『風に身をまかせ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
風に身をまかせてどこかにいきたいな、何も考えなくてもいい場所へ
君に会えてよかったよ。
二つ上の先輩がそう言うものだから、明日世界が終わるのかと聞いた。先輩は違う、と少し高い声で笑う。
「世界は終わらないよ。ほんの少しだけ、旅に出る人がいるだけさ」
「それは、先輩が?」
「さあ。どうだろう」
はぐらかす割に、その通りだと目が言っている。
「ただ、言える時に言わないと後悔するから」
「それもそうですね。じゃあ、先輩」
「ん?」
「戻ってきてくださいね、絶対」
善処するよ。先輩は、また少し高い声で笑った。
次の日、先輩は旅に出た。風に身を任せ、屋上から。
こうも簡単に世界は終わる。こんなことになるなら、旅に連れてってと言えば良かった。
大空に向かって…
自由に…
この両手を…
広げられたら…
僕は…
どんなにも…
大空を…
ねぇ…
君の両手は…
自由なのに…
どうして…
羽ばたかないの…
その自由な翼…
よかったら僕に…
羽ばたかないのなら…
僕に…
くれないかい…
その自由を…
僕に譲ってくれないか…
気温は暖かく、そよ風が心地良い日。天気は快晴で、空を見上げると美しい青色に吸い込まれそうだった。空だけ見ると夏のような感じだが、涼しいそよ風のおかげで汗をかく程の暑さはなかった。
「いい天気だね…」
「そうですね、外に出るにはうってつけです」
「ここまで空が青いと、風に身をまかせて空を飛びたくなるね〜」
大好きな彼の隣に居て、かつ天気のいい事に陽気な気分になっていた私は笑いながら冗談を言った。すると彼は真剣な表情で思いもよらぬ一言を言った。
「それなら、一緒に空を飛んでみましょうか?」
「えっ、流石に冗談だよ!?そんな事出来るわけないし…」
「いいから、俺に任せてください」
そう言って彼は私を抱き上げた。しっかり掴まってくださいね、と言われて私は彼に手を回すと、彼は勢いよく地面を蹴った。すると、かなり高くまで跳躍し、少し怖くなった私は思わず目を瞑る。しかし、落ちる感覚はなく、ゆっくりと目を開けると私たちは空を飛んでいた。もっと詳しく言うなら、私を抱き上げた彼が空中を歩いていた。
「と、飛んでる…!」
「どうですか?とてもいい眺めでしょう?」
「うん…!私たちの住んでいる町が小さく見えるね」
私たちは笑い合いながら、風に身をまかせて空中散歩を楽しんだ。まさか、彼が魔法使いのような事が出来るなんて…と私は不思議な体験をしながら感動を覚えた。
ふと目を覚ますと、目に映ったのは自分の部屋の天井だった。どうやら、さっきの出来事は夢の中だったらしい。私が起きた事に気づいた彼が、私に声をかけた。
「おや、起きたのですね。おはようございます」
「おはよう、すごくいい夢見た…」
「そうですか、だからあんな幸せそうな寝顔だったのですね」
ずっと私の寝顔を見ていたのか、と少し恥ずかしく思いながらも、私は楽しかった夢の事を話したのだった。
テーマ「風に身をまかせ」
大空を飛ぶ鳥を見ると
羨ましくなる
自分もあんな風にどこか遠くへ
自分の意思で
自分の力で
誰にも邪魔されず
飛んで行けるならどんなに素晴らしいだろう
しかし考えてみれば
行き先を自分の意思で決めなければいけず
餌を自分の力で取らなければいけず
時には他の生き物に殺されることだってある
自然界に生を受けた鳥の中で
自分の思うままに飛び続けられた鳥は
どれほどいるのだろうか
そう考えて
また退屈で窮屈で恵まれてる日々に戻る
今日この頃
「風に身をまかせ」
小さな子どもが
手を離してしまった風船のように
風に身をまかせて
気ままに飛んでみたい
いろんな国の
いろんな景色を見て
いろんな国の
いろんな人達に触れて
もっともっと大きく膨らんで
高く飛んで…
大きく強い風船になっていく
私の世界は
そんなに広くないけれど
そんな豊かな人生を送ってみたい…
風に流れてふわりと舞う
私はどこに向かっているのだろうか
多分、それはもうわからない
だって私の意識が舞い上がっていったのだから
【風に身をまかせ】
強い風は びゅんびゅんと
身をゆだねて
舞い上がろう
高い高い空へ
弱い風は そよそよと
流れ流され
見たことない土地に
たどり着く
空を飛ぶって
とっても気持ちいい
初夏を吹き抜ける風
若葉のかおりをのせて薫風
青葉のいろを映して緑風
両手をひろげ
胸いっぱいに風を吸いこむ
身も心も澄み渡って
この季節が この時が
ずっと続くといい
「風に身をまかせ」
#420
『なんでも風のせいにして』
街並みが砂漠に視える まぼろしだろうなそれは多分
蟻の行進のように人々は歩く マナーという名の星の下 謹直に列は乱さないのだ なんとなく矛盾 顎下にできた吹き出物 ひゅるりと風吹けば ぜんぶぜんぶ風のせい
お題〈風に身をまかせ〉
私の嫌いな女の子は考えを持たなかったんです。
例えば、図工の時、好きなものを描きなさいというお題が出て、みんなは次々とうさぎや、ゲーム、猫、サッカーボール、色々なものを書いて言ったんです。
まあ、ちなみに私は、家でかっている猫を描きましたけどね。
そして、ちらりとその嫌いな女の子の方を見ると、爪をいじって何も書こうとしなかったんです。
授業ももう終わっちゃうし、なんでかなあと、当時は思っていました。
そして、次に席替えアンケートです。
その嫌いな女の子は、近くになりたい人をまた、描きませんでした。
嫌いな女の子は、お友達が多くて、いつも周りにお友達がいました。 だから私は、友達が沢山いるのに、なんで1人も書かないのだろうかと、不思議に思いました。
次に、私はその嫌いな女の子に行ったんですよ。
『死んでよ』って――。
そうしたらその子は、また爪をいじりました。そして、私を見たと思うと口を開きました。
『…いいよ』
その子は、笑顔で言ったんです。でも私、哀れませんでした。
心の中でガッツポーズを取ったんですよ。でも、性格は終わってませんよね?仕方ないのですよ。その子がチヤホヤされているのが悪いと思いますし、考えを持てないのが悪いのです。
『ふふ、ありがとう!約束破るなんてこと、しないよね』
『…しないよ。雪ちゃんが私なんかにお願いごとしてくれるなんて嬉しいもん』
また、笑顔で言うのです。私なんかに?あー、なんだか心に曇り雲が生じた様です――。
2024/03/20
あの子は死んだ。
屋上から転落死したんだって!
あー!やっと願いが叶ったんだね。
嬉しいよ。今日は最高の誕生日!その当時、私はそう思ってたの。
華ちゃん。私、忘れないよ。
2054/3/20
私、大人になったんだよ。使用許可されていない、若返り薬を飲んで、今はまだその当時の年齢なんだよ。
ごめんね。華ちゃんにもこの進化した世界を見せてあげたかったなあ。
今ではね、ロボットばっかりなの。
みんなみんな、同じ考えを持っているんだよ。
皆同じことを言っているのなら、1人が、うさぎが好きと言ったら、みんなが好きなの。
だからね、ロボットを見る度、華ちゃんを思い出す。
あの時、私の風のように軽い言葉で、身を任せてしまった華ちゃん。
ごめんなさい。華ちゃんが死んでも、世界は変わらなかったんだあ。
みんな私の元に集まってくれると思ったのに。
みんなみんな、華ちゃんの事を忘れて、1人で生活するようになっちゃった。
華ちゃんは皆に必要な存在だったこと、私分からなかったよ。
私さ、後悔してるんだあ。今、こうして殺されてしまうことも。
2054/3/20
櫻井雪 人間のため処刑する
私、こんな世界もう嫌だよ――。
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フィクション。小説初心者🔰
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明日テストなんですよ!短い
強い風と対峙するのは意外と体力がいるものだ
昔、修学旅行で船に乗ったとき、甲板で正面から風を受けるのは息苦しいほどだった
身をまかせられるほどの風は、きっと強い風だろう
風と自分の力が拮抗するとき、空を飛べるだろうか
春一番に花を咲かせた蒲公英は
早くも綿毛になっていた
ふわふわで真っ白い綿毛は
あの大空に浮かぶ雲に憧れている
いつかあの大空に飛び立って
雲の仲間になるんだと
今か今かと風を待つ
暖かくも一際強い風が
綿毛たちの旅立ちの合図となる
憧れの空への旅が始まった
「風に身をまかせて」
ドライヤーでぶっ飛んでいけるような、軽い体が欲しかった。
風に身をまかせ
――空を駆ける。
そんなことができたら、どんなに楽しいだろう。
そう、思っていたのは、いつだったろうか。
とある所に、ある森が存在する。とても、奇妙な森だ。そのなかでだけは、空と陸が逆転するらしい。だから、「空を駆ける」ことも可能な森。
迷うと、帰ってはこれない。でも、楽しい場所らしい。
ラビリンス・ワープ
またの名を、空鳴る迷宮。
「ソラのコトリ」
似たような意味でいうなら、「探検家」とか「冒険者」なんて呼ぶ。迷宮に入れる人たちはそう呼ばれている。なんともヘンテコな機関だ。
――今日、私はソラのコトリの一員となった。
「君には、迷宮のなかにいるカゼビトを、捕まえてもらおう」
迷宮の住人を、こちらでは「カゼビト」と呼んでいる。ここでは、「命令」は絶対だ。疑問も持つことは許されない。
私は命令のもとに、空を駆け、迷宮へと、踏み込んだ。
そして、みたのは。
炎が荒ぶり、水が枯れ、風がなぶられる。
それは、平穏と対極にある。もはや戦場でもない、虐殺だ。
私に与えられた命令は、「人を捕らえる」こと、言い換えるなら、捕虜を連れて戻れ、ということか。
「おい! あそこにカゼビトがいるぞ!」
「早く捕まえろ! 風になる前に!」
――風に、なる?
ふと、気付いた。
炎になぶられているのは、きっと人だ。それが、風になる。それは、つまり。
カゼビトが、自らの死を選ぶこと。
そこまで気づいて、「カゼビト」の意味を知るなんて。もう遅い。……でも。
「まって! あっちには水があるから、そこへ逃げて! ……お願い、風にならないで!!」
「……!?」
眼を背くことが、できなかった。
ああ、私は反逆罪になる。でも、いい。
確かに、空を駆けたかった。自由に、飛びたかった。けど。
――血だらけの空なんて、嫌だ。
私の声に従い、カゼビトがいなくなっていく。そして私は捕まった。きっと反逆罪で死刑だろう。
せめて、もっと晴れやかに、空を駆けたかったなあ。
でも、誰かの命で成り立つ「ソラのコトリ」はもう嫌い、大嫌いだ。悔いはない。
そう、思っていたら。
「――! おい、なんだ! なっ――……!?」
なにやら、騒がしい。なんなのだ、私はさっさと、終わらせてほしいのに。
「――ソラのコトリの、貴女が、そう?」
突然、目の前に青年が現れた。
「? 誰……?」
「あ、やっぱり。あのときの声のひと、だね」
「…………。あなた、は?」
「ついさっき、貴女の声のおかげで、「風」にならずに済んだ、ただのカゼビトだよ」
確かに、青年らしきカゼビトも、いたかもしれない。でも、ならなおさら、なぜここに?
「――ねえ、お嬢さん。ちょっと、貴女の命、救わせてくれない?」
「……はい?」
「あ、時間はないから、話は後でね」
そして。
いきなりひゅうっと、風が頬を叩いてきたような感覚。
「え? ……えっ?」
なぜやら私は、空を飛んでいた。ものすごい速度で。
「そんなに驚くこと? 自分が助けたひとに、恩を返されるのは」
「え、なんで。えっと……?」
「……まあ、いいや。貴女はただ、風に身をまかせていたら、それでいいよ」
――そうして私は、意図せずに。カゼビトたちの住まう森にて。
彼らから「勇者」なんて呼ばれることになるとは、この時はまだ。まだまだ、考えてもいなかった。
風に乗った風船 どこまでいくんだろう
いつも不思議に思ってた
行く先を自分で決められないのは怖い?
でも私たち人間も行く先を決めたとて
思ったところに着けるとは限らない
着いた場所が終わりではないし
そこから違う場所を目指して歩みを進める
それならいっそのこと
風や流れに身を委ねて
どこにいけるか どこまでいけるか
重い荷物はその場において
風まかせ 運まかせ
そんな旅路も悪くない
42:風に身をまかせ
「風に身をまかせ」
明日の風に身をまかせ
今日はもう眠ってしまおう
明日の風に身をまかせ
今日はもうなにも考えない
明日の風に身をまかせ
今日の出来事振り返らない
明日の風に身をまかせ
今日もなんとかなったと目を閉じる
明日の風に身をまかせ
今日の風に別れを告げる
明日の風に身をまかせ
今日はもうこの辺で
バイバイ
明日の風に身をまかせ
絶対上手く行く
風に身をまかせて
風に身をまかせると飛んでいってしまうように感じた。俺は飛んでいきそうなあなたの手を必死でつかんだ。でもあなたの手は俺の手からするりと抜けて飛んでいってしまった。あなたは最後まで笑顔だった。でもその笑顔は何かを隠すような笑いだと俺は思ったが、聞くひまもなくあなたは行ってしまった
風に身をまかせ
本日も野良です。
今日のテーマは私の今の生き方そのもの、と言っても過言ではなく。
でもね、こんな呑気なこと言ってても、わかっているんですよ。
こんなことじゃいけないって。
そよそよと吹かれるここちよい風に身を任せていると、それが突然強風に変わり、いつしか渦を巻いて空高く舞い上がって、気がつけば決して入ってはならぬどこかの国の、国境に降り立ってしまうかもしれない。
危うく一命を取り留めた私はその国の一兵士に 偶然(これ大事)助けられ、あーだこーだあった挙句、ロマンスが始まる。
あれ、風に身をまかせるのって、もしかして、
いーんじゃない?
花畑野良おばさんend
『風に身をまかせ』
この地に未練なんてない。
どこへ行ったっていい。
風に身をまかせ、
まだ誰も知らない場所へ。