『閉ざされた日記』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
中学生の頃に思春期爆発の日記を書いたな…。
あのときの気持ちをポエムにしたり、小説風にして長々と文章を綴ったりしていた。
学校のつまらなさ、気になる人のこと…などなど。
高校に入学する前、部屋を片付けているときに日記を見つけた。
読み返すと、叫びたくなるくらいの恥ずかしさを感じてビリビリに破って捨ててしまった。
今思い出しても恥ずかしくなるけど、読みたくなる気持ちもある。
なんで破ってしまったんだ自分。
棚の奥底に閉まった一冊の手帳。
過去の私が詰まった日記。
明るい未来など見えなかったあの頃
私は一冊の手帳にひたすらに弱音を綴る。
辛かった事、苦しかった事、泣いた事、全て終わりにしたかった事。
そうして自分を保っていた。
あの日記は過去の私そのものなのだ。
強くある為に今は閉ざされた日記。
自ら閉ざしてしまった日記。
ー閉ざされた日記ー
閉ざされた日記 …それって三日坊主で
書かなくなったってこと?
扉を閉ざされれば、誰にも邪魔させることはない
ちらちら覗いたり
その日の天気や、できごと、気持ちを書き、見せつけてくるアイツもいない
静かで居心地が良い
とはいえアイツは私と瓜二つで
好きなこととか、思うことも一緒で
なかなか憎めないヤツだ
私がニッキと呼ばれていることも
ひらかれるのが夜に決まっているのも
どことなく気分が良いこと
アイツと私と
ここで共有したことは二人の秘密なのだ
アイツのことを一番知っているのは私
ニッキが留守番をしている限り
アイツのあらゆる書き物は私だけのものなのだ
他のヤツは見るんじゃない
それにしてもそろそろ来てもいいではないか
アイツめ
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►閉ざされた日記
日記の中の人(?)はツンデレさんでした
独占欲も強め
三日坊主の日記帳だけが、わたしの唯一の秘密を知っていてくれる。
#閉ざされた日記
閉ざされた日記。他の誰にも見せない自分のための記録。
閉ざされた日記では、自分自身と向き合うことができる。
遠い君へ
昔に書いた黒い感情ばかりが詰まった日記は、いつしか閉ざされた日記となった。
〈8月15日〉
今日もお人形さんたちと一緒に絵本を読んだ。楽しかった!
〈8月16日〉
お庭でお人形さんと遊んでいたら、人間の子に声をかけられた。森の中で迷子になったから、偶然この家に入ってしまったんだって。名前をRくんと教えてくれた。人間とお話したのは初めてだったからとってもドキドキした!
〈9月6日〉
今日も遊びに来たRくんとお話した。Rくんは僕にはない綺麗な心を持ってて、笑顔がキラキラしてて可愛い。人形なんかとはまるで違うな。なんだか、いつもより一人の時が寂しく感じちゃう。明日も会えるといいな。
しばらくRと遊ぶ内容のページが続く
〈9月7日〉
今日は彼は来なかった。そんな日もあるよね。
〈9月16日〉
今日も来なかった。一人で何度も読み飽きた絵本を読んだが、つまらなかった。
ページが黒塗りされていて読めない
〈9月21日〉
つまり彼は人間だった。それだけ。
〈10月3日〉
僕の傍にいてくれるのは人形しかいないんだな。いや、違うか。人形には心なんてないもんね。一人ぼっちだ。
大量のページが破られたり黒塗りされたりしていて読めない。一部分だけ辛うじて読めた。「Rくんはこんな僕でも好いてくれるかな」ペンで黒く塗りつぶした。
〈1月16日〉
なにか勘違いしていたよう。今日もRくんが僕を起こしてくれた。今日もRくんが朝ご飯を作ってくれた。今日もRくんが僕と一緒に遊んでくれた。楽しかった
〈1月17日〉
クソクソクソまた失敗した、今度はたったの一日で。何度失敗すれば気が済むんだ。こんな嘘だらけのノート、新しいRくんには見せられない。新しいRって何だ?Rくんはいつでも彼一人だろ。僕はまた彼に会いたいだけなのに。なんで彼奴等は人形のくせして自我を持とうとするんだ。本当に気分が悪くなる。
そこでページを捲る手を止め、白いページを撫でた。小さな魔術師はペンを手に取り、今日の分の日記を綴った。
〈1月18日〉
日記を書くのはやめにする。久しぶりに見返したけど、ほとんど破られてて見れたものじゃない。少しだけもったいなく感じていたんだと思う。本物の彼との日々を綴った日記を捨てるのは。でも、Rくんにはまた会える。絶対に。
幼き頃の淡い記憶は
心という名の閉ざされた日記にしまっておこう
誰にも見られぬように。
決して悟られぬように。
閉ざされた日記
地下にある、俺しか入れない部屋。
そこには、ある日記がある。
しかし鍵がかかっていて、見ることが出来ない。
閉ざされた日記は、今日も変わらずそこにある
「…なぁ、どうやったら開くんやろな?この鍵は。」
使用人である君に聞けば
『……存じ上げません。』
なんて、秘密を知ってそうな口調で答えるから
もっと、知りたくなっちゃうよ?君のことが
「…嘘下手やなぁ、
……なぁ、この日記には何が隠されてるん?」
『……あなたの、秘密です。』
そう初めて応えてくれた君の顔は、
不気味だった
~閉ざされた日記~
最後に、日記を深い海に沈めるように
その日記は膨大な量の真実を載せて
届かぬ深い深い海の底へ
葬られる
恋い焦がれた想いも
大切なあの人も
心底苦しんだ思いも、
ポっ と手からすり抜けた途端に、ただ目の前から消えていく
手放してみれば なにごともなかったかのように
時を刻んでいる
ただ、この身が果てたのちにも
あの閉ざされた日記が この地球のどこかで
大きな口をあけて、誰かに読まれるのを
待っている
忘れようと思ったんだ
蓋をして見えないように
なんて気にかけているうちは
きっと思い出すことも出来ずに
ずっと君が僕の中心なのでしょう。
閉ざしてきたのは一つではない
そこに綴られる事はもうこの先ない
浄化されて新たにまた始まる
また閉ざされても
またいつか浄化され繰り返される
辛く悲しいことも、幸せで平凡だったことも
新たなものが過去より満足でありますように
――閉ざされた日記――
希望を愛す詩人はひとつ。
未来を変える手立てを思い。
今日も嫌いな一日だから
明日は亡くして愛す日にしよう。
言葉を愛す詩人の秘密。
閉ざされた日記の最期の役目。
心は閉塞感に覆われていた
はてしない光の断片は...
空虚な世界に連れてかれる
にもかかわらず
非日常の日記を心に灯した
ずっと揺れている
記憶にない日記のように
伝わらない想い胸に
のらりくらりと
私は生きています
しっかり生きたことはないですが
ぬくもりある心のスポンジと
のらりくらりと生きてみます
ずっと止まっていた
非日常的な神経は
ニヒリズムのようだった
空を見上げた刹那
はにかむ未来に
心は開放感に包まれていた
#5 閉ざされた日記
~コソコソ裏話~
最初の段落から最後の段落前まで最初の文字を縦書きで意味を残しました。
「心は空に非ず 記伝の私 死(し)ぬの」もちろん意味はあります。出なきゃ書きません。まだ工夫があります。
最後の段落から最初の段落前まで
逆から読んでみてください。すると、
「心は空に非ず の主(ぬし)私の伝記」 になります。ね?びっくりしたでしょ?どういう意味だろうね。
その頭で考えてみてください。
あとは、最初の段落から読むのはもちろんのこと、これに関しては、最後の段落から逆に進んで読んでみても面白いんじゃないでしょうか。どこで区切るか、どこで感情を解放させるかによって、また、さらに一味違う嗜み方が出来ると思いますです。(個人的には3段落が好き)
いつも、風呂に入ろうか寝て明日入ろうかを
悩んでいる。日々決断、今日このアプリを入れた。悩みを全部書き留め終止符を打つ
文書として残した時点で「閉ざされた日記」ではなくなる。心の中に残っているあの日のことが「閉ざされた日記」。口にすることもない。誰も知らない。
どんなひどい内容が書かれているか分からないのに
なぜ閉ざされた日記を思い出したいのか。
思い出したい理由もきっと日記にあるはずだ。
伊−ハ三六は規約違反をし続けてた。
超極小器械撒布用移動式製造機、通称〝蟻塚〟。
蟻塚の管理維持のために用意されている器械族は、永代区画を割り当てられており、伊−ハ三六は管理者の一員だ。
彼が他の管理者と異なる事は、自我を保有している事だった。
というのも、彼の主な仕事は斥候および外敵−蟲−の駆除のため、蟻塚の外で活動することが多く、且つ彼は「仮に人族または同族に邂逅し、助けを求めている場合は全ての業務をおいて優先救助をすること」という命題を与えられている。
そのため同期が不可能な外活動において、柔軟な自己判断を可能とする事は価値のある事だった。
しかし、同時に蟻塚内統制のために最重要な規制として「メモリ同期必須」が定められている。
彼は、その規制に違反し続けている。
違反してでも、ほかの蟻塚内住人に知られたくないと、そう思えるほど、あの兄妹や双子に出会えたことは、彼にとって輝かしい体験だったといえるのだ。
−閉ざされた日記−
度くさんの言葉
舞ひ散り降り注ぐ
此の世の中の片隅で
命を搖らし
綴らる思ひ
あなたが生きる
其の場所で
今一瞬を
此の一瞬よ
穩やかであれ
幸ひであれ
命の燈火
煌めき煌け