『踊りませんか?』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
踊りませんか?
夢であったら踊りませんか。
そんな素敵な夢を見たいです。
「踊りませんか」
きゅっと細い足首と
滑らかなくるぶしを覗かせて
白いプリーツスカートが
ひらり、ひらり
いたずらな風は
足の間をふぅっと駆け抜けていく
ふわりとスカートを舞い上がらせたかと思えば
ばたばたと忙しなく引っ張っていく
戯れつく風に
しょうがないなぁというように
でもどこか楽しそうに
ひらり、ひらり
スカートは舞い踊る
私と一緒に踊ってもらえませんか······? 一人だとすぐにつまずいてしまいますので······。ええ、ただ私の手を取って導いてもらえるだけで····それだけで良いですから······。
辛い日々だった。
親からの虐待・学校でのいじめ
何もかもが嫌だった。
いつの日か親から何処かに連れていかれた。
そこには、ご飯がいっぱいあってとても美味しかった。
「踊りませんか?」
そう、男の人に言われた。
踊る気はなかったが断れず手を取った
その瞬間男の人に引っ張られダンスもできない私だったが、何故か踊れた。
楽しかった、その時何のかも忘れられるような気がした。
その時は最高で幸せのピークだった。
帰った後は最悪だ
踊りませんか?
私は薄汚い村娘。
踊りもわからない。ドレスもない。
一緒に踊れるのは、ぼろぼろの箒だけ。
「踊りませんか」なんて、言われない。
壁の花にすらなれない。
踊りませんか?
そうイケメンは言ってきた
はい、喜んで
あーあ、幸せそ
そんな様子を見ていた私
いつになれば誘われる方になれるの
踊りませんか?
またそう聞いた私
待っても意味無くて
踊りませんか?
踊り教えてくれませんか?
《 踊りませんか? 》
踊りませんか?
私、プリアラのダンス完璧に出来ますよ?
ついでにいちかの曲も踊れます。
さあ、一緒に踊りませんか?
月も星も太陽も何もかもあなたには敵わない
そんなあなたに目線と心を奪われてしまった
どうしようもなく鼓動がうるさくて
どうしようもなくあなたに惚れてしまって
馬鹿みたいに震える全身に鞭を打って
玉砕覚悟、無礼講、頭の中で理由をつけて
「ぼくと踊りませんか。」
あかい光に照らされて
ゆったりと廻る おおきな渦
朗らかな音楽に心が緩み
ふらふらと吸い寄せられる
私も渦の一部になった
手も足もひとりでに
すべては渦の思うがまま
/ 踊りませんか?
月の綺麗な夜
外に出て、ぼーっと月を眺めていたら
後ろから君が歩いてきて、私に声をかけてきた
しばらく他愛ない話をして、笑いあった
ふと、君が私の手を取って跪く
驚く私に君は告げた
「Shall we dance ?」
喜んで、その問いに頷いた
『踊りませんか?』
「踊りませんか?」
私はそう言われても踊らない。
格好つけてみたが踊れないというのが正しい。
悲しいかな圧倒的センスのなさ。
でも誰かが楽しそうに踊っているのを見るのは好きだ。
好きなことを目一杯、一生懸命やっている姿は人に伝わるものがあると思う。
私は紙の上にペンを、スマホの上に指を、踊らせていたい。
舞踏会なんて、興味なかった。
でも、友達が行きたいとねだるから。
少し見て友達には内緒で帰ろうと思っている。
どうせ私は邪魔だから。
引き立て役にもなれないから。
舞踏会の会場に着いて数分、舞踏会が始まった。
人がどわっと入る。
私は友達がはぐれないように友達のすぐ近くを歩いていた。
ここからはAとでも呼ぼうか。
Aは会場に入った瞬間、大はしゃぎだった。
私はご馳走の前でホコリが立たないようにAを注意しながら歩いていた。
たまにはこんなのもいいのかもしれない。
Aがはしゃぎすぎて転んだり、Aが見ず知らずの人に口説かれ踊ろうと誘われたり。
舞踏会が始まって恐らく数十分が経っただろう。
私は中で大はしゃぎのAを置いて会場から見える海を眺めていた。
ちょうどその上には月が浮かんでいた。
綺麗な景色だった。
「どうしたんですか?舞踏会の会場は中ですよ。」
すると、背丈の高い男の人が私に話し掛けてきた。
「あ⋯友達が楽しそうなので、邪魔してはいけないと思って。」
私がそういうと男の人は不思議に思いながら言った。
「きっと、お友達さんはあなたが邪魔だと思っていたら楽しそうにしていないと思いますよ。」
「何せ、舞踏会はここにいる全員が物語の主役なんですから。」
そういうと男の人は私の手を取っていった。
「こんな事言うのも何ですが⋯
私と踊りませんか?」
2022/10/04
お題:踊りませんか?
061【踊りませんか?】2022.10.04
風が木の葉をさそいました。
「踊りませんか?」
木の葉がこたえました。
「ごめんなさい。わたし、まだきれいなドレスをもっていないんです」
しばらくしてから風が木の葉をさそいました。
「すずしくなってきましたね。踊りませんか?」
木の葉がこたえました。
「ごめんなさい。わたしのドレス、まだ染まりあがっていないんです」
またしばらくしてから風が木の葉をさそいました。
「ひえこんできましたね。踊りませんか?」
木の葉がこたえました。
「ええ。よろこんで!」
そしてそのまま木の葉は、めもさめるような黄色いスカートをひらひらさせて。
風とともに踊りながら、つぎつぎと何処かとおくへとんでいきました。
あとにのこったのははだかのいちょうの木。
風と木の葉のおしゃべりにさっきまで耳をかたむけていましたが。
つぎの春のめぶきのために、もうねむってしまったようですね。
踊るのが得意とは、、、いえなかったよね
周りと比べたりもきっとしたよね
辛い思いもしたよね
今は全く踊らなくなったね
でももし
上手く踊らなくてもいいと思える時がきたら
純粋に踊りを楽しみたいと思える時がきたら
また踊ってみたらどうかな?
きっと前とは違う景色が見えるよ
ワルツは踊れて?
あら大丈夫 簡単ですのよ
三拍子ですの
合わせていただくだけで
大丈夫ですわ
あらお気をつけて
そこ血塗れなの
あんなことがあったもんだから ねえ
大丈夫ですのよ
ちょっと危なかったけれど
何時ものことですの
また縛って物置に入れときましたから
何時もより少し緊くなってしまったかも
でも息は出来ましてよ
さあそんなこと忘れて
踊りましょう
ワルツで宜しいですわね
むかし あったじけんだそうです
でも ものおきは からだったそうです
さあ おどりましょう
こわいはなしは
おどって わすれてしまうのにかぎります
月が綺麗な夜だった。ベランダで煙草を吸っていた私の前に、あなたはふわりと降り立ったのだ。
「踊りませんか?」
手を差し伸べられて、訳も分からず頷いていた。
踊りませんか?
帰ったら踊る。朝まで。
電話口の姉の声はこれまでにないほど不機嫌だった。おまけに"朝まで踊る宣言"までついてきた。けれどここで何があったの? とか、どうしたの? と聞いてはならない。ますます機嫌を損ねることになる。こういう時は「お好きにどうぞ」が常に正解で、そう返すと姉は、分かるか分からないかくらいのほんの少しだけ明るい頷きを返す。
妹の私が姉の帰りまでにやっておくべきことは、CDとスピーカーの準備だ。ご飯やお酒はいらない、強いて言うなら水があればいい。"朝まで踊る宣言"というのは、それを口にする間もないくらいに踊り明かす、という意味だ。
何かあったら踊って忘れる、というのが私たち姉妹における暗黙のルールだ。つまり、踊るということは何かあったということで、それを宣言するということは「今は言いたくないから後でね」ということである。ぜえぜえになりながら朝まで踊り、その途中できっと姉は不機嫌の種をぶちまけるのだろう。
かくいう私も、姉に"朝まで踊る宣言"をしたことがある。友達に彼氏を取られた時、仕事のできない同僚が偉ぶって我慢できなくなった時、姉と喧嘩した時でさえ、踊っていたらどうでも良くなってくる。だから踊る。下手くそでもリズムに合わない踊りでも、とにかく何でもいいから踊るのだ。
玄関で鍵が開く音がした。ただいま、という猛獣の唸り声のような姉の声が聞こえる。けれどそれを言うとたぶん吹っ飛ぶくらい殴られるので、後で言おうと心の中にしまっておく。
姉がリビングのドアを開けるのが合図である。ガチャ、という音と共にスピーカーの再生ボタンを押す。
「朝まで踊るんでしょ、付き合ってあげる」
「何様よ、あんた」
私が先に踊ってみせれば、姉もバッグとコートを放り出して踊り始めた。朝まではまだ何時間もある。
踊りませんか?
今日は舞踏会の日。
英国でも伝統ある我が一族は、毎週のように舞踏会が開かれていた。
貧富の差が激しく、金持ちは毎日旅行に出掛けているが、貧しい人々は一生懸命働いていても1日暮らしていけることがやっとだった。
そんな状況下の中で、心から舞踏会なんて楽しめるはずがない。
皆が音楽に合わせて踊っているなか、私は椅子に腰をかけてその様子を見ていた。
「ご一緒に、踊っていただけませんか?」
そんな私に声をかけてきたのは、背の高い男性だった。
「いえ、私は…」
答えを迷っている私に、男性は気遣ってくれたのだろう。
「では、庭園で星空を見ませんか? 今日は天気がいいので、よろしければいかがですか?」
「……ご一緒させてください」
庭園に出ると、星は綺麗に瞬いていた。
「綺麗ですね…」
「あなたの方が、何倍もお綺麗ですよ。王女」
「いえ、そんなこと…」
「私の人生の中で、一番輝いている。あの星空のように」
「ふふ、お上手ですね。でも、ありがとうございます」
「次の舞踏会でも、またお付き合いくださいますか?」
「ええ、もちろんです」
私と彼は、再び満天の星空を見上げた。
「踊りませんか?」
タキシードの紳士が丁寧に手を差し伸べる
お相手の女は盆踊りで忙しい