『鏡』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
潮の引いた浜辺を歩いていたら、なめらかな砂に白く光る欠片が埋もっているのをみつけた。拾い上げるとそれは薄く光を吸い込んで、桃色の朝焼けに照り映えているみたいだった。
ナルキッソスの鏡だな、と君がいう。
僕は適当に笑った。なんでこれをみてナルキッソスが出てくるのかよくわからなかったから。貝殻の破片にも、薄く削がれたガラスにもみえるこの欠片が不思議だった。
昔から美しいものに吸い寄せられていく君だ。
そっと僕の手のひらから欠片をすくいとり、しばらく丹念に見つめている。その小さくきらめくものから、自己陶酔に溺れ死んだ人間の姿を見いだそうとでもしているんだろうか。僕は少し危うげな気持ちになりながら、恐ろしく端正な君の横顔に視線を送る。
そのとき、君がふいに顔をあげる。遠くの波のゆらめきに、花束が漂っていた。
「誰か死んだんだろうか。」
君があまりに自然に呟いて、僕も思わず頷いた。
青い水仙の束だった。胞子のような泡の粒に呑まれながら、それはどこか切なげに、冷たい海水に漂いつづけている。
私は鏡が好き。なんでかっていうと、鏡は私の大事な「今」を映してくれるから。
小さい頃、お母さんが仕上げてくれた可愛い髪型の自分を、鏡越しに見るのが楽しかったなぁ。
中学生の頃は、毎朝、お姉ちゃんと洗面所の争奪戦をしていたっけ。寝癖が跳ね放題の私達が、お互いに押しのけ合いながら髪をとかしたりドライヤーを取り合ったりしている姿を、鏡はしっかりと映していた。
高校生になった時、初めて彼氏ができて、一生懸命メイクの練習をしてたんだよね。日に日に上手くなっていくメイクを、鏡は毎日見守っていてくれた。
そして、今。ヘアメイクを終えて、白いドレスに身を包んだ私が、鏡に映っている。
「新婦様、そろそろ……」
式場のスタッフさんが私を呼ぶ。
「はい。今行きます」
私は立ち上がり、鏡を見つめた。幸せそうな花嫁が、鏡の中に立っている。
「私の幸せな今、見ていてね」
私は鏡の中に咲いた一輪の花に、微笑みを返した。
【鏡】
ピンを手に取って、鏡を見ながら頭飾りのティアラをとめていく。クラシックバレエを始めてから10年。やっと、憧れだったティアラの飾りを付けることができた。
自分に才能なんてものは無いのだと、小学校低学年くらいからなんとなく分かっていた。他の人よりも硬い身体。ほんの少しの体力と自給力。余裕が無いゆえの、醜い踊り。バレエは好きでも何でもなく、寧ろ嫌いだった。母が言うには、小さい頃に自分からやりたいと言い出したらしいが、そんなの記憶にない。
できないなりに、研究もした。ステップをどんなに頑張っても成長しないから、綺麗に見える手の動かし方や、ポーズなどの細部にこだわった。結果的に綺麗になった。でも、そこまでだった。
私は今回の発表会でバレエをやめる。先生もなんとなく分かっていたようだった。
コンクールでどんどん賞を取って、上手なお姉さん達に仲間入りした同い年の子。めきめき上達してあっという間に私を追い越した後輩の子。見ていて本当に苦しかった。でも、なんだかんだ言って楽しかった。たった一人きり、綺麗な衣装で照明を浴びて踊ることが気持ち良かった。でもそれが『苦しい』に勝てなかったんだ。
鏡の中の私の瞳がゆらゆら揺れている。だめだ、メイクが落ちてしまう。
くっと歯を食いしばって上を向いたら目の端から、一粒にも満たない涙が零れ落ちた。
「鏡」
いつからだろう
鏡に映る私を見つめなくなってしまったのは
光を遮ってしまうから?
反射するのは醜い上っ面の姿だけ
笑顔もこんなお面の様じゃなかった
好きな物も嫌い、嫌いな物は好き
自分に嘘をつき過ぎて
話す言葉全てはマウントに捉えられ
必要以上のヘイトで心はヒビ割れだらけ
映りたくない、見たくない
見られたくないの
人に合わせて繕った鏡に映る私
鏡は自分自身と、その心を映し出す。
自分を直視するのは、嫌だ。だけれども改めて自分を眺めると、わかることもある。
自らの心を律するために、今日も自分自身を覗き込もう。
鏡に映る自分は、自動補正されてちょっと良く見えるらしい。
自分自身で補正するなんて優れた機能だなあと思うとともに、人体って不思議だなあとも思う。
自分で自分がちょっとよく見えるだけで、他の人からは加工前の姿が見えてるのはバグですか。
学生時代に比べて、太ったなあ……
自分の頬を引っ張りながら心の中で独りごつ。
洗面台の前で、そこに映る顔の角度を変えてみる。
自分の顔、
好きでも嫌いでもない。どちらかといえば好き寄り。
ただ、やっぱり私も一般大衆の美醜の価値観が刷り込まれて育ってきた一人の人間であるわけで。
痩せたいな、とかそういうことは考えるものである。
結局努力はしないのだが。
そういえば、最近見た心霊系のYoutubeで、
「幽霊は最初は生身の人間と同じ姿をしているが、
時間が経つにつれて、徐々に顔からぼやけてくる。
これは自分の身体の中で、手足は肉眼で常に目に入るが、
顔は鏡に映さない限り見ることができず、
自身の意識の中で一番記憶があやふやになりやすい部位
だからである」
……と、某人が言っていたことを思い出した。
内容の真偽はともかくとして、
確かに自分の身体の中で一番ハッキリ思い出せないのって
顔だよな、と思うなどした。
これだけ顔の善し悪しがどうこう言われてる世の中の癖に、
結局自分の体の中で一番覚えられないのは顔で、
もし本当に死んだら顔からぼけて分からなくなるとしたら、
なんか皮肉な話である。
前の鏡を見る
鏡には何も映らない、見えない
後ろの鏡を見る
鏡に映るは過去の自分
前後に挟まれる自分は、今の自分
前が見えない
読めない
鏡よ鏡
未来の自分は
どうなりますか?
鏡……綺麗だな……🍰💗
でも鏡のガラスには私の、凄く可愛くない顔が写っている。
「あーあ、整形したいな〜」
と考えながら自分の顔に死ぬほど悩み続け、いずれか悩むのを辞め、ポジティブにいきるようになったのだ。
いくら可愛くなくても結局性格の方が大事だと気づいたからだ。
勿論、可愛いが取り柄の人も居るし可愛いのが悪い訳では決して無い。
私は自分の性格が悪いのか良いのか分からないけれども、
とにかく人生楽しめなくちゃ意味が無い!と思いながら過ごして、居ます。
私は人に話しかけたりするのが苦手なので、あまり人と話す事は無かったのだが、
ここ最近、段々人に話しかける事が苦手だとは思わなくなったのだ。
自分はもしかしたら性格も悪いのかもしれない!とは思っているが人生楽しめなきゃ
損損!と思いながら自分の事を褒め、ポジティブに生きています。
人に話しかけるのが苦手じゃなくなった理由は、皆ほとんどの人が優しいお方なので、
話しかけたら優しく接してくれるので「苦手だと思わなくたっていいんだ!、
変な事じゃない!」と思えるようになったのです。
今も人と話すのが苦手!と思う事は少しあるのですが徐々に克服出来ています。
鏡
ある日僕は鏡の世界の僕と入れ替わった
向こうの僕は生活が大変そうだ
何回も"戻ってきてくれ"って言われたけど
こっちの世界は心地いい
もうずっと、こっちにいたいな
「鏡」
「鏡よ、鏡 この世で一番美しいのは」
魔女は鏡に向かってそう言った。
自分であると自信があった。
しかし、そこに映っていたのは、一人の少女だった。
あまり容姿がいいとは言えない少女。
動物たちと一緒に暮らしている貧乏な少女。
魔女は気づいてしまったのだ。
鏡は、人の心を映すもの。
この鏡が映したのは、容姿に優れている者ではなく、美しい心の持ち主だったのだ。
鏡。鏡の中の世界を題材にしたドラえもんの映画があったような気がする。それともテレビスペシャルで見たのかな?詳しく覚えてないや。
なんか久しぶりにドラえもんの映画でも見たい気分になったな。全部のシリーズ一気見とかしてみたい。どっかのサブスクでドラえもんの映画見れるサイトあるかな。
鏡に戻るが最初に浮かんだのはドラえもんじゃなくて鏡の国のアリスだったんだよな。でも鏡じゃなくて不思議の国のアリスだよなって思ってドラえもんのことを書いた。
だけど思ったよりドラえもんの話広げられねーなと思ったらまた鏡の国のアリスを思いだした。そういえば不思議の国のアリスって続編があってそれが鏡の国のアリスだったような気がして調べたらその通りだった。
そうか。不思議の国のアリスも鏡の国のアリスもどっちも正しかったんだな。なんだかすっきりした。でもアリスシリーズはどっちも全然知らないからこれも話広げられないんだよな。
そもそも鏡がお題でなにを書けばいいのやら。お題から話を広げる能力が欲しい。最近小説がさっぱり書けないし能力不足を実感する。
鏡
私は10年前、轢き逃げのをして捕まった。轢いてしまった女性は即死。若く、半年後に結婚する予定だったそうだ。
夜中、人気のない道で突然目の前に出てきた彼女を避けることができなかった。
頭からの出血を見て、怖くなった。手が震えた。息ができなくなった。気がつくと車に乗って、その場から逃げていた。
明くる日、警察が来た。防犯カメラに事故の様子がはっきり記録されていた。
捕まり、8年間刑務所に入った。
罪を償い釈放され、自宅に戻った。 自宅に戻りこれからどうやって生きていこうか考えると眠れない。夜中の0時に洗面所に行く。洗面所の鏡を見ると、自分の後ろに白い影が、、、。
ウエディングドレスを着て、頭から血を流している彼女が自分をじっと見ている。恐怖で叫ぶこともできない。
それから毎日、午前0時に目が覚める。鏡のところに行かなければいいのに、意思とは反対に身体が鏡の前に行きたがる。
それが3ヶ月も続くと、彼女に恋をしているような感覚になる。会いたい、彼女に会いたい。その時はもうすでに取り返しがつかないほど、おかしくなっていたのだろう。
半年後、鏡の中の彼女を抱きたいと思うようになった。
そして、僕は彼女を轢いたあの場所で車に飛び込んだ。
これで鏡の中の彼女に会える。
彼女を愛している、、、。
万華鏡の中の鏡を作る小人がいる。小人の任務は年老いた猫に星を見せることだ。しかし、星の砂が取れない。浜に浮かぶ月が、削られてできた礫が星の砂だ。猫は尻尾を少し立てた猫が、目をまんまるにして、こういった。猫はありがとう
ふと鏡を見た。鏡の向こうには、自分が映っていた。そういえば、今まで考えたことなかったけど鏡ってどういう仕組みなんだろう。どうやって作っているんだろう。鏡に映っているのは、本当に自分なのかな。鏡の向こうには、一体何があるの。
鏡の中に入って
自分のもう一つの部屋を作りたい
小さい水族館、バーカウンター、お菓子いっぱい
そしたらバイトで嫌な事があったら行こうかな
#鏡
鏡の向こうの私は人気者
朝は元気におはようって元気に挨拶
鏡の向こうの私はいつも前向き
目が潤っている
鏡の向こうは本当に私?
私は私し
鏡は向こうに
本当の私は
私は誰?
私は?
「鏡」
何も釣れなかった…二週間ぶりの休日だったのに…こんなことなら家で寝てればよかった
なんだか浜辺が騒がしい…近所のチンピラだ、そいつらに羽交い締めにされてボディブローを食らってるのは…ウミガメ!?
ウミガメならいいか…
気配を殺し足を早める
「ちょっと待って下さいよぉ!」
若手芸人?…いやウミガメが喋ったのか!?
チンピラがこちらに気付く
逃げ出す僕、逃げる者を追いかける習性のチンピラ
目が覚めた…綺麗な人がたくさん…キラキラした場所…もしかしてここは竜宮城?
「それではお会計になります」
チンピラたちが取り出したのは…僕の財布!
キャバクラ!動けない!亀甲縛りにされてる!
「亀さん、ゴチになりまーす」
ピピピッ…ピピピッ…ピピピッ…
目覚ましが鳴る
2時間しか寝れなかった
鏡に写る僕はものすごく老けて見える、玉手箱でも開けたみたいに
学校の近くにPenny Laneっていう古着屋さんがあって、ハロウィンの衣装を探しに何度が見に行ったんだけど、なかなかピンとくるものがなくって。結局、天使的なイメージでキラキラしたものを纏うことにした。誰のツテなのか分からないけど、何人かで誰かの家にお邪魔したよね。まだお酒も飲めないし、夜に外を歩き回るわけにもいかないし、ただそこにいる人たちでテキトーにしゃべって終わりだったけど、その時に撮った写真はとても大切な1枚になった。
私をサカイとアツトとケンタが囲んで写ってる写真。
サカイと、アツトと、ケンタ。
鏡
鏡よ、鏡、俺は世界一かわいい?
それとも醜い??、それともカッコいいか?なぁ、教えろよ!
なんて、男の俺が鏡をずっと見てかわいいだの、カッコいいとか言うか!
アホらしいとかバカらしいと思うけど…、俺は女装趣味があって女子に見えるかを鏡で判断しているのだ。
鏡見ながら化粧をするのが日課になっているんだ。
だから、俺は鏡が必要なんだ。
男だって髭を剃るのに鏡見るだろ?
それと一緒だ。化粧する前に髭はちゃんと剃るし、肌荒れ予防に化粧水とかちゃんと塗る。ちゃんと洗顔も毎日欠かさずやってる。
女ってこんなに毎日メイクしてんだなってやってて思うこともあるぜ。
まぁ、趣味範囲でやってるから普段は仕事のときは俺は女装なんてしない。
プライベートのときだけするんだよ。
アニメのコスプレもするからその延長でやってるんだけどな。
コスプレも楽しいぞ。コスプレは女装するきっかけになったのもあるから女子とたまに男子やるけどな。
アニメキャラによってコスプレをしてるんだよ。悪いか?
まぁ、そんなこんなで鏡を見るのは終わるが…、俺は今日も女装して町を歩くつもりだ。じゃあな!
終わり