『雪』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今年の冬は例年に比べても寒かった様で、
椅子に座りながら、珈琲を飲み、本を読み、
窓の外を眺めると満開の銀世界が広がっていた。
私の愛犬のハルは、窓をみながらはしゃいでいて、
なんだか昔の私を思い出す。
〝懐かしいな〟なんて思いながら私は目を閉じて
眠った。
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ふと意識が浮上した。
窓の外を見るともう夜になっていて、かなりの時間寝ていたのだと気付いた。
膝上にはいつの間にかハルが乗っていて、
撫でてやると嬉しそうにしていた。
ハルは程よく暖かくて、
〝あぁ、春が来たみたい〟
と感じた。
空は晴れて雪は輝き、こう伝えている様に思えた。
〝君の家だけは、僕がいても春が続くんだよ。〟
〝君の大切な、愛犬のおかげで。〟
寒さがあるから暖かさを感じる。
雪に感謝しながら、
そう、心から思ったとある日の夜。
〚雪〛
早朝から雪かきをして、いつもより早めに家を出る
まつ毛が凍って世界が輝いて見える
夜に除雪車の音で目が覚める
冬休みが長い
突然屋根から雪が落ちてくる
窓から眺める分には綺麗
雪かきは二人がかりでやっても2時間くらいは掛かる
足で踏んだ時の感覚が心地良い
信号機に雪が被さって見えない
外出がめんどくさい時の言い訳になる
大変なことのほうが多いけど、いい点も噛み締めて生きていったほうが人生楽しいはず!
車のエンジンで雪が溶けているから大丈夫だと思い、小走りで道路横断したら見事にずっこけた。
よくよく見てみると雪が溶けた後、氷が張っているではないか。
近くの歩行者、それから車のドライバーにも転けた瞬間を思いっきり見られてしまっただろう。
恥ずかしい。最悪だ。
手袋の指先に、空からの白い結晶。
小降りの時の雪は可愛いのにね。
「春が来たら僕は死ぬ。」
しんしんと雪が降る中、一緒に雪だるまを作っていたお兄さんは言う。死ぬという割に穏やかな顔をして言うものだからよくわからなかった。
「...もう会えないってこと?」
いやだなぁ。誰と一緒に雪だるまを作ればいいのかな。ひとりじゃあつまらないし、面白くないのに。
「うーん。君がその気になればいつでも会えるよ。」
「本当?お別れじゃないならよかった!ねえ、もっと雪だるま作ろうよ!」
あはは、わかったよという半分呆れの表情を浮かべるお兄さんを横目に雪だるま作りを再開させる。自分の小さい手ではおにぎりくらいの物で精一杯だったが、お兄さんは2倍近くの雪だるまを作っていてとてもびっくりした。
そうこうしているうちに夕方に差し掛かっていた。17時の鐘が鳴って、よし帰ろうと思ったのに遊んでいたお兄さんがいない。またね、が言いたかったな。探そうとしたけどママが迎えに来たから仕方なく家に帰った。次の日もその次の日も探しに出かけた。でも見つからなかった。諦めて違うことをするうちに段々とお兄さんの事も忘れかけていた。
あれから、成人した私は実家を出てひとり暮らしを始めた。5年前くらいに良き出会いがあって、結婚・出産が続いた。子育てが落ち着いてから実家に帰り、子育てもしつつ惰眠を貪る日々が続いた。
とある日の午後。昨日から続く吹雪がようやく止んで、よく遊んだ公園に歩けるようになった娘を連れていった。雪だるまを楽しそうに作る娘を見ながら、早朝見た夢に思いを馳せる。懐かしいなぁ、また会えるだろうか。
ふと、目の前に誰か立っていることに気付いた。慌てて娘を抱き寄せて見上げると、姿形が変わらない人が立っていた。
「あなた、だあれ?」
娘がそう聞く。
「僕は君のお母さんの友達さ。」
彼は娘に向けていた視線を私へと変える。
「ね、また会えるって言ったでしょ?」
じゃっくふろすと?はがいこくのようせいさんだし...。あなたはーーーって名前でどう?気に入ってくれるとうれしいな。
「雪」 1.8
12月入ると
雪が降ってくる
雪かきを嫌がる大人達
その横には
雪だるまを作って遊ぶ子供
その中それを眺めて微笑みを浮かべる
私の好きな人
あぁ、今日も平和で何より
「ほり、ゆくじゃんごじゃ」
姉さんが、雪を丸くしてミゾレシロップをかけた“雪団子”なるものを手渡してきた。
「あ…ありがとう」
とりあえず受け取るオレ、モンスター姉弟の可愛い末っ子です。
騒がしい正月が過ぎて、胃も心もお疲れ気味で、何だかボーっとしてしまう昼下がり。オレは庭で、姉さんのママゴト相手をしております。
「くるくんてんむすぶも食うけ?」
「あ…はい御願いします」
「あいよっ」
姉さんが、お節料理の残り物の栗きんとん(姉さん用にアレンジされた極甘のヤツ)を、雪で包んだ“栗きんとんお結び”を手渡してきた。
「あ……ありがとう」
そのお節料理を作った、兄のテイちゃんは新年の挨拶回りで村人の家に出掛けている。お喋りな人に捕まると半日以上帰って来ない為、全村人を巡るのに数日がかりなのである。
「じゃてまぐずすも食うけ?」
「…御願いします」
「あいよっ」
ほぼプリンの伊達巻きを雪にのせたお寿司。
テイちゃん早く帰って来て下さい。
生まれてこの方、雪なんて見たことなかった。
「そっか。こっちじゃ降らないもんね」
菅原さんは窓の外を見ながらそう言った。彼女の出身地では、雪が降り積もっている季節だ。
「今日でも割と寒い方ですよ。こっちでは」
「私だって寒いよ? 風が冷たくて痛い」
「そうなんですか」
菅原さんは湯気の立ったコーヒーをかき混ぜながら「そうだよ」と言った。
「雪が降る。って、どんな感じです?」
カップに軽く触れる。ホットココアはまだ飲めそうな温度ではなかった。
「どんな感じって言われてもなぁ。私にとってはそれが当たり前のことだったし」
「それもそうですね」
「強いて言うなら、『鬱陶しい』かな」
鬱陶しい、か。まぁ、それが雪国出身の人達の本音なのかもしれない。少し寂しさの残る結論だけど、寂しさを感じるのは、知らない人間の身勝手さだ。
渋い緑色のエプロンを着けたウエイトレスが、パンケーキとワッフルを運んでくる。お礼を言ってお皿を受け取り、菅原さんの方へワッフルを置く。
「美味しそうだね」
言葉には頷きを返した。手を合わせて相手を伺う。視線でタイミングを測りながら、いただきますと声を合わせる。雪国出身でも島国出身でも、このくすぐったさは同じなんだろうか。
「雪、見てみたいの?」
パンケーキを食べ終えて、菅原さんがワッフルを頬張るのをぼんやりと眺めている時だった。
「そう見えました?」
「ちょっとだけ、感じたかも」
もう温くなったコーヒーを、菅原さんは優しくかき混ぜた。別に飲みたくなったわけじゃないのに、ホットココアに手を伸ばした。
「違う世界。って感じがするんです」
そこかしこに雪が積もって、歩くと足が埋もれていってざくざくと愉快な音を立てる。視界は真っ白に染まって、吸い込む空気の冷たさに冬の厳しさが混ざっている。
「でも、今はニュースで見られますからね」
雪かきの大変さを語る大人達と共に。それにがっかりしなくなったのは、自分も子供ではなくなってしまったからだろう。
「ここは、海が綺麗だよね」
「ですね」
菅原さんは何故か笑った。
「塩害がーとか、きっと君は言わないんだろうね」
「それは、海の美しさを否定することにはならないですからね」
「そっか、そうだよね」
菅原さんは何かに納得して「そろそろ出よっか」と言った。ごちそうさまも忘れずにしてからカフェを出た。
「君はさ、私のことどれくらい好き?」
次の目的地は少し遠くにある。そこまで一本で行けるバスを求めバス停探しの旅をしていたら、菅原さんが突然そう言った。繋いだ手が、少し強く握られた気がした。
「どれくらい、ですか」
「例えばさ」考える暇を与えずに、菅原さんは続けた。
「来年の今頃、私の故郷に一緒に行こうよって言ったら、ついてきてくれるくらいには好き?」
そう結ばれれば、言いたいことは伝わる。
「菅原さんが一緒なら、どこにだって行けるくらい、です」
どこまで行けるくらい好きだろうと考えたら、地球を一周した。どれくらいと聞かれれば、そう答えるしかなかった。
「南極とかも?」
訂正、南半球は想定外だったかもしれない。
「……善処します」
菅原さんは満足そうに笑った。とりあえず、防寒具を買い揃えないといけないなと、雪景色の中に立つ自分を想像して、そう思った。
雪
雪が白で良かった。もし黒だったらと思うと目を覆いたくなる。
「東海道五十三次 蒲原 夜之雪」。深々と夜の村に降り積もる雪。静岡の蒲原に、豪雪の可能性は低い。だが、村人とその足跡を見ると、物語が確かにあると感じられる。広重が謎で魅了してくる。
浮世絵は和紙だ。絵師は、和紙の肌地で白を見せることがある。つまり、雪の白も月の白も和紙の白なのだ。もし雪が黒だったら……。
いや、北斎も広重も春信も、それでも僕たちを魅了する術を見つけてくれたはず。
雪。そういやどっかで大雪警報が出てたのをネットで見たな。雪が降る地域は大変だね。
とはいえ雪にあまり縁がない地域は雪の対策を知らないからそれはそれで大変なことになることもある。
今年はまだ雪が降ってないけど去年は雪が降ってちょっと困った。雪そのものは大したことなかったけど雪のせいで水道が凍って水が出なくなった。
今まで雪で水道が凍るという経験がなかったからどうすればいいのか、時間がたてば直るのかと色々心配になった。
結果的に何事もなく終わったけどあれはほんと不安になる出来事だった。もし水道が破裂とかしたら修理代俺持ちか?とかな。
雪が降るくらい寒い時は水道をちょろちょろと出しておかないといけないらしいね。多分知識としては知っていたけどああいうのは雪国の話だと思っていた。
今年は雪が降らないしあまり寒くないしで楽な冬だった。せっかく買ったスノーブーツの出番がなかったことは残念だけど。
昨日の夜は凄い雪が降っていました。
明日から学校が始まるんですけど、普段にチャリで行ってるんですよね、
だけどうちの学校頭おかしいんで雪が少しでも降ってたらチャリで登校しちゃいけないんですよ。
だから明日は学校に40分かけて徒歩で行きます。
あんな楽しくないとこに40分もかけて行きたくないだが。
不登校なりたい。
あの頃の雪は嫌いだった
手足は芯まで冷えたし、膝につきそうなくらいでいかんせん歩きにくい
でも、今周りをみるといなくて陰に生きる雪が愛しく感じる
過去の過ちが今目の前にあるのかと冷たい風に思った
#雪
雪かぁ。
小さい頃は雪が降る度に喜んでた
でも最近はどうだろう、、。
【雪】
真っ白な雪
あの日以来見てない
9年前に遠い町へ引っ越したクラスメイト
9年前はたしかにこの町に彼はいて
きっと彼も同じ景色を見たのだろう
当時彼は、何を想ったのかな?
私の町ではあの日以来、雪は積もらない
今、彼が生きている町では雪は降るのかな?
あの日と同じ景色とはいかない
あの日のことを彼は忘れてしまったのかもしれない
けれど
もしも今後、私の町で雪が降ったら
なんだかあたたかい気持ちになる気がする…
相手は忘れてるかもしれないけど、私は覚えている
古い記憶が同じ景色と共に
『あの日』の再来を果たしてくれそうだ
貴方はいつの間にか私を見るのを辞めてしまった、まるで雪で遊ぶ子供が溶けた雪に興味を示さなくなりまた遊びたいねなどと雪を過去の事にするように貴方は私を過去のものへと変えて死ぬ事に浮気したのだ。貴方は最低な人だ。最低な浮気者だ。
夜中に降り積もった雪が
太陽の光を浴びて
きらきらしている
青い空と
真っ白な雪
美しい冬の風景
#雪
#80
雪
俺たちのいる所には雪は降らない。代わりに年中真っ白な花が咲く。何の花かはわからない。
人間の真似事しているとその花を渡してくる少年がいる。少しそいつのエピソードを見よう。
人間界に来て早四日、俺に懐くようになった人間がいる。名をネイサンという。
俺と話すようになってから あの花を渡してくれるようになった。
「シスターサーシャ、今日のお花です」
「今日も?ありがとうネイサン」
毎日毎日嵐だとしても
そういう日はロトに危ないから来るなと怒られる
ある晩、魔物狩りをしていると様子がおかしい魔物がいた
ある日ネイサンが魔物になってどうしようもなく叶が殺してしまったというはなしを話す
そこでネイサンのエピソードは途切れた
はー、今日はいいお天気ですねぇ。
名乗り遅れました、椿です。
こんな日は美しい椿の花達も喜ぶでしょう。
何故って、雪化粧した椿は一段と美しいですから。
人間が化粧をして楽しむ、喜ぶのと同じ心理ですよ。
え?椿も喜ぶのかって…
ふふん、分かってませんね。椿の花にも喜怒哀楽くらいありますとも。
雪化粧した椿はいつもより楽しげで、喜んでいるような気がするんですよね。
私も今日は楽しいですよ。雪が降ってますから。
それに、雪で雪合戦するのもいいですね。
雪だるまを作ったり、相当積もっているならかまくらも作れるかもしれませんね。
いっその事散歩に出られます?冷たいながらも澄んだ空気に雪景色の相性は悪くないでしょう。
気をつけてくださいね、雪道は楽しいですが帰り道は溶けて水になってるかも。
私は雪景色の中雪だるまを作ってきます。
では、椿はこれにて失礼します。
「雪が溶けたら何になるでしょうか〜?」
「は?」
水になるに決まっているだろう。
なんでも有名な漫画では、綺麗で一途な女子が「春になるんですよ」と言い、凍てついた男の心を溶かしていくんだとか。
「手袋は確かに受け取った。では」
年末、ストーカー女子高生に成り行きで手袋を貸した。
面倒だから返さなくてもいいと思ったが、手袋が辱めを受けたままになるのはいい心地がしないので、仕方なく受け取った。
そうしたらこれだ。妙な問いかけをされ、彼女は完全に漫画のヒロインになりきっている。危ない、逃げたい。
「待って待って待って!少しは話をさせて!」
「頭のおかしい人間と話す暇はない。これから出勤だ」
「今年もよろしく!」
「するわけないだろう」
「あっ」
どしゃ、と音を立てて彼女は転んだ。上体は起こしたが、全身雪まみれだ。
「うっ……新年早々、こんなのって……」
そして、泣いた。
人目も憚らず、彼女は手で顔を覆って泣き始めた。
「フラれるし、転んで痛いし、雪まみれだし……」
通りすがる人々の視線が痛い。転んだ女子が泣いていて、そばにいる知人らしき男が棒立ちしているのだ、当然かもしれない。
彼女はストーカーで、俺とは関係……なくはないが、被害者は俺で。だがそれを説明する余地はない。このままでは完全に悪い男と認識されてしまう。
俺は、世間体を取ってしまった。
「大丈夫か?」
躊躇いながらも手を差し伸べる。すると、泣いていた彼女は何が起こったかわからない顔をして硬直した。
「ほら」
手を掴んで強引に立たせた。世間体が大事なので、いつまでも地べたに座らせておくわけにはいかない。
「ありがとう……嬉しい」
「無事ならいい。俺はもう行く」
冷たい言い方になってしまったが、もういい。あまり関わると調子に乗ってきそうな気配を察知した。早くここから離れよう。
「あの!」
まだ何か、と首だけで振り返る。彼女はさっきよりも顔を赤くして言う。
「雪が溶けたら、恋になってるといいな……!」
「ならない!」
【雪】
雪
今年も降ってくれないかなって思う。あの白い雪景色がまた見たい。
儚い景色の見れる冬が私は一番好き。