『開けないLINE』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
✦開けないライン✦
僕はラインを開けない。
ラインはよく第一人称に悩む。
自分の名前で言うのももう大人の方の自分には痛い。
だからって「私」もかしこまった感じに思える。
こんなことで考え過ぎだって自分でも思う
だから「僕」を使った。
「ボクっ子?キモッwwっまあ嘘なの知ってるよごめんごめん」
「一人称さやっぱ結糸は冗談が上手いよな」
あーやっぱそうか普通の反応だよなと思う同時に。
自分の自由を一つ失っていく気がした。
登山家は
そこに山があるから登ったのであって
そこに山がなければ登らずに済むのである
よってこのLINEは来てなかったことにする
そうすれば山は無かったことになり
危険を冒してまで山に登ろう、などという気持ちにならなくて済むのである、
と
山に登ったこともないクセに
謎の登山家目線で無茶な理屈をつけてLINEを無視することにした
完全に詰んでいる
完全に詰んでいると人は新たなルールを設けたくなる
藤井くんに全力で詰められた私は
王手を受けたこの土壇場から
全歩兵をト金にするべく
将棋のルールを歴史ごと変える手立てはないかと画策する
実は今しがた、彼女からLINEが来た
冒頭の文書だけ見るに
恐らくこのLINEをタップして開いたら
彼女とはさよならだ
私は今宵
目の前の山を消し飛ばし
将棋のルールを変えてみせる
『開けないLINE』
友達もそんなにいないのでLINEが開けなくても然程問題はない。ただ唯一困ると思ったのはYと連絡が取れなくなること。彼女とはずっと友達でいたいと思っている。昔よりコンタクトを取る機会はずいぶん減ったけど、誕生日だけでもおめでとうを伝えられたらそれでいい。欲を言えばいつか彼女に会ってみたい。
開けないLINE
開けないLINE
僕は弱いからいっつも逃げてばっかで
知りたくない、何も知りたくないから
君の最後の言葉からも逃げて
そうやってずっとずっと逃げて
この先も一生開くことの出来ない君のLINE
それなのにもう届かない君からのメッセージを
僕は何故か待ってる
「ふたりで飲みに行かない?」
酔ってお互い肩を組んで歩いた日も。
好きな女優の話でげらげら笑った日も。
ふたりで盛大な線香花火をした日も。
無邪気に笑う貴方の横顔を見てときめいた日も。
貴方が私の友達とお付き合いをすると分かった日から、もう二度と来ないと分かっていた。
貴方は私の友達であり、今や私の友達の彼氏。
私は友達の幸せを、そして貴方の人生を壊したくない。
開くことを躊躇っていた貴方のLINEを開いた。
「今度は3人で会おうね」
いっそ、タイムカプセルみたいに地面に埋められたらね。
#開けないLINE
【開けないLINE】
早い内に携帯を持った
周りが持つより早かった
今で言うガラケー
それでもその当時では画期的なアイテムだった
次第に通信手段は通話からメールになった
今のように機能やアプリがある訳でなく
ちょくちょく見るものでは無いが
彼女や友人達から頻繁に来るメールに対応するため
こまめに見るようにしてたと思う
「今、何してる?」
「明日、遊ぼう」
「集合しない?」
「今から〇〇〇行こ~ぜ」
「飲み行こう」
「〇〇〇で〇〇と飲んでる」
「今から行く」
割とタイムリーな会話が行き来してた
そしてLINEが登場した
確かその当初も返すスピードを求められる風潮だったと思う
スマホになり画面を眺めるタイミングも増えた
動画しかりゲームしかり天気に情報や買い物まで
他の何かしてても画面の上に
ぴょこんとLINEの通知が表示される
返事が遅れて
相手を不快にさせる事もない
相手に伝わった事も確認出来る
ところが最近
後輩達と話をしてると
〇〇さんは返信が異常に早く
こちらの返信が遅れると催促が来る
と困り顔
その〇〇さんは俺よりは若い
さすがに催促はしないが
俺も目に止まればすぐに確認し返信する
特に相手にスピードを求める事はないが
これはもしかすると
スピード=礼儀
では無くなってるのではないか
俺も不快を振り撒いてるのではないか
そしてLINEには既読も表示される
そう思うとオジサンは最近
LINEをなかなか開けないでいたりする
#開けないライン
「どうしたの?突然。」
「ちょうど、こっちの方に用事があって来たから顔出したの。」
インターホンを鳴らしたのは、小学校からの幼馴染のサチだった。
「そうそう。来月、プチ同窓会があるんだって。連絡、きてる?」
「小林くんが、モモにも来てほしいって言ってたよ。」
小林くんとは、数年前に喧嘩したままだった。
サチが帰った後、久しぶりに小林くんのラインを開いてみた。
あれ?開けないライン
何故か、小林くんのラインだけ開けなかった。
「開けないLINE」
君の返信の内容を見るのが怖くて開けない LINE。
でも今日は 勇気を出して見てみた。
そこにはポジティブな返信が書いてあった。
僕は見て良かったと思った。
持つべきものは友達だなと心から思う。
チャレンジ43(開けないLINE)
私は基本的に、届いたメッセージには目を通すことにしている。知人とケンカしていることも、今のところない。だから、開けないメッセージはない。ただ、返事を書く際に気を遣う相手は何人かいる。言葉を選び、考えながら文面を作る。メッセージアプリでも、手紙でも、相手を思いやる姿勢は大切にしたい。
今回の課題は、どんな主旨なのだろうか。別れた恋人から来た文面を読まずにいる、削除しないでいる。美しい恋愛小説のような内容を期待されているのだろうか。
私が最初に思い浮かんだのは、詐欺などの、開いてはいけないメッセージについてだった。夢がない。
そのたった二文字が、どれだけあたしの心を乱すか分かっててやってるんでしょう。
お題:開けないLINE
開けないLINE。
ただ気が向かないだけかもしれない。でも、それも、未読の理由の一つになり得るのだ。
私はまだ信じていた。君が、私の期待通りで、意思に反さず、忠実で誠実であると。この手元にある機械なんかで、現実をすり替えられる事は無いと。
僕はいつも恋をしていた。見目に惚れ、口調に惚れ、思考に惚れ、その言葉に心を打たれた。それがただの鞭でも、布団に包んだ鉛でも、ドブに埋まってしまった宝石のように感じた。
多分きっと、只々単純で、無垢で潔白で、愚かだったのだと思う。自分の中にあるモノ以上を疑わず、無いものとして目を閉じた。
誰の警告も聴こえず、季節の音すらも忘れた自分に、残るものがあるのかも、考えられなかった。
一度開くと既読の付くLINE。いくら長押ししても目に映ってしまったモノに変わりは無い。
向き合おう。と、簡単に言う。
でも、だって、どうしても、それはむりだ。
ならば捨ててしまえば良い。そんな機会は。
開けないLINE…
Re:Re:Re:Re:Re:Re:はサイコーだったな^ ^♡
毎日溜まっていくLINE 。
もう100件を軽く超えていた 。
LINEを見なくなってもう随分と経つだろうか。
疲れていて 、見る暇もなくしてしまった 。
両親は今 、何をしているのだろう。元気かな 。
そういえば 、あの子今どうしてるんだろうな 。
見れない姿 。
もう見えない 、皆の姿 。
『 ねぇ 、如何していっちゃったの? 』
そう冒頭に綴られている文章 。
押したいなぁ…既読付けたいなぁ…、、
賃貸の部屋 、散らかって足場も見えない部屋なのに
その空間には誰もいない 。
ただ 、腐敗してドロドロになった自分の遺体だけが
残っていた 。
「 最期にもう一度 、会いたかったなぁ…。 」
開けないLINE
開けないLINE?
今の状況すぎてびっくりだよ
開けないの
通知をオフにして
そうしたら一晩通知がこなくても
悲しくならない
開けない未読のLINEがある。
メッセージをくれた相手はとても良い人なのだが、つい最近行き違いがあった為、読むのを保留にしていた。
いい加減逃げているのも良くないだろう。
勇気を出して、アイコンをタップする。
開いてみると、何やら物騒な字面が並んでいる。
思わず心臓がヒヤリとし、怖さのあまり反射的にLINEを閉じようと思ったが、思い直した。
メッセージをくれるには、何か理由がある。
時間を割いてまで言葉を紡いでくれたのだ。
全文読んで傷ついたとしても、それすらも学びとすれば良い。
覚悟を決め、メッセージと向き合う。
メッセージの中に内在する「冷ややかな印象の言葉」を受け止める度に、身が切られていくような感覚がする。
それらを反省材料として拾い上げ、言葉の中を縫うように進んでいくと、胸の奥に温かみのようなものが広がっていった。
不思議だ。
相手のことを100%理解している訳では無い。
それでも、これまでの経験から相手の事を優しい人であると、心は信じて疑わない。
そのせいなのか、言葉の奥に優しさを見つけ出してしまう。
メッセージをくれた相手の思いすらも──。
感じたことは、幻かもしれない。
第三者から見て、この感覚は愚かな事であるかもしれない。
それでも──
構わない。
返信をタップし、キーボードに向かって指を滑らせる。
打つ言葉は決まっている。
「ありがとう」
開けなかったLINEの先には、人を信じる道が続いている。
それは勇気を伴う事だが、自分で決めた事と思えば後悔することもない。
間違えたならば、学びにすれば良い。
自身が体験する物事は、自分のためになるのだから。
きっと多くの人は見慣れているだろう、緑色のアイコン。
相手と連絡をとるには、このアプリが必要不可欠といっても過言ではない。
連絡をほとんどとっていない人は、奥底の方へと沈んでいってしまう。
そうなれば、存在すらもいつか忘れてしまうのだろう。
そうなってしまわぬように、ピン留めという機能があるのだろうか。
私は唯一、一人だけトーク一覧の上部に繋ぎ止めてあるアイコンがある。
このピンを外してしまえば、すぐに埋もれてしまうだろう彼を未だにとめている。
ここをタップすれば、あの日々が戻ってくるだろうか。
こんな白々しい画面越しからでも伝わる温もりを、思い出せるのだろうか。
いつもは、すぐ既読になっていたのに、最後の一言はいつまで経っても未読スルー。
ひどいよね。
私たちは、未読によって繋がれているのだ。
もう、永遠に進むことのないトーク画面のように、私は動けないままだよ。
いつの日か既読になることを願いながら、でももし、本当に読まれてしまったら怖いから、
開けないLINEは、私の思いと共に、アプリの容量をとり続けるのだろう。
開けないLINE
"あけない"のか"ひらけない"のかで若干話が変わってくると思う
いないふりしたり
長考したり
下書きしたりで
執着しすぎである
感情のこもる電脳の海にラスボスが次々現れる感覚
でも送っちゃったあとの自分の言葉がラストなとき心が追いつかなくって
うわーこれでいいのかなってなって
逆に既読のつく瞬間が開けれないなんてこともある
開けないっていうか、開きたくないって言うか、なんて言うか、ずっと放置してるLINEならあるよね。
ほら...コラボしたスタンプが欲しいがために友達追加した公式LINEとかさ。
正直興味無いし。またコラボするかなーーーーって思うとブロックできないし。毎回毎回通知来ても非表示にしてる。
そういうLINE、ひとつくらいあるよね?
『報告書』
封筒が歩いて私のもとへ 梟に見つめられ 午前3時
取り留めもない 報告の類いを目にしてる 紅茶が欲しくて迷宮入り 明日は少し贅沢なチョコレートを買おうと考えている