君さえいなければ
私は大空を自由に駆けめぐる
そして子馬のたてがみをなで
彼女の流した涙も
そっと乾かしてあげられる
君さえいなければ…
でもいいよ
君と一緒なら
今夜彼女は温かいミルクを飲んで
早めに夢を見るだろう
そして彼女が爽やかな朝を迎えたら
私たちは共に静かに消えているだろう
「邪」へ
「風」より
【風邪】
明るい灰色の空から
スローモーションのように
ひらひら降りて来るかけら達
裸の枝も落ち葉の地面も
明るい白を纏い
積もるほどに音も吸い込んで
ただ静かなモノトーンの景色に変わる
色と音が絞られた分
心は内側に向かい
なんだか私は哲学的になるのだ
【雪を待つ】
12/16/2024, 12:50:36 PM