『風邪』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ねんぶつのせきがでると、
浅原才市は風邪さえも仏からの贈りものとして
なむあみだぶつと大事そうに詠った。
私が風邪を引いたら、
誰かれ構わずごめんなさいのせきをして、
仏からの贈りものを薬で返品するしかない。
結局、仏さまにもごめんなさいと手を合わせて、
健康に支配された身体に、もっとブルーライトを浴びさせて、
深夜までその身を起こすのだ。
(241216 風邪)
『風邪』
昔、子供の頃に
風邪を引くと
母が擦りリンゴを作ってくれた。
塊のまま食べるリンゴとは違い
冷たくフワフワして、
擦り残しの欠片も、少しあるが、
瑞々しく優しい甘酸っぱさが
口の中に広がったのを思い出す。
今では、
風邪をひくと
ゼリー飲料で済ませてしまう。
あの頃の擦りリンゴには、到底敵わない。
【風邪】
今日月曜、学校に行った。
人が少なく、何だろうと思ったら、
半分も休んでるクラスがあって、
やば って思った。
自分のクラスは、騒がしい人が休んだから、
静かだったり、担任が休んでたり、
今日は、下校が速くなり、自分たちの学年は、
学級閉鎖になったりもした。
咳や頭痛で早退してる人もいたから、
風邪やインフルにも気をつけたほうが、いいなって
改めて思った。
木曜学校に行くけど、
今日以上に休んでたらどうなるんだろう。
君さえいなければ
私は大空を自由に駆けめぐる
そして子馬のたてがみをなで
彼女の流した涙も
そっと乾かしてあげられる
君さえいなければ…
でもいいよ
君と一緒なら
今夜彼女は温かいミルクを飲んで
早めに夢を見るだろう
そして彼女が爽やかな朝を迎えたら
私たちは共に静かに消えているだろう
「邪」へ
「風」より
【風邪】
明るい灰色の空から
スローモーションのように
ひらひら降りて来るかけら達
裸の枝も落ち葉の地面も
明るい白を纏い
積もるほどに音も吸い込んで
ただ静かなモノトーンの景色に変わる
色と音が絞られた分
心は内側に向かい
なんだか私は哲学的になるのだ
【雪を待つ】
風邪
弾み出す咳のリズム
息苦しい程、生を実感する
痛い程響く世ノ生活
割れるほど、死を予想する
死ぬ程にその苦味も飲み込んで
今宵のセッションは明日も続く――
妻が風邪をひく。
仕事帰りにコンビニに寄って、ゼリー飲料、プリン、おかゆ、栄養ドリンク、アイスクリーム、ポカリなど自分が風邪をひいた時にあって欲しいものを大量に買い込んで帰宅。
妻は、ありがとうと本当に嬉しそうにしているが結局ほとんど食べずに、1週間かけて結局自分が消費するまでが毎年の恒例行事。
京都の坂を修学旅行の一団が下っていた。
中学時代の彼の同級生たちだ。彼はそのなかに混じって青空を背にした古都の街並みを眺めている。いかにも楽しげに。
しかし、———瞬間、叫び声。
「人殺し! 人殺しよお!」
上下に正しく流れていた人の波が途端に混沌を極めた。人々はめいめいに叫んだり泣いたりしながらあちこちへ逃げ惑った。人間の渦ができ、それに巻き込まれた者から例の人殺しに殺された。背の高い彼は人々の頭越しにそいつを見ることができた。それは今の上司だった。
「逃げよう! 逃げよう!」
彼は率先して学生たちを引き連れ、誰かの身体を幾人も押し退けてぐんぐんと坂を下った。そして大きく口を開けていた地下への入り口に飛び込んでしまうと、前後は延々とつづく一直線の道になった。すぐそばを流れる水の音が聞こえる。後ろには生徒が数十人いた。
「進もう!」
彼らは足音をひそめて慎重に進んだ。すると眼前の暗闇からぬらりと人影が浮き出てきた。殺人鬼だ。
「逃げろ! 逃げろ!」
彼はせいいっぱいに叫びながら後ろへ駆けた。辺りの景色はもう闇に溶けて、息せき喘ぐ声すら完璧な陰に飲み込まれた。友達を押し倒して奥へ奥へ進んで、もう誰もいない。
「はやく出勤しろ!」
出勤しろ! オフィスに立ち尽くす彼が気がつくと自身のベッドの上だった。身体がだるい。体温を測ると微熱だった。
へんな夢を見た、と彼は思った。
流行っているので皆様お気をつけください~。
「風邪」
「風邪」
季節の変わり目は風邪をひきやすい。
自分は特にそうだった。
だから、今年は気をつけてたんだけどな。
まぁ、かかってしまったものはしょうがない。
学校を休んで家でゆっくりしているとピンポンが鳴った。
誰だろうと思って出てみるとそれは片思いをしている人だった。
何で、こんなこんなところに。
びっくりしていると彼女が口を開いた。
「これ今日のプリント。」
と少し高めの声で言った。
僕は少し間を開けて
「ありがとう。」
と答えた。少し顔が赤くなっているのが自分でも分かる。
彼女に会えるなら風邪をひいていてもいいなと思った。
ー 風邪 ー
風邪って、辛いし苦しいし、吐きそうになって、
薬は美味しくないし、
みんなあんまり好きじゃないと思うの。
でもね?前は風邪をひくと
お母さんが心配してくれて、いつもより優しくってね、
私はそこまで嫌いじゃなかったかな。
でも、いつからか、
そんな風にはしてくれなくなったの。
私が寝込むとため息ばっかで、
前みたいに気にかけてくれることも無くなって。
分かってはいるの、もうそんな歳じゃないのも
めいわくかけちゃってるのも、
だけど、だけど、
やっぱり、、、
それが風邪よりも苦しくって、
飲み込んだものぜんぶ吐いちゃうの。
風邪
匿名の名も知らない誰かへ
ここでは私が思ったことを自由に書いていいと思うので書かせていただきます。
【カゼヒキ】という名前のボカロ(UTAU)の話です。その子は元々UTAUの子で今はボカロとしても活動しています。中の人が風邪の時に声を撮ったから「カゼヒキ」という名前だそうです。
優しくそばに寄り添ってくれるような彼の声が私の荒んだ心に響き、私はここにいて良いのだと、明日も生きていていいのだと、そう思わせれくれるのです。
「カゼヒキ-眠剤」の「yubikirigenman 」(ゆびきりげんまん)は毎晩聞いています。
名前が眠剤なのもあって、よく眠れる気がするのです。耳から摂取すればいくら聞いてもODしないで済むのです。だから私はカゼヒキが好きなのです。
匿名の名も明かさない誰かより
お題《風邪》
身体が丈夫な私はしばらく風邪をひいていない
ひきたくもない
今は私は頑張る時期
休んでなんかいられない
飼い犬がここ掘れここ掘れと仕草で伝えてくる。
思い切ってクワをたてるとキンッという音と共に緑色のガスが噴き出した。
犬はキュウキュウ鳴き、間違えちゃったと表情で伝えてくる。
数秒で噴出は収まり、その跡から金属の容器と『新種ウイルス培養中※危険開けるな』と書かれたプレートが出てきた。
先程のガスは容器から漏れだしたものだったらしい。
新種ウイルス危険の文字に恐れをいだき、他の人に逃げるように伝えに町へ向かって駆け出した。
が、それが間違いだった。
ウイルスの噴出の中心に居たのだから、感染していたのだ。
町全体に新種ウイルスが蔓延してしまい、全員が風邪に似た症状を訴え病院へ押し寄せた。
もちろん医者も感染しており診察どころではない。
他の町から対策に来た者たちは、感染者を隔離という形で少数グループに分けて少しずつ対処していくと言った。
が、実際は未知のウイルスを拡散させないように感染者を焼却する事が目的だった。
町から徐々に人の姿が無くなっていき、一方で焼却灰が増えていく。
灰は時折風に煽られ舞っていき、付近の木や花を枯らすのだった。
(風邪)
花咲かじいさんのオマージュ、ここ掘れわんわんからのとんでもない展開。原作は花を咲かすがからす方向で。
風邪
「顔赤いねまだ下がらないの?」
「気持ちは元気」
好きな奴がお見舞いに来てくれた
行ってやれって友達がうるさかったらしい
根回ししてくれたんだな。マジ感謝。
「うつしてみて」
急に真剣な表情でそんなこというから買ってきてくれたポカリを吹き出しそうになった。
「なんで?」
「うつすと治るっぽいよ。」
咳き込む俺を無視してうつすと治るんだ。という情報を鵜呑みにしている。
あれはリア充の口づけの口実なだけだというのに。
鈍感なこいつの爆弾発言には困ったものだ
「嫌」
「えーつまんな。」
思い切ってかっこよく一言。
「お前が苦しむの、見たくない」
「バカじゃない!?」
と焦るのを見て笑う。
いつもは俺が焦らされるけど、今回は俺が上手のようだ。
「顔真っ赤、笑。どう?ちゃんとうつせた?」
風邪
小学生の頃、臨海合宿の時に1週間前からコロナにかかり
根性で直したら後遺症も無く臨海合宿に…
だが楽しくなかった当時です…あれから数年…
修学旅行も楽しくなかったな
数年ぶりにひどい風邪を引いた
寝込んでいる間に出てくる感情を
どんどん統合していた
統合するのが
あたりまえになっている
寝る前 朝起きた時に統合する
起きてる間はずっと感情をモニタリングし
現実化する前に統合してしまっているから
あたりまえだけど
平穏な日々が続いている
でもそれは
何も起こってこないということとは違う
目を醒ましてくると
問題を問題と捉えなくなってくる
その現象が起きているだけ
その対処を丁寧にしていくだけ
そんな感じになってきている
僕は学校でいじめられてる。いじめられている理由はわからないけどキモいらしい。
今日も教室でライトノベルを読む。
今日もまるめた紙を投げられる。
僕は気にしない。自分が惨めな気分になるから。
笑い声はBGMだ・・・そんな事を考えてたらBGMが消えた。びっくりして顔を上げる。目の前にギャルがいる。ライトノベルを面白そう、と言っている。他にも何か言っているけど聞こえなかった。顔が熱くなる。ギャルが何か言ってる。
顔が熱くなる。はっ、これは風邪だ。きっとそう。
風邪ひいてねんね
「風邪」
母が懐かしの歌と言っていた歌を書きました。
母によると「ベッドいっぱいの顔が横切る」だとか。
朝起きたら喉が痛い。風邪引いちゃったかなあ……。
おかしいなあ。お腹出して寝てないし、お風呂から上がったらすぐに体拭いて髪も乾かしてるのに……。
外から帰ったら手洗いうがいも毎日ちゃんとしてるし、みかんもこの時期は毎日食べてる。
寝室には加湿器もつけてるし、湯たんぽだって完備してる。
学校からもらってきちゃったのかなあ。
でも、露骨に咳とか鼻水とか出してる人、そんなにいないけどなあ。
うーん……? じゃあなんで喉が痛いのかな……?
何か変わったことしたっけ……?
あっそうだ、昨日カラオケで熱唱したんじゃん!
そうだ、それで痛いんだ。あー、スッキリした。
さてさて、原因がわかったから朝ごはん食べてのど飴舐めてうがいしてマスクして学校に行きましょうかね。
今日からテストだ。ほとんどノー勉だけどなんとかなるっしょ。
それが終わったら楽しい年末旅行だ。それまでに風邪治さなくっちゃね。
普段体調を崩さないから、体調を崩した時にすごくつらくなる。喉は腫れててご飯が食べにくいし、鼻水の量は多くて箱ティッシュをすぐ使い切ってしまう。いつかは治ると信じてるけど、この症状が永遠のように感じてしまって嫌になる。