってたよなぁ...
暑いからってのもあるけど、麦わら帽子を被るとなんか大人になれた感じがして...!
思い出に浸っていたらもう2時間近く経っていた。
こう過去のことを思い出す機会ないから帆乃夏には感謝しないとな!
そう思いながら私は麦わら帽子を押し入れにしまった
麦わら帽子は
たくさん見て来たけれど
お父さんの帽子が
1番かっこいい
色はこげ茶
日に焼けて
表面がカサッとなっている
夏は田んぼと畑に
行く時に被る
小屋の柱の上の方に
太い釘を打ちつけて
ひっかけている
麦わら帽子
夏の太陽と
涼しい夕風
麦わら帽子は
外で吹かれているのが似合う
彼女と付き合い始めて初めての夏。
2人で向かった先は、隣の県にあるひまわり畑だ。
彼女は今日のデートにものすごく気合いが入っているようで、いつも以上に可愛らしい服を着ている。
赤いリボンが付いた麦わら帽子、ピンクのワンピース、コンバースの靴。
特に彼女がポイントだと語るのは麦わら帽子だ。
強く吹く風から守るように、必死に帽子を押さえている。
「写真撮るよー」
そう声を掛けると、彼女は大量のひまわりを背にカメラに目線を向けた。
そのとき、振り向くときに手が離れてしまい、帽子が飛んでいってしまった。
「!!」
写真を撮るよりも先に、彼女の大切な麦わら帽子を拾いに行く。
幸い風はすぐにやみ、少し離れたところに帽子は落ちた。
走ってそれを拾い上げると、彼女に手渡した。
「ありがとう」
そう言って浮かべた笑顔は、ひまわりよりも輝いていた。
ある夏の日
幼馴染とひまわり畑に行ってみた
その時その子は麦わら帽子をかぶってて
顔があまり見えなかった
だけど、その子が背丈の高いひまわりや空を見てる時にだけはその子の目が見えた
その時のその子の目はとてもキラキラしてて
僕はついつい見惚れた
多分、その時だと思う
僕はその子に惚れた
そこから数年
僕は昔来たひまわり畑にまた来てみた
するとそこには
僕が惚れた君がいた
、、、今日は僕も思いきってみるよ
昔は、出来なかったから
お題『麦わら帽子』
[あの夏]
少女が置いていった麦わら帽子をくるりと回す。
彼女の軽い足取りが聞こえる。
無邪気に笑う。
白いワンピースをきた少女はひまわりを抱えて笑う。
幻覚のように。呪いのように。悪夢のように。
反芻する。
私を苛んでいる。
彼女が残した夏はまだ、終わらない。
麦わら帽子の少年は今も旅を続けていて、
どこぞの名探偵は未だ小さいまま。
それとは対照的に、僕は髭の生えた顔で迷子。
生きる事が仕事になっていた。
夏の朝早くから
畑で汗を流し
おいしい野菜を作ってくれた
父。
今でも
麦わら帽子をかぶって出かける
後ろ姿がうかびます。
ありがとう。
しあわせな時間。
あなたの娘でよかった。
先駆者、今の流行りを2,30年前に既に取り入れていた人がすごいと持て囃される様を見るのが好きではないのだと今日わかった。
「今こんな流行ってて主流みたいになってるけど当時はなにこれ!?ってなってたんだよ〜」
当時新しかったからすごいわけではなく、新しいやり方を切り開き、それが現在流行っているからすごいと言われるのだということはわかってる。それでも、なんだか今その流行りの質を高めて取り入れている人が少し下に見られている感覚がして不快に思ってしまうのはなぜだろうか。
「今これで有名な人いるけど、この人らがいなかったらこんな人気になってないよ。」
というような微かな蔑みのようなものが見えるからだろうか。もっと直接的に言うなら
「今人気の人はこの人らの猿真似に過ぎない」
こんな感じか。
どうしても、その先駆者本人でもないのにどの立場からマウントを取っているのか理解できないし、当時先駆者をリアルタイムで追えて陶酔していたことが先駆者程価値のある人になれる条件でもないのになと思った。
先駆者は自分の功績をすごいだろ!と主張することは少ないのではないか、周りの信奉者やその功績から出る利益を目的とした団体、得た知識を駆使して良さを知ってもらいたいその道の専門家などが代わりに主張することで広く知れ渡っていくのだろうなと考えた。
その中でも良く言えば影響力がある、悪く言えば声が大きいのは信奉者だろう。専門家や団体よりも圧倒的に信奉者の声が大きく感じるのはなぜだろうか。
「母さん、僕のあの帽子どうしたでせうね ええ、夏、碓氷から霧積へ行くみちで 渓谷へ落としたあの麦藁帽ですよ…」
小川の水飛沫
ちらちら 木漏れ日
蝉しぐれ
ゆらり かげろう
空をきる虫とり網
ぱたぱた 駆けていく子ら
ラムネの瓶をつたう雫
アイスを選ぶ親子のうしろ姿
麦わらのつば越しに
見上げるひこうき雲
いつかの夏の日
麦わら帽子
《麦わら帽子》
帽子は苦手
でも見るだけなら好きだなぁ
夏の暑さを
涼しげに見せてくれるから
わかば
━━━
《麦わら帽子》
太陽にかざして
日差しを感じる
この隙間から
スルスルと流れ落ちるように
あなたの気持ちも
流れていってしまったのだろうか?
心の隙間が涼しいよ…
あおば
チャレンジ22(麦わら帽子)
麦わら帽子と虫取り網、麦茶といえば夏の定番アイテムだ。あごひもがついていて飛ばされないように工夫されている。子供用だからかと思ったが、大人の麦わら帽子にもあごひもがあって、便利である。
麦わら帽子は、もう消えた、と歌ったのは、吉田拓郎の「夏休み」であるが、麦わら帽子は大人になっても頼れる味方である。
麦わら帽子が良く似合うおじいちゃんとおばあちゃんお揃いで出かける姿が微笑ましい。いつまでもそのまま元気で過ごして欲しい。また会いに行くから。
麦わら帽子
カンカンの太陽
高く伸びる向日葵
リンリンとなる風鈴
ビンラムネのカラカラとなる音
蝉の声
そんな昼間も素敵だな
暑くて何もやる気が起きなくなるけれど
そんな季節があるから別の季節も楽しくなれるんだよね
麦わら帽子の編み込みの交差を縁どりあるペンでザクザク描いてる絵っていいよね。
自分でやろうとすると発狂するんですけど。
【麦わら帽子】
パ、と視界が僅かに暗くなった。
先程まで見えていた世界の上半分が隠されたことに不安になって隣を見ると、そこには変わらず背ェ高な知り合いのベルトがある。その事に呑気に安心感を覚えて少し笑えば聞こえていたらしく、被せられた麦わら帽子の上から頭をガサガサ撫でられた。
「あはは、ごめん、ごめんって。ありがとう、お陰で倒れちゃうところだった。」
ジーワジーワ、季節は夏だ。遮蔽物の無い田んぼのど真ん中、水も持たず帽子も被らずで歩いていればそりゃあ幻覚だって見えるだろう。
ジーワジーワ、ジリジリジリ。このクソ暑い中、彼らは元気なことだ。
「幻覚だもんね。大丈夫。気のせいだって分かってるよ。」
麦わら帽子を目深に被り直す。転ばぬよう足元は見えるように、揺らぐ炎のような蜃気楼と、遠くの山々が見えないように。
ジーワジーワ、ジィワ、ギィヴァ、ギュウィゥ、ヴァア。腐れた喉でうるさいくらいにないている彼らのことが、目に入らないように。
「うん。帰るよ、ちゃんと。おばあちゃんとスイカ食べるもんね。」
カサ、と撫でる掌は肯定を示していた。僅かに見える白シャツ、黒いスラックスに黒いベルト、大きな焦げ茶の革靴がその向きを反転させる。それに習って自分も来た道に向き直って、はて、と首を傾げた。
「私、どうやってここに来たんだっけ?」
もはや聞き取れなくなった呻き声がうるさい。焚き火の前のように視界が揺れる。夏の風に混じってバラバラと音がする。ひゅう、どかん。うるさい。暑い。熱い。
忘れな、とでも言うように後頭部を軽く二回叩かれて、はっと我に帰る。そうだ、どうせ何もできないのだ。彼らも、私たちも。過去の傷を癒せるものは時間以外にもありはしない。動き出した長いコンパスに置いていかれぬよう、せっせこ足を動かすのに専念することにした。
飛ばないように
片手で押さえた麦わら帽子
その反対の手をとって
きみと歩く砂浜
この夕日が
海の向こうに帰ったら
きっと別々の場所に帰る僕ら
それが
いつもより少しさみしくて
きみの頭の上から
奪い取ったそれに
隠れて重ねた 唇と影
【麦わら帽子】
麦わら帽子
夏になると毎年のように、気に入った帽子を捜す。ネットや、通販のカタログ、終いには生協のチラシまでみてる。要は、自分に合うのが見つからないと言うことなのだ。
何年か前の、小田和正さんの新曲のポスターが麦わら帽子を肩に下げた後ろ姿だった。麦わら帽子なんてわたしの周りには存在しなくなり随分経つから、なんだ新鮮だったのを覚えている。少年のような感覚を醸す材料なのだ。
そっか、と思う。日除けのが帽子なら、麦わら帽子でいいんだ!と。ただし、いい歳の人間には街中の麦わら帽子はすごく勇気がいるのだと、クスッと笑ってしまう。
よく知った物でもとても距離のある物の一つなのだと思う。
麦わら帽子
麦わら帽子を見ると思い出す
貴方の事を
貴方がくれた宝物
麦わら帽子をくれた時貴方は言った
” これを被って海へ行こう”
〖 麦わら帽子 〗
夏の日の麦わら帽子。
あの日なくした麦わら帽子が、
ある海辺で見つかった。
その麦わら帽子はボロボロで、
被ることすらできなかった