開けないLINE
彼女はわたしのタイプだった。
経営する喫茶店で落語会があり、夫婦で出かけているうちに親しくなった。ノーメイク、地味な身なり。会話から美的感覚が鋭いのがわかった。わたしには、そこが魅力だった。
正月のLINEを送った。既読がつかない。忙しい?
夜になり、隣の部屋で夫が電話してる。誰?
しばらくして夫が部屋にきた。
ジルベールのママ亡くなったって。息子さんから電話があったよ。
神様、素敵な人からもって行かないで!
開けないLINE
開ける主人のいないLINE
9/1/2022, 3:22:29 PM