『風邪』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「風邪ひかないようにね」
冷たい風が吹くなかお店の宣伝をしていた私にそう声をかけてくれたおばあちゃん。
手がかじかみ、腕や足がしびれ、声が枯れ、心が折れかけていたときだった。
迷惑だと言わんばかりに睨みつけてくる人もいるなか、その人は応援、心配の言葉をかけてくれた。
この一言だけで今までの疲労が軽くなって、交代までふんばることができたよ。
ありがとう、おばあちゃん。
『風邪』
風邪の引き方を知っているか。
大したことはない。
薄着で寒空の下を散歩する,これだけのことだ。
凍る空気の鋭さを,自らの体で体感し,その美しさに恍惚とするのだ。踊るように,私をとどめる薄氷のなかを突き進んで,進んで,進んで,うだるような暑さを体のなかに宿すのだ。
ただの風邪だったら良いのにと何度思ったことだろう。
コロナのない世界を描くアニメに対して、いきなり泣いて怒る小学三年生の甥っ子。
「なんでこの世界はマスクしなくちゃいけないんだよ!!」
本音だ。姉はすぐに甥を抱き締めて「つらいね、泣きたくなるよね」と共感していた1年前の冬。
いきなり毎日マスク着用と言われ、従い続ける日々。多感な子どもにとってはどれだけ心の負担となるのだろう。
感染者の増減に振り回される学校行事、保護者、子どもたち。学校の先生も活動内容の吟味が大変だろう。
どこの職場も毎日の消毒作業に時間を割かれる。
マスクを隙あらば外したい人と外すことはありえないと考える人との壁。
ただの風邪ならばいいのに。
『風邪』
晴れの日。
君と2人で帰ってるとき。
夕立に襲われた。
びしょ濡れになりながら、近くの公園の滑り台の下に隠れた。
「濡れちゃったあ」
風邪ひいちゃうね、と君は苦笑いした。
くしゅんっ
君がくしゃみをした。
「これ使って。」
自分のコートを渡す。
君はえへへ、ありがとうと言う。
「いいよ別に。」
風邪を引いて熱いのか、恋と自覚して暑いのか、
当時の僕はまだ何も知らない。
風邪を引くとみんなが心配する
両親は「早く治ってね」と言い
私のことが嫌いな兄は「うつすなよ。」と言い
私の好きなお菓子を渡す
いつも厳しい塾の先生は「勉強は後にして今は治すことに集中してね」と優しくなる
風邪の時はいつもの私への態度とは全く違う態度で
みんな接する。
でも風邪のせいで友達と遊べない、大好きな唐揚げが食べれない。
風邪は嬉しいと嫌な気持ちが混ざるものだ
心が風邪をひいていた
長く拗らしていた
やはり風邪というと、
身体的なもののばあい
体から悪いものを出す!
そんなのが大切なんじゃないかという気がするじゃないですか
心も同じでネガティヴなものを出していくのが大切
出すって大事なのよね
ひたすら人に吐き出したり
紙に書き出したり
続けて行ったら少しずつ治ってきたきがするよ
テーマ:風邪 #34
※この物語は#20からの続編です
「へっくしっ!」
僕がくしゃみをすると隣りにいたミデルがビクッ! っと肩を上げた。
「ごめんごめん」
僕が謝ると
「風邪? 大丈夫?」
そう心配される。風邪なんてめったに引かないからなぁ…と思った。最後に風邪を引いたのはいつだろう…。
「急に寒くなったからねぇ…。冬が近いのかも」
そう言ってミデルは手袋の上から手にはぁっと息をかけた。手袋をいつもしているミデルだが、生地が薄く冬はやはり寒いらしい。
「温かい手袋買おっか」
僕がそう言うと少し間を開けてミデルのクスクスという笑い声が聞こえ
「そうね」
ミデルの口角が少し上がるのが見えた。
熱が出て
心拍数が上がって
呼吸が乱れ
クラクラと目眩がする
あなたと一緒にいると
風邪を引いたように
自分が自分でなくなってしまう
思考も体さえも
貴方というウイルスに侵略されてしまう
【風邪】
[風邪]
僕は風邪をひいた
コートも着ずに外を歩いたからだ
親にも友達にも「何してんだ笑」と馬鹿にされた
でも1人だけ「ありがとう」と言ってくれた
僕のコートを握りしめながら
「風邪」
私は風邪をひきやすい。
風邪といっても喉の痛さと鼻水が垂れる症状
しかほぼ無いので市販の薬を飲めば何とかな
ってしまうのが現状だ。
しかし、最近思う。市販の薬の効きが良い。
改良されているせいなのか、自身の体の変化な
のかは分からないが一回の使用量を減らしてみ
ても、あからさまに感じる。
なら、漢方薬でも良いのではないかと思い、し
はらく服用することにしてみた。
不思議だ。良くなるどころか微熱も出てしまい
体は重たくなるばかり。
そのあとに診療所に通うことになったが、漢方
薬が体に合わない人がいるらしい。
近ごろは蜂蜜が免疫力を高めることを知ったの
で市販薬を飲む前にこちらから試そうと思う。
〜鯖缶のコーナー〜
こちらに文章を書き込むときに、字体が
ゴシック体のような丸みがある字体にな
っていたので、一旦タスクを戻して開き
直したら明朝体?(今まで使っている字
体)に文の途中から変わりました。
バグですかね?ちょっと面白かったでし
たが、格好が悪いので書き直してしまい
ました。
今思うとそのままで投稿してたら残って
いたかもしれないのに、、、
残念なことをしました。
もしかしたら字体を選べれるのでしょう
か、、、。
風邪
いつもよりも体温が高いから、あなたの体温がよくわからなくて。それなのに額に乗せられた手のひらが冷たくて気持ちがいいから、ずっとそのままでいてほしい、なんて思うんだ。
風邪がうつるから、早く部屋から出ていってほしいのに、なぜかいつもより寂しさを感じるんだ。
どこにも行かないで、なんて涙がぽろぽろ流れてきて、あなたがそっと拭う。
「はやく良くなってね」
いつもよりも少し低い声で囁くように言われたそれに応えるように眠りにつく。
目が覚めたら治っていますように、あわよくばあなたがすぐ近くにいてくれますように。そう思いながら。
風邪
今まさに鼻水が出て鼻声。
風邪かな?
最近、コロナ流行ってから
風邪にはなってない
でも、コロナにはなった笑
コロナの時
思ってたよりは
辛くなかった
でも以外と辛いよ笑
俺さ、
彼氏いたら
風邪引いた時
看病して欲しい(*´罒`*)ニヒヒ☆
だって
その時は
俺の事を1番に考えてくれるからさ
優しくなるでしょ
多分笑
『風邪』
暗い部屋の中咳き込む人が1人。
父親は単身赴任。母親は直ぐにこちらには来れなく、兄妹たちは自分のことでいっぱいだ。
“苦しい”
彼は誰にも看病して貰えず、ただただ咳をする。
何とか熱を冷まし、咳止めを飲みフラフラになりながら買いに行った食料たちも、もう時期底を突く。
体の中に入ったウイルスと免疫が戦っている。
彼は、たとえ薬などを飲んで対抗したとしても、ただそれらを傍観することしかできない。
彼は朦朧としながら少しシミが入った天井を見る。
視界がぼやけ、ハッキリと見ることが出来なかったが、そこには亡き祖母の姿があるような気がした。
彼はその人を見た途端急な眠気に襲われた。
そして、次に目が覚めた時は病院の中だった。
どうやら、いつも届けてくれる配達員の人が彼のポストの中に少し前に入れてたのがそのままになっていて、何か嫌な予感がし、大家に電話をかけたそうだ。
大家は彼のことが心配になり様子を見に行くと、ものすごい高熱でうなされている彼の姿があり、救急搬送、即入院となったようだ。
彼はその人たちに感謝した。
そして、同時に自分が生きていることを実感した。
祖母の墓に手を合わせてる時、ふと思い出した出来事だった。
何となく、祖母は微笑んでいる気がした。
"風邪がうつるといけないからキスはしないでおこうって言ってた。考えてみるとあの頃から君の態度は違ってた。"
昔は意味がわからなかったこの歌の歌詞が、この歌詞に込められた切なさが、最近になって痛いほどわかる。
早く帰ってくるからね。
早く、早く帰ってきて
1人の部屋は冷たくて心細い
とっくにきれた真っ暗なスマホ
熱すぎる布団と寒すぎる身体
自分にさえ否定されてる
ゼリーが食べたい
話がしたい
あぁ………
「おかえりなさい」
#風邪
-風邪-
君は、ただの友達。
そう思ってたんだけど、今日は、
なんか、違く見える。
風邪のせいかな?
でも、
「そうじゃない。」って、
言ってくれることを期待してる。
「私だけかな?」
風邪
滅多に病気しないわたしが、風邪など引いたら、思った以上に家族が反応する。子供たちは、一緒に暮らしている頃は、夕飯どうするの?くらい。夫は、何故かオロオロしていた。
何だか、こちらが申し訳なくなってしまう。
どうも、わたしに先に行かれると困るかららしい。
愛しているからだって?
いいえ、本人の都合ですよ。
風邪を引いた。
最近、風邪になることが多い。
この前風邪になったのは1週間前で、やっと鼻もすっきりしてきたかなと思っていた頃だったのに。
今回はもっと酷い気がする。頭を殴られてるような頭痛はするし、喉は痛いし、咳は酷いし、散々だ。
流石に仕事もままならないので今日は会社を休んだ。
でも風邪薬は無いし、お粥を作る気力はない。今私ができるのは布団に潜ることだけ。
電気毛布を敷いていたのは不幸中の幸いだろうか。
そうしてぬくぬくしていると、窓からポツポツと音がしてきた。
雨が降ってきたみたいだ。
一人暮らしの暗い部屋に雨の音だけが響く。
…あぁ、そういえば1週間前、彼が来てくれたときもこんな雨の日だったなぁ。
「佐々木、開けるぞ」
がちゃっとドアを勢いよく開けて私に駆け寄ってきたのは、百瀬さんだった。
「百瀬さん、どうしたの、」
掠れた声で言う。すると、
「佐々木、喋らんでええから。寝とき。」
と私の近くにさっき行ってきたのであろうコンビニの袋を置いた後、キッチン借りるでーと言ってそそくさとキッチンへ行ってしまった。
何日か前の飲み会で私が酔ってしまって、家まで介護してもらったとき、もしまた何かあったらすぐ行けるようにと言われて合鍵を渡してしまったものの、こんなにも早くお世話になってしまうとは…。
百瀬さんに寝ておけと言われて大人しく布団に潜っていると、百瀬さんがキッチンから出てきた。
「起き上がれるか?」
「うん、」
とゆっくり起き上がれば、百瀬さんは私の傍にしゃがんだ。
「お粥勝手に作ったわ。すまん。」
「いや、有り難いというかなんというか…」
「食べれる?」
「ひ、一人でた、食べれる、」
百瀬さんがスプーンで一口分を掬って私の口元に持ってきたので慌てて大きな声を出してしまった。
「そか、熱いから気いつけや」
と言って私はお粥を受け取った。あったかくて、食べると身体がぽかぽかしてきた気がした。
コンビニ袋の中にポカリあるから飲みたいときは飲んでな、と言われて、改めてこの人って私の彼氏なんだなと感じた。
「何から何までご迷惑を…、、」
と頭を下げると、百瀬さんが私の頭をくしゃくしゃっと撫でたあと言った。
「自分の彼女が風邪で会社休みますなんて俺が見過ごすわけにはいかへんのや」
私はすぐに顔をあげて目を丸くした。
「え、仕事は…どうしたの…?」
「あがってきたで。彼女の看病に変えたらどうってことないわ」
「大丈夫なのそれ…」
「大丈夫大丈夫。上司が部下を心配してちょっと家に寄ってるってことになってるから」
「そっか…。えっと、ありがとう」
照れ臭いけど、口に出せた。
「ど、どういたしまして?」
「なんで疑問系なの」
なんて会話をした…日もあった。
あんな事がなかったら、今頃またお粥作ってくれて、彼の笑顔も見れてたのかな。
〈風邪〉12/16
『拝啓、風邪をひきました。』
拝啓、風邪をひきました。私は思いの外、大丈夫。
うつらとうつらとしているうちに、決め事いくつか思い浮かんだ。作り笑いをやめました。空気の先読みやめました。時間をあげるのやめました。人の話しは聞き過ぎない。余計にお菓子も受け取らない。寄り目でキミを見つめるのは。。やめられないかな?どうだろう? 気づけば私、微熱でホットケーキを一枚焼いた。食べましょう食べましょう食べたらもう一度眠りましょう。すこやかな朝日を浴びて、まっさらな私を始めるために。