『静寂に包まれた部屋』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
わたしは、静寂に包まれた部屋にいるかもしれない
わいわいしてる仲に入ることは 勇気がいる…
友といれば 自分の思いを隠して友に合わせてしまう
それは友もわたしも 悪いことじゃない
きっと自分次第で変わることということも意味してる
でも時には 物静かな空間にいることも
息ができ 落ち着くことができる
大事な空間が必要なはず
最後に見たのは、悲しいような、満足したような、あなたの横顔だった。
あの日以来この静けさが消えたことは無い。
―あなたがいなくなったあの日から、
私にとっての全てが変わった。―
いつもなら沢山笑いあって、沢山教えて貰って、
友達ともいっぱい話して、幸せな毎日だった。
だけど、時間は永遠ではない。
いつかは終わりを迎える。
あなたがいなくなってからも楽しいこと、面白いこと、沢山あった。
それでも、
『あなたがいいよ。』
#7
自分の呼吸音
自分の動く音
そんなもんしか聞こえない。
いや、
聞こえないようにしている。
もう何も見たくない。
もう何も聞きたくない。
疲れてしまった世界に
安らぎをくれると思いきや
ただ寂しさが残るだけなんて
こんな仕様に仕上げた
神様と私の成長に
少しイラッとしてしまう
にも関わらず
–静寂に包まれた部屋–
静まり返った部屋に
ぽつんとひとり…
誰か傍にいて…
ひとりにしないで…
ねぇ
淋しい私に気づいて!
心が叫んでいる
でも大丈夫だよ
誰かを求めるっていうことは
ひとりではないということ
静寂の部屋から飛び出したら
一緒に笑ってくれる友達がいるということ
一緒に泣いてくれる友達がいるということ
ひとりじゃないということ
時には静寂に包まれた部屋で
淋しさを感じられるのも
いいことなのかもしれないね
ひとりじゃないと
気づけるから
【静寂に包まれた部屋】#4
静寂に包まれた部屋……。
誰も居ない。ネコさえも……。
病気になっても、濡れタオルを絞って額に置いてくれる者も居ない。
死んでも、発見されるまで最悪2週間もある。
こんな人生を歩ませたのは、あのゲス女だ。
人のおもいを躊躇いもなく踏みにじった……犯罪者・今井貞夫の娘、人でなしの今井裕子。
静寂に包まれた部屋……。
時計の秒針の音が、はっきりと聞こえる。
屋根を走るカラスの足首が、必要以上に煩わしい。
静寂に包まれた部屋。
静寂に包まれた部屋では
いつも
海の底より
大好きなのが
本当に
わかってるのかな?
静寂に包まれた部屋では
2人で
イチャイチャしようか。
夜の闇に紛れて。
#9 静寂に包まれた部屋
揺れるカーテン
黒板の書き残し
荷物の飛び出たロッカー
全てが不規則なこの教室で
私の机に挿された花だけは
清く、正しく、美しかった
2023/9/30
「おぇぇっ…う…うげぇ…」
エンドレスな吐き気に襲われる。
ものすごく気持ち悪い。
ODをした。
はじめての事だった。
毎日のストレスに耐え難くなった私は、ネットで見かけた『楽になれる方法』に手を伸ばした。
リスクが長々と書かれてあったが、私にこんなものを読む余裕はない。
すぐにドラッグストアへ向かい、市販薬を3箱買った。
これで死んでも、パソコンに向かわなくて良くなるならもうそれでよかった。
「へぇ、最初は15錠くらいがいいんだ」
瓶から乱雑に薬を取り出し、そこら辺にあった水で押し込む。
「これでいいのかな」
しばらくすると、頭がぼわぼわしてきた。
それから吐き気を催し…今に至る。
ゴミ袋だらけの異臭に包まれた私の部屋は人が住んでいるとは思えなかった。
私の部屋には常に静寂が澄んでいた。
「慣れてきたなぁ」
吐き気も平気になり、浮遊感を感じながら布団にくるまる。
これでいいのか、なんて私も分からない。
ただ、1つ分かるのは。
この部屋から静寂が消えることはないということだ。
お題:静寂に包まれた部屋
ベッドに腰掛ける貴方の広い背中が、私との未来はないことを痛いくらいに伝えていた。
ブルーライトに照らされて
ふと君を想う午前0時。
静寂に包まれた部屋で鼓動だけが聞こえる。
命だけが主張している。
何かやりたくない時ボーーっとして静寂になってやる気が出たらよし!って立ち上がる
静寂に包まれた部屋にいる時ほど
心落ち着ける時はない
わたしはそんな時
夜空に浮かぶ舟に乗っているような
不思議な感覚になる
それは本当に心地良いひととき
#静寂に包まれた部屋
静寂に包まれた部屋で、
私は今日も貴方の夢を見る。
カラン、と壊れた鈴の音が響いた。不思議と不快感はなく、むしろ故郷を想い出させる、懐かしい耳当たりだった。
真っ白な部屋の中央には、小さなテーブルと2つの椅子。その片方には綿飴のような黒いモヤが人の形を成して座っていた。
ここはどこ、あなたは誰、そんなこちらの疑問を全て理解したかのように、にも関わらずモヤは言った。
まあまあ、とりあえずお向かいにどうぞ
人助けだとでも思って、私の雑談に付き合ってくださいな
緩慢な動作で席に着くと、それに合わせるかのように、モヤはゆったりと話しはじめた。
とある部屋の話をするね
その部屋は、人生において一度だけ訪れることが出来る部屋で、そのタイミングは唐突。誰にもわからない。当の本人も、神様さえも。
そんでもって、部屋の中は人によって異なっているらしいんだ。
私の家族を例にだすとね
私の母は、趣味の読書が高じてドラマのセットのような、いかにも作家の部屋らしい重厚な部屋だった。
わざわざ海外から洋書まで取り寄せるような人だよ。4,5ヶ国語くらい文字を書き分けているところはみたことあったけど、喋るとなるともっと何ヵ国語も喋れるみたい。ね、結構すごいよね。私もこのことを知ったの、割と最近なんだけどさ。
それから
父は厳しい人でね。いつも家族の前ではむすっとしてて、まるで人に興味がないんだ。
でも父の部屋は、その性格からは想像もつかないほどの、おびただしい量の船や飛行機のプラモデルが陳列する部屋でね。
人の世界で生きるには優し過ぎる性格してたのかなって、最近話してて気がついたよ。家族の事もちゃんと愛してくれていたし、私はまぁ、父にも普通の男の子らしい憧れがあったことに安心したかな、逆にね。
あと
妹は、お気に入りのぬいぐるみやら、母のおさがりのアクセサリーやら、キラキラしたなにかやら。親みたいに統一性はないにしろ、収集癖のある、歳相応の可愛らしい部屋だった。物持ちをみるあたり普通の女の子なんだけど、時々私よりすごく大人びたことを言うことがあって、だから所々ぬいぐるみたちに混じってる、表面的にみれば少し理解し難いものも、彼女がよく本質を見抜く子だっていうのを表してるんだなって、思ったりね。
そうそう
友人なんかは、その部屋で恋人と会ったらしい。生物もありなんだね。
今でこそジェンダー、同性愛諸々あるけど、私の友達の国は当時、それは犯罪であり病気だなんて言われてて、ね……。友人は私の国に逃げることが出来たんだけど、友人の恋人は…。
まぁ全てを言わなくても貴方ならわかってくれるから、これ以上は言わないね。大丈夫、友人達は今ちゃんと幸せだよ。2人を見守っていると、羨ましいなって思うくらい。
私?私の部屋だって?
よく聞いてくれたね!私の部屋はね……
私の部屋は、何もなかったんだ。
色すらなくて、でもないってこともなくて、準透明って言うのかな。よくわからない、面白くなくてごめんね。
私は自分の世界を愛していた。
私が生まれた世界は、私が成人するよりも前には結構どうしようもなくて、私の国に至っては、多分近い未来国が破産して国を保つことは難しいだろうって言われてる。文明が発達するのに比例するように、他人(ひと)が他人(ひと)を簡単に貶めるような世界。それでも、人を信じたいって気持ちが一欠片だけ残ってる。
世界の寿命を延ばそうっていう取り組みより、破壊行為スピードの方が速すぎた。
子供と働き手が急減し、腰が曲がるほどの寿命を得た人が急増した。
政治家は「国の未来」より「現在の票」を求めている。
かつての幼子は若人に成長し、彼らは自身の声が国はおろか、誰にも届かないことを知った。
自分がいる場所に未来がないこと、外へ飛び立つ為の金も学も力もないことを憂い、みんな自分から逝った。
私はその時思い知ったんだ。自分は世界を愛しているのではなく、愛している「つもり」であったと。
私が好きになった、世界や身直に溢れる様々なものは、私たちの手自身で壊してしまっていること、今の生活の営みになんの意味もなかったこと、みんなそれに気がついてて、私だけ知らなかったこと。
つまり私は、家族も友人も世界も、何も愛せなかったんだね。あれだけ長く喋っておいてね。
さっき友人が羨ましいって言ったでしょ、私、誰ひとりとして人を好きになれなくて、もしかしたら私はそういう部類の人間なのかもしれないけれど、なんだかいまだに人を好きになりたがってる自分がいる気がしてね。往生際が悪いよねぇ、自分でもそう思うよ。だってそれを諦めたら、もっとずっと、私は私を苦しまさずに済んだのに。
まぁでもその後は良かったかな。部屋から出た後のことだよ。今までで1番暖かい日の下を歩いてここに来られた。
家族にはもう既に先立たれてたから、誰かが丁寧に、といっても心当たりが1人だけいるけど。手厚く送ってくれたんだね、感謝しなきゃ……
…え、なんの話をしているかって?部屋の話だけど……
…そうじゃない?一体何の話を……
……
…………。
そーか、君は……、
ーーーーーー
その部屋は、静寂の部屋と呼ばれている。
亡くなった人の棺に花を一杯に添える時、その人が最後に見る夢のこと。
子供から老人まで、誰もが必ず一度訪れることになる、最初で最後の部屋。
そこから火をもって送りだされるまでの、わずかなひととき。
その人の全ては何一つ遺ることはない。
永遠の沈黙をもたらす部屋。
『静寂に包まれた部屋』より
楽し過ぎた
嬉し過ぎた1日だった。
心が、騒々しい感じ。
まだドキドキする。
扉開けて家路につく。
静寂に包まれた部屋が
溢れた楽しい嬉しいを
包みこんでくれる。
ちょっと寂しくなるけれど、
ホッとする。
『…お前、本当は俺の事好きじゃないだろ』
恋人が待つ家に帰り、真っ先に飛び込んできた言葉。
俺は思わず言葉を失った。
そう言い放った彼の目は怒っているようで、
どこか寂しげで。
『最近俺以外の奴とずっと一緒じゃんかお前』
戸惑う俺なんてお構い無しに続ける。
確かにここ最近、
俺だけ友達と遊びに行ってしまうことが続いてた。
…と言っても、家に帰ればずっと一緒なのだけど。
そんな言葉は、生唾と一緒に飲み込んで。
「ごめん。俺が悪かったよ。でも、俺が好きなのは
お前だけだよ」
『…そういうことじゃない』
そう言うと彼は自室に籠ってしまった。
静寂に包まれた部屋に、俺だけが取り残された。
頭が真っ白になった。
大好きな彼に嫌われてしまった。
俺のせいで。俺が自分勝手だったばかりに。
不意にスマホが鳴る。
画面に目を落とせば彼からのメッセージ。
時計を見ればもう何十分も経過していた。
画面にはこう書かれていた。
『ごめん。さすがに言いすぎた』
〜静寂に包まれた部屋〜
静寂に包まれた部屋
夜。
真っ暗な部屋の中で静かに目を瞑る。
豆電球の光さえ眩しく感じてしまうから、部屋の中はいつも真っ暗だった。
音のない静かな空間に、自分の心臓の音が妙にリアルに感じた。
ドク、ドク、と動く心臓から送られる血液が身体中を巡ってゆく感覚。
心臓は、生まれてから一度も止まらないで動き続けているし、これが止まると人は生命活動を続けられなくなる、人間の身体の仕組みが不思議で仕方ない。
光のない苦しみの中にいたあの頃でさえ、ちゃんと動いてくれていた。
だから、今も自分はここにーーー。
静寂に包まれた部屋の中で、自分の“生”を感じて今日も眠りにおちてゆく。
朝の目覚めを夢見ながら。
静寂に包まれた部屋
もう、しばらく誰とも会話をしていない。
テレビもラジオもない。一人だけの部屋。
時計の秒針や外の音が聞こえるくらいだ。
生きることに私は疲れてしまっていた。
だから、死のうと考え準備をしていた。
色々なものを次々と片付けていった。
全てするほどの気力はなかった。
うつ病となってしまったのだ。
生きる気力がなくなったのだ。
仕事も辞めてしまった。
ずっと部屋にいる。
静かに感じてきた。
遺書も書いた。
準備もできた。
お別れだ。
辛かった。
短い人生。
終わりさ。
全ては。
ぐっぅ。
……
…
そして、部屋は静寂に包まれた。
ねぇ 起きてる?
毎日の、何気ない夜
ねぇ もう寝ちゃったの?
確認する自分の声だけが
静寂の部屋に包まれてしまう
重ねたように見える手
重みだけ乗せた手