『開けないLINE』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
貴方からのLINE
― 元気にしてる?久しぶりに会えないかな。 ―
未だに開けないまま残ってる
ごめんね
「もう私たち終わりにしよう」
涙で歪む画面
震える右手親指でスクロールした文字
直ぐに既読がついて急いで画面を閉じる
ポコン
【新着メッセージが1件あります。】
決死の覚悟が揺らぎそうで開けない
大切にされない恋なんてやめるって決めたんだ
さよなら。私だけがだいすきだった人。
_____________
好きな人からのLINE
すごく待ってたのに
開けない。何でだろーな。
_____________
Theme:開けないLINE
開けないLINE
彼女はわたしのタイプだった。
経営する喫茶店で落語会があり、夫婦で出かけているうちに親しくなった。ノーメイク、地味な身なり。会話から美的感覚が鋭いのがわかった。わたしには、そこが魅力だった。
正月のLINEを送った。既読がつかない。忙しい?
夜になり、隣の部屋で夫が電話してる。誰?
しばらくして夫が部屋にきた。
ジルベールのママ亡くなったって。息子さんから電話があったよ。
神様、素敵な人からもって行かないで!
開けないLINE
開ける主人のいないLINE
好きな人からの一通のLINE
好きな人ってだけで毎回緊張しちゃう
開けないLINE
どんなLINEがきてるかぐらい私にだって分かる。
だからもう少し現実から離れさせて。
やりたい事をやるべきだ
やってはいけない事もやってみるもんだ
言いたい事は言うべきだ
言ってはいけない事も言ってみるもんだ
死ぬまで失敗するべきだ
成功はただのラッキーだ
悪いのは自分
悪いのは自分 良くするのも自分
私からの卒業がそこで待っている。
高校時代の友人からしつこく連絡が来る。
その友人のLINEの内容が全く理解ができず、メッセージがどんどん溜まっていき、気がつくとメッセージの数が100件になる時もある。
向こうに着いて
先に行ってるお父さんに会えたら
電話するって約束したのに
まだ電話は鳴らない
お父さんとは無事会えたの?
気になっていたこと全部聞けた?
約束したから待ってるのに
天国は居心地が良すぎて
電話する暇もないのかなお母さん
LINE、それはチャットでコミニュケーションを
とることのできるSNS。
皆は毎日何回LINEを見る?
朝に起きてすぐ見たり、暇な時に見たり…
皆がそのように使っている中、私は
LINEが開けない。
いや、本当は
開かないようにしているのかもしれない。
私には好きな人がいて、LINEでだけ会話ができる。
けれど、その好きな人はもう他の人と居て
私の事なんてどうでもよくて
前まで話していた会話を見れば苦しくなって
どろどろに溶けてどうしようもないような感情
なのにさらさらと流れていってしまうような
空虚感を覚えた。
良くないのはわかっていても嫉妬をしてしまった
一緒に仲良く過ごしただけの時間ですら愛おしく
それを思い返してしまうのが嫌で嫌で
それに嫉妬をしてしまう自分が憎くて仕方なくて
とても、苦しくて
そんなだから私はLINEを開けないんだ。
偽りのない言葉を送りたいから
落ちてる時は 開けないライン
いつもの自分が戻ってくるまで
通知画面しか開けないライン
24時間 いろんなわたし
24時間 つながっている
開けない時は 思索の旅路
本当のわたしを探してる
心からの まっすぐな言葉を見つけ
意を決して、画面を開く
心からの言葉でしか 人と人は
繋がれないなら
心の繭を 紡いで 紡いで
言葉の糸を 編んでゆく
編んだ糸には ずっと残る
繭の肌触りと 作者の務めが
そんな気持ちで
今日も 開けないラインを
弱気に パンチして
意を決して 開いてく
サナギから脱皮して
新しい自分に出会うかのように。
言葉
貴方に毎日「おはよう」って言って始まって、「おやすみ」って言って1日を終わりたい。
いつからそんな夢を見た?
いつからそんなことを考えるようになった?
言葉を交わせなくなったと気がついた時だ。
言葉って大事なんだなって思った。
言うだけでスッキリするし、生きてるって気がする。
だから、貴方とLINEをしてみたい。
まだ開けられない貴方とのLINE。
<開けないLINE>
______________
君からのLINE
「好きな人いる?」
なんて答えたらいいかわからなくて
「あなたはいるの?」
例えばそんな質問した時
「いるよ」
そう言われたらどうしよう。
私と違う学年、クラスだったら
そんなことを考えてしまって
開けないLINE
_______________
夏休みが明け、新学期が始まった。
夏休みの間に会えなかったクラスメイトたちと宿題が終わらなかっただの、海外へ旅行に行っただの他愛も無い話で教室内が盛り上がる。
そこへ担任が入ってきて、お決まりのセリフで生徒たちの気を引き締めさせ始業式を卒なくこなしていった。
そんな中ぼくは1学期の間に話せなかったクラスで最も人気のある女子、中新井サヤカさんと登校中に何かのキッカケでLINE交換ができて有頂天になっているところだった。
ぼくたちの学校は校則が厳しく学校で授業を受けている間はスマートフォンを貴重品として預けなければならない。
LINEを交換してすぐに貴重品係から回収されてしまい、未だに彼女へスタンプさえ送れておらずどんなものを送ろうか、それとも無難な挨拶か、いっそのこと休日に遊ぼうと誘ってみるべきか……。
こんなことばかりを悶々と考え時間は過ぎていくのだった。
お題:開けないLINE
開けないLINE
貴方から来る連絡が自分の思ってるものと違うから
開けないLINE
開けないLINE
ポキポキ
軽快な音を立て
メッセージの受信を伝える
まだ開けない
ポキポキポキ
音は鳴り続け
気持ちを囃し立てている
ちょっとまだ
ポキポキポキポキ
あまりにもしつこくて
ついうるさいと思ってしまった
まだなんだよ
シン…
あれれ、あれれ
もう通知音は鳴らない
ずっと圏外から抜け出せない
まだまだらしい
それも伝えられない
LINEが開けないんじゃどうしようもない
新着メッセージが2件あります
『 開けないLINE』
君からLINEがきた、君のLINEを見たいけど怖くて開けない
開けないLINE
私は友達が2人しかいない。
1人は幼馴染。
1人は会ったこともない人。
寂しいとは思わない。
こんだけ生きてて、
こんだけ1人だと慣れるもんだ。
だからLINEで開けない内容なものはない。
開けない理由がわからない
おばさんになりました。